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鹿島線

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鹿島線
高架の続く十二橋駅付近
高架の続く十二橋駅付近
高架の続く十二橋駅付近
路線総延長17.4 km
軌間1067 mm
電圧1500 V(直流
STR
成田線
BHF
3.6 佐原駅
BHF
0.0 香取駅
ABZlf STRlg
←成田線
STRrf STR
鹿島線
WBRÜCKE
利根川
BHF
3.0 十二橋駅
WBRÜCKE
常陸利根川
BHF
5.2 潮来駅
BHF
10.4 延方駅
WBRÜCKE
北浦
BHF
14.2 鹿島神宮駅
STRq ABZlg
鹿島臨海鉄道鹿島臨港線
HST
17.4 (臨)鹿島サッカースタジアム駅
STR
鹿島臨海鉄道大洗鹿島線

鹿島線(かしません)は、千葉県香取市香取駅から茨城県鹿嶋市鹿島サッカースタジアム駅に至る東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線地方交通線)である。

路線データ

路線概要

日本鉄道建設公団によって建設され、開業は1970年と比較的新しい路線である。

国家的な開発プロジェクトであった鹿島臨海工業地帯の開発・発展に寄与するため、現在の鹿島臨海鉄道の営業路線(大洗鹿島線鹿島臨港線)と共々に計画・建設され、香取 - 北鹿島(現在の鹿島サッカースタジアム)間が国鉄の「鹿島線」として開業した。

日本鉄道建設公団によって建設された路線であるため、全線のほとんどが高架路線となっている。成田線との分岐点を過ぎると、鹿島線内には踏切はひとつもない。このことは接続先の大洗鹿島線でも水戸駅付近を除けば同様である。また利根川常陸利根川・北浦に架かる橋梁はいずれも長大で、水域が多い水郷地帯を高架・橋梁で貫通したような路線であり、短距離路線ながら路線設備の規格が高い路線である。ただし橋梁、特に北浦にかかる部分は長大であるため、強風時は速度制限、運転見合わせが行われることがある。

成田線佐原の1つ先である香取から分岐し、あやめで有名な潮来鹿島神宮カシマサッカースタジアム住友金属工業で有名な鹿嶋市の中心である鹿島神宮駅を経由し、鹿島サッカースタジアム駅を終点とする。

一般的に鹿島線の運用区間は佐原 - 鹿島神宮間との認識が強く、JRにおける実質的な旅客上の運用範囲は鹿島神宮までである。鹿島神宮 - 鹿島サッカースタジアム間は、JR区間であるが、鹿島臨海鉄道大洗鹿島線の車両が旅客輸送を担う。よって鹿島線の鹿島神宮 - 鹿島サッカースタジアム間に、大洗鹿島線が乗り入れる形態となるが、特に多客が見込まれる時は、鹿島神宮以遠より鹿島サッカースタジアムにかけてJRによる旅客輸送が行われる場合がある。

鹿島臨海鉄道の車両が鹿島神宮まで乗り入れる場合、会社境界駅である鹿島サッカースタジアムでの乗務員の交代はないが、通常の他社車両乗り入れの取り扱いとなり、運賃は鹿島神宮 - 鹿島サッカースタジアム間の運賃はJRの運賃が適用され、JR線区間と大洗鹿島線の区間を通して乗車する際は、JRと鹿島臨海鉄道の合計運賃が必要となる。ただし鹿島神宮 - 荒野台間の利用に限り、乗継割引として、両社の合計運賃から30円の割引が設定されている。また鹿島サッカースタジアム駅は、カシマサッカースタジアムにおけるイベント開催日のみ営業する臨時駅であり、通常は同駅を通過するのを基本とする。同駅まで有効なJR乗車券(例青春18きっぷ等)を有している場合は、たとえ同駅が営業していない日でも、同駅まで運賃は有効であり、鹿島臨海鉄道の駅で下車する場合は、鹿島サッカースタジアムからの鹿島臨海鉄道の運賃のみ支払えばよい。

利用者は地元の沿線住民がほとんどで、純然たるローカル輸送に留まっている。特急「あやめ」が東京まで運行されるものの、現在の本数は1日1往復に留まり、工業都市として発展が著しい鹿嶋市 - 東京間のアクセスは、東関東自動車道を経由する高速バスかしま号」が圧倒的なシェアを持つ。

旅客列車のほかに、貨物列車も運行されている。

運転

旅客列車

成田線からの分岐駅は香取駅であるが、運転系統上の分岐駅は佐原駅である。運行本数は毎時1本程度で、千葉駅成田駅または佐原駅からの普通列車が鹿島神宮駅まで運転されている。1日1本のみ横須賀線総武快速線からの直通列車もあり、佐倉駅成田空港行き列車から分割された付属編成の4両が使用される。いずれも、終着は鹿島神宮駅である。

