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ZELDA (ZELDAのアルバム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『ZELDA』
ZELDAスタジオ・アルバム
リリース
ジャンル 実験音楽パンク・ロックニュー・ウェイヴ
レーベル 日本フォノグラム[1]
プロデュース モモヨ(LIZARD[1]
ZELDA アルバム 年表
-ZELDA
(1982年)
CARNAVAL
1983年
『ZELDA』収録のシングル
  1. 「ミラージュ・ラヴァー」
    リリース: 1982年8月25日
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ZELDA(ゼルダ)は、1982年8月25日にリリースされたZELDAの1枚目のスタジオ・アルバム。発売元は日本フォノグラムプロデュースLIZARDのモモヨ[1][2][3]LPとして発売された。2回にわたりCDで再発売されている[4]

また次作のアルバムCARNAVAL』とともに、1987年にカップリングCD『ZELDA〜CARNAVAL』として再発売された[2]

解説

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ZELDAのファースト・アルバムであり、シングル『ミラージュ・ラヴァー』を同時発売してメジャー・デビューした。なお、それ以前のインディーズ時代には2枚のシングルをリリースしている(ZELDA (バンド)#ディスコグラフィーを参照)。

メジャー・デビュー以前から交流のあったLIZARDのモモヨをプロデューサーに迎え、当時のパンク・ロックムーブメントであった東京ロッカーズ色が強く出た、モモヨの影響力が濃い音作りとなった。初のメジャーレーベルでの制作ということで、自由かつ自主的に制作できたインディーズ時代とは異なり、制作には様々な制約もあったようである。本作の制作にあたり、ZELDAのオリジナル曲のほか、モモヨが楽曲を描き下ろしている。シングルカット曲もモモヨの作品である。なお菅原庸介(すがわら ようすけ)はモモヨの別名義で、モモヨの自伝小説『蜥蜴の王国』でも菅原庸介名義で刊行している。

本作発表時のメンバーは、リーダーでベーシストの小嶋さちほ、作詞担当でボーカリストの高橋佐代子のコアメンバーのほか、ギタリストは鈴木洋子、ドラマーは野沢久仁子であった。次作の『CARNAVAL』ではメンバー交代があり、ギタリストが石原富紀江、ドラマーが小澤亜子に変更されている(ZELDA (バンド)#メンバーを参照)。

東京出身の高橋が都市心象風景を描いた文学的な歌詞と、抑揚の少ない歌唱メロディは「無機質」と評され、メジャー・デビュー前後の最初期の曲調はファンから「暗黒ZELDA」とも呼ばれた[5]。東京ロッカーズの影響を強く受けたパンク・ロック期のZELDAが凝縮されたアルバムである。

収録曲

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  1. エスケイプ
    • 作詞・作曲:菅原庸介/編曲:モモヨ
    モモヨの作詞・作曲・編曲による、疾走感あるロックナンバー。
    カップリングCDではカットされている[2]
  2. 真暗闇―ある日の光景―
    • 作詞・作曲・編曲/ZELDA
    初期のパンキッシュな「暗黒ZELDA」を象徴するような楽曲。
  3. 月光飛翔(ムーンライト・フライト)
    • 作詞・作曲:菅原庸介/編曲:モモヨ
    1970年代歌謡曲風のキラキラした、いかにもガールズバンド風の楽曲。
    カップリングCDではカットされている[2]
  4. ロボトメイア
    • 作詞・作曲・編曲/ZELDA
    1980年代初頭に多く見られた、管理社会をテーマにした楽曲。
  5. 開発地区はいつでも夕暮れ
    • 作詞・作曲:ZELDA/編曲:モモヨ
    沖縄音階風の単調なリフレインで構成される楽曲。都市再開発をモチーフとしており、初期ZELDAの定番である「埋立地」をテーマとした作品群の萌芽がみられる。
  6. ミラージュ・ラヴァー
    • 作詞・作曲:菅原庸介/編曲:モモヨ
    シングルカット曲。アルバムと同時発売。メジャーレーベルからのファーストシングル。ロックナンバーのラブソング
    DAM通信カラオケに収録されている[6]
  7. 密林伝説
    • 作詞・作曲・編曲/ZELDA
    ここで歌われる「密林」とは、後のZELDAが傾倒したワールドミュージックの世界ではなく、その歌詞はファンタジー的である。
  8. Ash-Lah
    • 作詞・作曲・編曲/ZELDA
    歌詞では「アシュラ」と歌われ、コンビナートが登場する。1980年にインディーズレーベル「ジャンク・コネクション」からシングルリリースした楽曲の再録。メジャーデビュー前後の最初期のZELDAを代表する楽曲。
    DAMの通信カラオケに収録されている[6]
  9. と・ら・わ・れ
    • 作詞・作曲・編曲/ZELDA
    「暗黒ZELDA」的なストレートなパンク・ロックナンバー。ライブでも頻繁に演奏され、この時期の楽曲では「Ash-Lah」と並んで知名度が高い。
    DAMの通信カラオケに収録されている[6]
  10. ソナタ815
    • 作詞・作曲:ZELDA/編曲:モモヨ
    高橋佐代子のポエトリーリーディングと「自由は永遠時計」のリフレイン、時計擬音で構成される、本作中もっとも前衛的な楽曲。
    カップリングCDではカットされている[2]

参加アーティスト

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出典はアルバムのライナーノーツによる[1][2]

バージョン

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  • LP:1982年8月25日、日本フォノグラム、規格品番:28PL-42
  • CD:1989年、日本フォノグラム、規格品番:PLD-8024
  • CD:1994年、日本フォノグラム、規格品番:PHCL-8024
  • カップリングCD『ZELDA〜CARNAVAL』:1987年9月30日、日本フォノグラム、規格品番:35LD-507

脚注

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  1. ^ a b c d 『ZELDA』CD、1994年再発盤ライナーノーツより。
  2. ^ a b c d e f カップリングCD『ZELDA〜CARNAVAL』ライナーノーツより。
  3. ^ 篠原章『J-ROCKベスト123 1968-1996』249頁、講談社文庫講談社、1996年。
  4. ^ ZELDA - ゼルダ Discogs、2022年5月5日閲覧。
  5. ^ 日本のガールズバンドのパイオニアZELDAによる国産ニューウェイブの最高傑作『空色帽子の日』 OKMusic、JAPAN MUSIC NETWORK、2014年4月16日、2022年5月4日閲覧。
  6. ^ a b c 歌手名検索 ZELDA DAM、第一興商

参考文献

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関連項目

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外部リンク

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