Wikipedia:井戸端/subj/「初音ミク」のケースの教訓に基づく提案
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「初音ミク」のケースの教訓に基づく提案
[編集]「初音ミク」のケースについて過剰反応するなというご意見も多々あるかとは思いますが、やはりあのケースはWikipediaにいくらか教訓を与えてくれたのではないかと、私は思います。そして、次のような提案をします。
これからは、削除依頼の理由として、「著作権侵害の疑いがあるから削除依頼」というのではなく、「次の疑いがあるから削除依頼;著作権侵害によって、権利者による有効な同意のあるライセンスの下で著作物を公開している外形があるが、それは事実に反し、他者による著作権侵害行為の助長であり、Wikipediaのルールに反している。」という形にしてはどうでしょうか?
提案の理由を説明します。
通常は、著作権侵害がある場合はGFDLの問題は発生しません。
GFDLは、著作物使用許諾契約約款なので、そもそも権利者でなければ有効な同意が成立しないからです。有効な同意が成立していない契約の話をしても無意味だから、著作権侵害が発生している場合は、GFDLの運用とか解釈とか問題にしても意味がありません。
「初音ミク」のケースは、初めは単純に「複製・自動公衆送信による著作権侵害」の状態だったのですが、クリプトン社の伊藤社長の同意のあとは、「権利者による有効な同意のないライセンスの下で著作物を公開している」かつ「他者による著作権侵害に対して、Wikipediaが外形上の許諾を与えている」という状態になりました。
それで、「権利者による有効な同意のないライセンスの下で著作物を公開している」かつ「他者による複製・自動公衆送信による著作権侵害に対して、Wikipediaが外形上の許諾を与えている」状態は、著作権侵害行為の助長であり、Wikipediaが虚偽を宣言しているということであり、Wikipediaのルールに反することで、削除による対応はやむをえないと思います。
しかし、よくよく考えれば、その状態は厳密な法律用語としての「著作権侵害」になるのかは、まことに微妙だろうと思います。著作権法に「公開の許諾を受けた上で、許諾を受けていないライセンスの下で著作物を公開する」という使用類型はありません。
通常、そういう場合は、許諾外の、つまり無権利な「複製」や「自動公衆送信」として著作権侵害になるでしょう。とはいえ、「初音ミク」のケースのクリプトン社の伊藤社長の同意はどう解するべきか、Wikipediaやウィキメディア財団は免責されるのか、免責されないならばその法律構成はどうなるのか、いろいろ考えましたが、私には結論がでませんでした。
そういう視点で、一連の流れを振り返れば、やはり初めから問題は「権利者による有効な同意のないライセンスの下で著作物を公開している」という状態があることで、通常のケースはそれが明瞭な著作権侵害によって引き起こされているから、微妙に混同されていた、ということがいえるのではないかと思います。
そういうわけで、これからは「次の疑いがあるから削除依頼;著作権侵害によって、権利者による有効な同意のあるライセンスの下で著作物を公開している外形があるが、それは事実に反し、他者による著作権侵害行為の助長であり、Wikipediaのルールに反している。」という形で削除依頼を出していったほうが良いのではないかと考えます。Mizusumashi 2007年10月20日 (土) 19:34 (UTC)
- それが「著作権侵害の可能性がある」ということなのでは? --125.0.73.46 2007年10月20日 (土) 21:44 (UTC)
- 結局はそういうことなんでしょうけど、コトの複雑さというか、単純な著作権侵害ではない、という意味で、しっかり分けましょう、という提案だと思います。
- 個人的には、わざわざそういう場合分けをする必要はないだろうけど、初音ミクに関しては初期の時点でもっと大声で「削除ではなく削除の上で新規作成」と言っておけばよかったんじゃないかなぁ……と。--なのこえ 2007年10月21日 (日) 02:43 (UTC)
- 私は、『他者による著作権侵害行為の助長』に関して、免責事項を理由に、削除票を取り下げました。 個人的には一度存続にして、免責事項を積極的に利用すべきではない(これはウィキケットに書いてもいいかもしれません)。あるいは、引用元が明示していないのは、(権利者がそれを認めた)フェアユースに留まるという削除の合意を仕切りなおして明示的に取りたかったです(それなら私は積極的に削除票を入れたでしょう)。『他者による著作権侵害行為の助長であり、Wikipediaのルールに反している』という認識の提案は、免責事項を揺るがしかねないものなので賛成はしません。--秋月 智絵沙(Chiether) 2007年10月21日 (日) 04:33 (UTC)
- それでは、もし次のような提案でしたら、どうでしょうか?
- これからは、削除依頼の理由として、「著作権侵害の疑いがあるから削除依頼」というのではなく、「(1)著作権侵害、(2)権利者による有効な同意のないライセンスの下で著作物を公開している、この二つのいずれか、あるいは両方の疑いがあるから削除依頼。」という形にしてはどうでしょうか?Mizusumashi 2007年10月21日 (日) 05:48 (UTC)
- 私は、『他者による著作権侵害行為の助長』に関して、免責事項を理由に、削除票を取り下げました。 個人的には一度存続にして、免責事項を積極的に利用すべきではない(これはウィキケットに書いてもいいかもしれません)。あるいは、引用元が明示していないのは、(権利者がそれを認めた)フェアユースに留まるという削除の合意を仕切りなおして明示的に取りたかったです(それなら私は積極的に削除票を入れたでしょう)。『他者による著作権侵害行為の助長であり、Wikipediaのルールに反している』という認識の提案は、免責事項を揺るがしかねないものなので賛成はしません。--秋月 智絵沙(Chiether) 2007年10月21日 (日) 04:33 (UTC)
そこまで込み入った話になると、井戸端の範疇を越えてしまいます。これ以上の議論は、Wikipedia‐ノート:削除の方針でお願いしたいと思います。--ラッキースター・キッド ◆Luck.w.AEQ 2007年10月21日 (日) 23:49 (UTC)
- 了解いたしました。ご指摘、ありがとうございます。少し考え直して、まず疑問の整理からという形で、Wikipedia‐ノート:削除の方針/「初音ミク」のケースに関しての質問#「初音ミク」のケースに関しての質問に書き込んできました。Mizusumashi 2007年10月22日 (月) 05:05 (UTC)