優等列車としては、東京 - 鹿島神宮間に特急「あやめ」が1往復運転されているが、佐原 - 鹿島神宮間は普通列車(特急料金不要の各駅停車)となる。

鹿島神宮 - 鹿島サッカースタジアム間は、夜間留置のための回送列車以外JR車の運行はなく、鹿島臨海鉄道大洗鹿島線からの乗り入れ列車(気動車)のみが運行される。

2002 FIFAワールドカップ開催時に東京方面からJRの列車(電車)を鹿島サッカースタジアム駅まで運転する輸送計画が立てられたが、前年に発生した兵庫県明石市歩道橋圧死事故を教訓に、警備上の問題から見送られた。その後、2006年7月15日の2006JOMOオールスターサッカーに際して、初めてJR東日本の旅客車両が鹿島サッカースタジアム駅まで営業運行(臨時列車)された。2008年から鹿島アントラーズホームゲームの一部の試合開催時に千葉行きの臨時直通列車が鹿島サッカースタジアム駅から運行されることになった。

貨物列車

貨物列車高崎機関区EF65形電気機関車の牽引で鹿島サッカースタジアム駅まで運行され、鹿島臨海鉄道鹿島臨港線神栖方面へと引き継がれる。鹿島臨海鉄道鹿島臨港線内で荷役するコンテナ輸送や鹿島工業地域で製造・消費される化成品のタンク車による輸送が主な収入源である。

以前はEF80形EF81形電気機関車、DD51形ディーゼル機関車などが牽引していた時期もあった。

使用車両

  • 113系
  • E217系鎌倉車両センター所属)
    • 4両の付属編成のみ入線する。
    • なお、2002 FIFAワールドカップカシマサッカースタジアムが使用されたときは、グリーン車付きの11両編成が使用された。成田線成田以東にE217系の11両が入ったのはこのときが初めてである。その後1・2年はカシマサッカースタジアムで国際級の試合があるときに11両での運転があったが、利用客が定着せず現在は11両編成が運転されることは滅多にない。
  • E257系500番台
    • 2005年12月10日から運用開始。特急「あやめ」に充当される。ただし鹿島線内は普通列車として運行する。また送り出しとなる普通列車(5522M・5525M・5553M)にも運用される。

他社乗り入れ車両

歴史

鹿島臨海工業地帯の開発にともなって敷設された路線である。予定線としては、改正鉄道敷設法別表第39号の2に「茨城県鹿島ヨリ千葉県佐原ニ至ル鉄道」と掲げられていた。

  • 1970年(昭和45年)8月20日 鹿島線香取 - 鹿島神宮間(14.2km)開業
  • 1970年(昭和45年)11月12日 鹿島神宮 - 北鹿島(現在の鹿島サッカースタジアム)間(3.2km・貨物線)開業。香取 - 北鹿島間で貨物営業開始。
  • 1974年(昭和49年)10月26日 香取 - 北鹿島間電化
  • 1978年(昭和53年)7月25日 鹿島神宮 - 北鹿島間で旅客営業開始(鹿島臨海鉄道鹿島臨港線旅客営業開始による。ただし北鹿島駅での旅客扱いは行われない。以下同様。)
  • 1983年(昭和58年)12月1日 鹿島神宮 - 北鹿島間の旅客営業廃止(鹿島臨海鉄道鹿島臨港線旅客営業廃止による)
  • 1985年(昭和60年)3月14日 鹿島神宮 - 北鹿島間で旅客営業開始(鹿島臨海鉄道大洗鹿島線開業による)
  • 1987年(昭和62年)4月1日 国鉄民営化により東日本旅客鉄道に承継。日本貨物鉄道が第二種鉄道事業者となる
  • 1994年(平成6年)3月12日 北鹿島駅を鹿島サッカースタジアム駅に改称。サッカー試合日の鹿島臨海鉄道大洗鹿島線の一部列車に限り、旅客営業開始。
  • 2009年(平成21年)3月14日 全線が東京近郊区間に編入される。ただし、Suicaは香取のみ利用可能となる。

駅一覧

  • 便宜上、全列車が直通する成田線佐原駅からの区間を記載。
  • 鹿島線内ではすべての定期旅客列車が臨時駅以外の全駅に停車。
  • 列車交換 … ◇:交換可、|:交換不可
路線名 駅名 駅間営業キロ 累計営業キロ 接続路線 列車交換 所在地
佐原駅 - 3.6 東日本旅客鉄道成田線成田方面:直通あり) 千葉県
香取市
香取駅 3.6 0.0 東日本旅客鉄道:成田線(銚子方面)
鹿島線
十二橋駅 3.0 3.0  
潮来駅 2.2 5.2   茨城県 潮来市
延方駅 5.4 10.4  
鹿島神宮駅 3.8 14.2 鹿島臨海鉄道大洗鹿島線(旅客列車乗換駅) 鹿嶋市
(臨)鹿島サッカースタジアム駅 3.2 17.4 鹿島臨海鉄道:大洗鹿島線・鹿島臨港線(貨物線)
  • ※:佐原駅 - 香取駅間は成田線
  • 鹿島臨海鉄道大洗鹿島線とは終点の鹿島サッカースタジアム駅で繋がっているが、実際の佐原方面 - 鹿島神宮間の旅客列車との乗り換え駅は鹿島神宮駅となる。

その他

  • 全線でSuicaの利用ができない。2009年3月14日に東京近郊区間となったが、同時にSuicaの利用が可能となる成田線と接続する香取駅・佐原駅を除き、SuicaPASMOなどのICカードは鹿島線全駅では当面利用できない。

関連項目

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