安里麻里
あさと まり 安里 麻里 | |
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生年月日 | 1976年3月14日(48歳) |
出生地 | 日本 沖縄県[1] |
職業 | 映画監督、脚本家 |
ジャンル | 映画、テレビドラマ |
活動期間 | 2004年 - |
安里 麻里(あさと まり、1976年3月14日[2] - )は、日本の映画監督、脚本家[1]。主な監督作品に映画『アンダー・ユア・ベッド』『バイロケーション』『劇場版 零 ゼロ』『氷菓』、テレビドラマ「I"s」「ただ離婚してないだけ」等がある。
経歴
横浜国立大学在学中に映画美学校のフィクション・コースに第一期生として入学(同期に清水崇、富田克也、古澤健、大九明子らがいる[3])。同校で黒沢清、高橋洋、塩田明彦、青山真治、万田邦敏、篠崎誠らに師事。カメラマン志望であったため、黒沢清監督の作品などに撮影助手として参加し始める[4]。東京藝術大学大学院監督コースにて黒沢清、北野武らに学ぶ[5]。塩田明彦、高橋洋などの監督作品の助監督を務める。
2004年、ユーロスペース企画制作の新人監督が手腕を競う企画「映画番長」の第一弾『独立少女紅蓮隊』で長編映画の監督デビュー。
その後は日野日出志漫画原作の『地獄小僧』、『トワイライトシンドローム デッドゴーランド』、『呪怨』シリーズ『呪怨 黒い少女』、山田悠介原作の『リアル鬼ごっこ3』『リアル鬼ごっこ4』、『リアル鬼ごっこ5』等を監督。ホラー、アクションといったジャンル映画に強い女性監督として注目される[6]。また、テレビドラマへも進出し、幅広いジャンルを手掛けるようになる。
2013年、法条遥原作の『バイロケーション』(主演:水川あさみ)を脚本監督。東京国際映画祭[7][8]、ウーディネ極東映画祭[7]、ストックホルム国際映画祭[7]、湯布院映画祭[7][9]へ出品。
2014年、ホラーゲームの零シリーズから大塚英志が小説化したホラー『劇場版 零 ゼロ』(主演:中条あやみ)を監督[10]。ストックホルム国際映画祭[11]、カナダのファンタジア国際映画祭[11][12]へ出品。
2017年、米澤穂信の〈古典部〉シリーズの第一作『氷菓』の映画化(主演:山﨑賢人・広瀬アリス)では文芸的青春ミステリーに挑戦し、新境地を開拓[13]。プチョン国際ファンタスティック映画祭(富川国際ファンタスティック映画祭)[14]へ出品。
2019年の『アンダー・ユア・ベッド』(原作:大石圭 主演:高良健吾)は愛する女性への一途で純粋な思いが昂じた結果、彼女の家のベッドの下に潜んで生活を見守るという行為にまで走ってしまう孤独な男を描いた、エロスと激しい暴力描写のある作品だったが、単館のレイトショー公開ながら20代~40代の男女の支持を得て異例のヒットを記録。これまでのホラー・アクション映画というジャンルの枠を越えて、監督安里麻里の名を広く世間に知らしめた[15]。ロンドン・イースト・アジア映画祭(London East Asia Film Festival:LEAFF)[16]、ドイツのニッポン・コネクション映画祭[17]へ出品。
影響
好きな監督について、増村保造、三隅研次、ロベール・ブレッソン、ジェームズ・グレイなどを挙げている[18]。
また、イギリスの女性ミステリ作家ルース・レンデル好き[18]。
フィルモグラフィー
映画
- ギプス(2000年) - 助監督・出演
- 帰ってきた!刑事(デカ)まつり(2003年) - 『子連れ刑事』監督・脚本
- 独立少女紅蓮隊(2004年) - 監督
- ソドムの市(2004年) - 助監督・出演
- 日野日出志のザ・ホラー 怪奇劇場 第一夜(2004年) - 『地獄小僧』監督
- 「超」怖い話 THE MOVIE 闇の映画祭(2005年) - 出演
- ハヴァ、ナイスデー(2006年) - 『夕凪』監督
- 夏休みのような1ヵ月(2008年) - 脚本
- トワイライトシンドローム デッドゴーランド(2008年) - 監督・脚本
- 呪怨 黒い少女(2009年) - 監督・脚本
- ×ゲーム(2010年) - 脚本
- ゴメンナサイ(2011年) - 監督・脚本
- 携帯彼女(2011年) - 監督・脚本
- リアル鬼ごっこ3(2012年) - 監督・脚本
- リアル鬼ごっこ4(2012年) - 監督・脚本
- リアル鬼ごっこ5(2012年) - 監督・脚本
