Wikipedia‐ノート:翻訳のガイドライン/作業用/0.2.1版
改訂の要点
- 対象を、例の蓄積が十分なウィキペディア間翻訳に絞り、ウィキペディア外GFDL相当文書からの翻訳については参考にとどめてWikipedia:著作権との整合を図った。
- 言語間リンクでは履歴継承に必ずしも十分でないとし、要約欄への翻訳元及び版指定を2008年1月1日以降必須とするとともに、GFDLならびにWikipedia:著作権の精査に基づき主要著者5名以上の示唆をやめ、GFDLに反しない範囲での翻訳者負担軽減を図った。
- 翻訳者が言語間リンクを設置した場合には、要約欄への翻訳元及び版指定の投稿後追記によっても上記必須条件を満たすと明記した。
- 複数の翻訳元記事からの翻訳の際の履歴継承方法を、注意すべき未解決の問題点も含め、明示した。
- その他、可能な範囲で既知の注意すべき点について言及した。
この文書について
[編集]何であるか
[編集]ウィキペディア各言語版間では、GFDLの特質を活かした互いの記事の翻訳利用が行われています。この文書ではウィキペディア間の翻訳によって記事を作成し、記事に加筆する場合の指針を示します。複数の人が一つの記事の作成にかかわる事を前提に、翻訳記事や翻訳部分をどのように投稿すればより円滑に共同作業ができるかについて書かれています。なおウィキペディア外 GFDL 文書の翻訳はこの文書の直接の対象ではありませんが、著作権関連の部分以外は基本的に同じですので、参考にはなるかもしれません。
何でないか
[編集]この文書は、翻訳記事の削除基準を述べているものではありません。参考にするのは構いませんが、削除の根拠として利用しないでください。削除についてはWikipedia:削除の方針を、著作権についてはWikipedia:著作権を、それぞれ根拠としてください。この文書の著作権に関する部分はWikipedia:著作権に基づいて書かれていますが、必ず根拠となるWikipedia:著作権を参照し、それに基づいて議論してください。
翻訳記事を投稿する際にすべきこと・した方がよいこと
[編集]ウィキペディアや多くのウィキメディアプロジェクトでは、文章のライセンスとして GFDL を採用しています。 GFDL への適合性を気にせずに済むため、英語版などの他言語版から日本語版へ、あるいはその逆へ、さらにはウィキメディアプロジェクト間で、翻訳が広く行われています。この節では、その際に、文章の翻訳作業そのもの以外で注意すべき事項について説明します。
先に要点をまとめて示します:
2008年1月1日 00:00 UTC 以降必須とありますが、それは以降の新規翻訳記事及び翻訳加筆部分について、この文書としては必須だと考えるということであって、実際の記事がそれにしたがっていないからといって削除の理由にはしないでください。また、それ以前からある記事への遡及適用は想定されていません。
要約欄への記入
[編集]要約欄に、翻訳元となったページについての情報を、版も含めて記述してください。
ここで重要なのは、あなた以外の誰かが、翻訳元の変更に気がついて変更分を追加翻訳しようとした時に、あなたの訳が一体どの版からの翻訳か容易にわかることです。要約欄でそれが指定されていないと、あなたの訳が翻訳元のいつの版なのか、調べることから始めなければなりません。この作業は案外大変なものです。翻訳作業には時間がかかるので、翻訳を始めた時の翻訳元の版と、翻訳記事を投稿した時の翻訳元の版が違っているかもしれません。翻訳元の記事だけでなく版も要約欄に記入しましょう。これは2008年1月1日 00:00 UTC 以降必須とされています。次のような書式が用いられています。
[[en:Lingua franca]] (01:31, 11 Feb 2005 UTC) を翻訳。
from [[en:Lingua franca]] 01:31, 11 Feb 2005 UTC
タイムゾーンはUTCで記述してください。
版指定がない場合、他の利用者があなたの訳した内容を消してしまうかもしれません。あなたの翻訳がどの版に対応するのか調べるよりも、元から訳し直した方が早い場合があるからです。これは特に、最初に少しだけ訳して「あとは詳しい方お願いします」などとされている記事でありがちです。折角のあなたの訳がそうならないよう、必ず版を指定してください。
翻訳元指定がない場合、履歴不継承とみなされ、記事そのものが削除されることがありえます。翻訳の際には、言語間リンクだけで履歴を継承しているとみなさずに、必ず要約欄で翻訳元を指定してください。翻訳元が複数ある場合については、翻訳元が複数ある場合の項を参照してください。
要約欄への記入忘れ・誤記入
