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「名古屋市交通局6000形電車」の版間の差分

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=== 制御装置更新 ===
=== 制御装置更新 ===
登場以降の主要機器や外見に大きな変化はなかったが、初期車の製造から約25年近くが経過し、野並延長開業時に編成単位で増備された3次車や徳重延伸開業に先行して投入された6050形と比べると電気機器の経年劣化が目立ってきたため、[[2012年]]から[[2018年]]にかけて初期車を対象に以下の内容で制御装置の更新が行われる予定<ref>「[http://www.maruhachi-kotsu.com/subcar/6000.html http://www.maruhachi-kotsu.com/subcar/6000.html 名古屋市交通局桜通線6000形]」編成表の項目参照</ref>。
登場以降の主要機器や外見に大きな変化はなかったが、初期車の製造から約25年近くが経過し、野並延長開業時に編成単位で増備された3次車や徳重延伸開業に先行して投入された6050形と比べると電気機器の経年劣化が目立ってきたため、[[2012年]]から[[2018年]]にかけて1・2次車を対象に以下の内容で制御装置の更新が行われる予定<ref>「[http://www.maruhachi-kotsu.com/subcar/6000.html http://www.maruhachi-kotsu.com/subcar/6000.html 名古屋市交通局桜通線6000形]」編成表の項目参照</ref>。
* VVVFインバータ制御装置の素子をGTOサイリスタからIGBTに更新
* VVVFインバータ制御装置の素子をGTOサイリスタからIGBTに更新
* ブレーキ装置を純電気ブレーキ機能付きに更新
* ブレーキ装置を純電気ブレーキ機能付きに更新

2017年9月15日 (金) 21:24時点における版

名古屋市交通局6000形電車
6000形第10編成
基本情報
製造所 日本車輌製造[1]
日立製作所笠戸事業所[1]
主要諸元
編成 5両編成 (3M2T)
軌間 1,067 mm
電気方式 直流1,500V
架空電車線方式
最高運転速度 75 km/h
起動加速度 3.0 km/h/s
減速度(常用) 3.5 km/h/s
減速度(非常) 4.0 km/h/s
車両定員 先頭車 127人
中間車 138人
一編成674人(三次車は732人)
自重 先頭車 36t
最大寸法
(長・幅・高)
20,000mm×2,746mm×4,140mm
台車 ボルスタレス空気バネ台車
主電動機 かご形三相誘導電動機
主電動機出力 170kW
駆動方式 ギヤカップリング式平行可撓駆動方式
歯車比 1:6.53
編成出力 2,040kW
制御装置 三菱電機VVVFインバータ制御
GTOサイリスタ素子)(登場当初)
IGBT素子)(機器更新車)
制動装置 回生ブレーキ併用
電気指令式空気ブレーキ
純電気ブレーキ(機器更新車)
保安装置 CS-ATC
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中村区役所駅に停車中の回送車

名古屋市交通局6000形電車(なごやしこうつうきょく6000がたでんしゃ)は、1987年昭和62年)に登場した名古屋市交通局名古屋市営地下鉄桜通線用の通勤形電車[1]

車両概要

名古屋市営地下鉄で初めてVVVFインバータ制御を採用した車両である[1]1987年試作車である4両編成1本を新製し[1]桜通線開業まで鶴舞線で試験を兼ねて営業運転を実施した。

1989年9月10日の桜通線中村区役所駅 - 今池駅間開業に際して試作車の実績を基にした量産車4両編成12本(48両)が落成した。

桜通線のプラットホームは、全駅で島式ホームを採用する計画であったことから、運転士からホームの視認性を高めるため、運転席は右側に配置されている。その後開業した今池駅 - 野並駅 - 徳重駅も全駅が島式ホームである。この右側運転台仕様は後の6050形においても継承された。

1994年3月30日の今池駅 - 野並駅間延長開業に際して5両編成とするため、1993年に中間電動車13両を新製して既存の編成に組み込むとともに5両編成7本(35両)が編成単位で増備された。

桜通線は、開業時から1994年にかけて車掌が乗務していたが、1994年以降はワンマン運転を実施している。また、2011年3月27日の野並駅 - 徳重駅間延伸開業に車内案内表示器の内容に駅ナンバリングや停車時の現在駅表示が追加された。

2011年3月27日の野並駅 - 徳重駅間延伸開業に際して6両編成での運行が計画されていたものの、実現せず、本形式や6050形はいずれも5両編成で運行されている。

製造時期による差異

  • すべての車両にLED式車内案内表示器が搭載されているが、6101 - 6113編成と6114編成以降では英文案内の有無があった[2]
  • 試作車の6101編成(6300形を除く)と量産車の6102編成以降、試作車の6101編成に組み込まれている6300形ではシートの座席形状と車内床面通路部の配色と非常通報装置のマイク部と車号銘板車番表記の字体が異なる。
  • 試作車の6101編成(6300形中間車を除く)および量産車の6102 - 6113編成と1993年度導入の6114編成以降、6101編成 - 6113編成に組み込まれている6300形中間車では側扉のガラス押さえと側扉付近のつり革受けの形状[3]LED車内案内表示器の設置位置が異なる[4]
  • 量産車の6102編成以降、試作車の6101編成に組み込まれている6300形中間車はバケットシートを採用し、肘掛けを設置している。
  • 1993年度導入の6114編成以降、6101 - 6113編成に組み込まれている6300形中間車は車端部に妻面窓を増設している[5]
  • 1993年度導入の6114編成以降は両先頭車に車椅子スペースを設置し、運転台の速度計アナログからデジタル式に変更されている[6]