- バイロケーション(2013年) - 監督・脚本
- 劇場版 零 ゼロ(2014年) - 監督・脚本
- 鬼談百景(2015年) - 『影男』『尾(つ)けてくる』- 監督・脚本
- 氷菓(2017年) - 監督・脚本
- アンダー・ユア・ベッド(2019年)- 監督・脚本
テレビ
- ケータイ刑事 銭形零(2004年) - 監督
- 怪談新耳袋 第65話、第75話(2005年) - 監督
- 恋する日曜日(セカンドシリーズ) 第13話(2005年) - 監督
- スパイ道 第一シリーズ第8話、第二シリーズ第8話(2005年) - 監督
- ケータイ刑事 銭形雷(2006年) - 監督
- I"s (2018年) - 監督
- ただ離婚してないだけ (2021年) - 監督
脚注・出典
- ^ a b “スタッフ”. バイロケーション. KADOKAWA. 2014年3月14日閲覧。
- ^ “【安里麻里】“女タランティーノ”はホラーの名手 「劇場版 零~ゼロ~」のこだわり”. ZAKZAK (2014年9月25日). 2014年10月11日閲覧。
- ^ “主な修了生”. 映画美学校. 2020年6月20日閲覧。
- ^ “【Women in Filmmaking :撮る女子! #3 安里麻里】自分が女だと忘れてしまうほど、モノづくりに夢中になりたい”. ELLE (2019年7月18日). 2020年6月22日閲覧。
- ^ “OPEN THEATER 2015-16|東京藝術大学大学院映像研究科10周年記念事業|特別映画上映会「映画専攻の10年を振り返って」”. 東京藝術大学. 2019年12月13日閲覧。
- ^ “『悪魔のいけにえ』ラブ ジャンル・ムービー界の女神、安里麻里監督が語る 新作サスペンス・ホラー映画『バイロケーション』”. BOOKSTAND 映画部! (2013年12月14日). 2019年12月14日閲覧。
- ^ a b c d “Bilocation (Bairokeshon)”. IMDb. 2020年6月22日閲覧。
- ^ “Bilocation (Bairokeshon): Tokyo Review”. The Hollywood Reporter (2011年11月3日). 2014年3月14日閲覧。
- ^ “第41回(2016年)湯布院映画祭 特集「映画に恋した女性たち」”. 湯布院映画祭. 2020年6月22日閲覧。
- ^ “Fatal Frame: Mari Asato’s uncanny, ghostly dopplegangers”. The Japan Times (2014年9月24日). 2014年10月11日閲覧。
- ^ a b “Fatal Frame (Gekijô-ban:Zero)”. IMDb. 2020年6月22日閲覧。
- ^ “Fatal Frame (Gekijô-ban:Zero)”. Fantasia International Film Festival. 2020年6月22日閲覧。
- ^ “映画『氷菓』安里麻里監督インタビュー”. =ヒカリグラフ (2017年10月31日). 2020年6月17日閲覧。
- ^ “22nd Bucheon International Fantastic Film Festival(富川国際ファンタスティック映画祭)”. ユニジャパン (2018年7月12日). 2020年6月23日閲覧。
- ^ “R18作品にして異例の大ヒットスタート!若者客と女性客が連日殺到し『アンダー・ユア・ベッド』全国劇場拡大へ!鑑賞後は余韻引きずり無言、脳内ぼーッと…3日間。”. シネフィル (2019年7月26日). 2020年6月17日閲覧。
- ^ “LEAFF 2019 PROGRAMME”. LEAFF. 2020年6月22日閲覧。
- ^ “Under Your Bed アンダー・ユア・ベッド”. Nippon Connection. 2020年6月23日閲覧。
- ^ a b “【書き起こし】『アンダー・ユア・ベッド』×安里麻里監督”. 活弁シネマ倶楽部 (2019年9月1日). 2020年6月17日閲覧。
外部リンク
- 安里麻里 - allcinema
- 安里麻里 - KINENOTE
- Mari Asato - IMDb
- 安里麻里 (@asato_mari) - X(旧Twitter)