歴史

  • 1987年(昭和62年) - 量産先行試作車4両編成1本が落成[1]。1989年9月10日の桜通線中村区役所駅 - 今池駅間開業までは鶴舞線で使用されていたが、M式ATSを搭載しておらず、鶴舞線3000形や名鉄100系とは異なる右側運転台であるため、名古屋鉄道豊田線への直通列車には使用されなかった。
  • 1989年(平成元年) - 桜通線中村区役所駅 - 今池駅間開業に際して2次車4両編成12本(48両)が落成。
  • 1993年(平成5年) - 桜通線今池駅 - 野並駅間延長開業に際して3次車5両編成7本(35両)が落成。同時期に1・2次車の中間車が13両落成し、5両編成とされた。

編成

形式
← 徳重
中村区役所 →
6300形以外 6300形
6100
(Mc)
6200
(T)
6300
(M)
6700
(M)
6800
(Tc)
製造年 製造次数 製造年 製造次数
車両番号 6101 6201 6301 6701 6801 1987年 1次車 1993年 3次車
6102 6202 6302 6702 6802 1989年 2次車
6113 6213 6313 6713 6813
6114 6214 6314 6714 6814 1993年 3次車
6120 6220 6320 6720 6820

※6300形中間車は1993年に5両編成化された際に増結された車両。

改造

各開業に先行して、1・2次車を対象に5両編成化・ATO搭載・ワンマン対応改造が、全編成を対象にホーム柵対応・省令対応改造がそれぞれ行われた。

5両編成化・ATO搭載・ワンマン対応改造

  • 6300形中間車の新造
  • 運転台のスイッチとマイクとホーム監視映像を映し出すモニタ増設
  • 助士側のホーム監視映像を送る近赤外線光空間伝送式対列車映像伝送装置設置

ホーム柵対応・省令対応改造

  • 助士側の運転状況記録装置設置
  • 運転台の計器類更新
  • 運転台左上の車両状態を表示するモニタ増設

運転台のモニタ撤去

全駅にホーム柵が整備された2011年7月23日からはホーム監視映像が運転台モニタからホームに設置された地上固定モニターに移行され、お役御免となった列車映像伝送装置と運転台モニタが撤去され、車両状態を表示する小型モニタが運転台左上から運転台パネル内に移設された。

制御装置更新

登場以降の主要機器や外見に大きな変化はなかったが、初期車の製造から約25年近くが経過し、野並延長開業時に編成単位で増備された3次車や徳重延伸開業に先行して投入された6050形と比べると電気機器の経年劣化が目立ってきたため、2012年から2018年にかけて1・2次車を対象に以下の内容で制御装置の更新が行われる予定[7]

  • VVVFインバータ制御装置の素子をGTOサイリスタからIGBTに更新
  • ブレーキ装置を純電気ブレーキ機能付きに更新
  • 補助電源装置に使用されている静止形インバータの素子をGTOサイリスタからIGBTに更新
  • 車上検査装置の更新
  • 運転台の速度計更新
  • ATOのブレーキ段数を7段から20段以上に増加

車内案内表示器更新

徳重延伸開業に先行して、1・2次車の車内案内表示器が6300形中間車も含めて更新され、内容に表示されなかった英文案内が追加された。

弱電機器更新

2016年1月からは運転台左上の操作器を含む誘導無線装置と自動放送装置以外のマイクロホンなど各種放送装置と非常通報装置など弱電機器更新が行われている。

営業区間

脚注

  1. ^ a b c d e f 鉄道ジャーナル』第21巻第14号、鉄道ジャーナル社、1987年12月、113頁。 
  2. ^ http://www.maruhachi-kotsu.com/subcar/6000_2.html 桜通線6000形車内・内装」 3次車の項目本文6行目参照
  3. ^ http://www.maruhachi-kotsu.com/subcar/6000_2.html 桜通線6000形車内・内装」 3次車の項目本文8行目,画像6枚目参照
  4. ^ http://www.maruhachi-kotsu.com/subcar/6000_2.html 桜通線6000形車内・内装」 1次車の項目画像「6101H各車端部の様子」(6枚目)
  5. ^ http://www.maruhachi-kotsu.com/subcar/6000_2.html 桜通線6000形車内・内装」3次車の項目本文3行目,各画像参照
  6. ^ http://www.maruhachi-kotsu.com/subcar/6000_2.html 桜通線6000形車内・内装」乗務員室・運転設備の項目本文4行目参照
  7. ^ http://www.maruhachi-kotsu.com/subcar/6000.html 名古屋市交通局桜通線6000形」編成表の項目参照

外部リンク

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