[編集]大変だった翻訳作業が終わってほっとすると、いざ投稿という段になって要約欄への記入を忘れてしまうことがありますね。あわてないでください。翻訳投稿の際に本人が記事に言語間リンクを設置した場合、ならびに、要約欄に翻訳元記事へのリンクは書いたが版指定を忘れた場合、この二つの場合については救援策があります。要約欄への記入忘れに気づいたら、投稿した記事を再度編集して本文末に適当なコメント文を追加した上で、以下の様に履歴欄に記入を忘れた版と記入すべきだった翻訳元情報を記入してください。
補遺: 2009年1月1日 (木) 12:34 UTC の版は [[en:foo]] 2008年5月30日 (金) 03:21 UTC の翻訳
著作権上、より疑義の少ないやり方は、その記事を即時削除とすることです。即時削除にできる条件の一つに、「初版投稿者自身によって白紙化または{{即時削除}}添付が行われたもので、履歴にその投稿者の投稿しかないもの」があります。上記救援策は即時削除に比べるとマイルドですが、後日問題とされる可能性がないとはいえません。新規の翻訳記事を投稿した直後、まだ誰も編集していない場合は、即時削除も考慮にいれてください。即時削除の方法は、この場合、記事冒頭で{{即時削除|要約欄での翻訳元および版指定忘れ、初版投稿者自身による依頼}}とすれば良いでしょう。
言語間リンクを設置したのが翻訳者本人ではなかった場合、あるいは要約欄で指定を間違えた場合にはこの方法は使えません。状況に応じ、特定版削除、全削除、あるいは即時削除を依頼してください。初版で間違えた場合には、その後誰も加筆していなければ全削除を依頼する方が管理者にとっては作業が簡単です。
翻訳元が複数ある場合
[編集]翻訳元で妥当な統合提案がなされている場合や、単独では記事としがたいがまとめれば記事として成り立つ場合など、複数の記事をまとめて一つの記事に翻訳した方がよい場合があります。この場合でも、要約欄に複数翻訳元記事へのリンクと版情報が要約欄に収まるなら、要約欄に記入してください。
[[en:foo]] 01:31, 11 Feb 2005 UTC 及び [[en:bar]] 13:01, 22 Oct 2007 UTC を翻訳。
from [[en:foo]] 01:31, 11 Feb 2005 UTC, [[en:bar]] 13:01, 22 Oct 2007 UTC
要約欄に収まらない場合、翻訳元ごとに複数回に分けて投稿してください。翻訳した文と翻訳元の文が一対一に対応していれば個々の投稿で直接翻訳文を投稿できますが、翻訳元の記事の記述を統合してどの文がどの記事と指定し難い場合の方が多いでしょう。その場合には、翻訳前の原文を複数回に分けて投稿した上で、翻訳文を投稿して置き換えてしまう方法があります。尚、複数記事の部分を集めて翻訳した場合には、該当する部分だけを分割投稿すれば十分であり、翻訳元記事全体を投稿する必要はありません。
言語間リンク
[編集]要約欄への記入の項で述べたように、言語間リンクはもはや履歴継承の免罪符とはみなされていませんが、要約欄記入忘れに対する命綱になることもありますし、読者にとって便利なのは間違いありません。翻訳元と翻訳先が一対一に対応する場合は、翻訳記事本文中(大抵は末尾)に翻訳元記事への言語間リンクを含めることを強く推奨いたします。一対一に対応していないか、既に本文中に言語間リンクがある項目への追加的翻訳の場合など、言語間リンクを書かない(書けない)場合は不要です。翻訳元記事に言語間リンクが並んでいる場合、念のためにリンク先が存在するかを確認した上でコピーすると簡単です(特に英語版のページに言語間リンクが集中しがちなようです)。ただし、翻訳元記事にはその記事自身への言語間リンクはありませんので、その点はお忘れなく。
また、翻訳元記事に、翻訳した日本語記事への言語間リンクを追加しておくことをすすめます。こうしておけば、あなた以外の人があなたの記事を知らずに、同じ翻訳元記事を翻訳し別途投稿する事態をかなりの確率で防げます。同じ記事を別途訳すよりは、協力して一つの翻訳記事を改善した方がよいでしょう。
複数の記事を翻訳・統合して一つの記事とした場合に翻訳元記事に翻訳記事への言語間リンクをどうすべきかについては、いくつかの考え方があります。一つは、言語間リンクは一対一対応の場合のみに限るべきである、というものです。これは、ボットの動作に予測できない影響があるのではないかと心配する立場です。この場合でも、一つの言語については一つの記事にしか対応しなければ、それぞれの翻訳元記事に翻訳記事への言語間リンクを設置して問題ありません。一方、それぞれの翻訳元記事に翻訳記事への言語間リンクを設置すべきだという立場もあります。これには更に二つの場合があります。一つは、翻訳元の個々の記事が翻訳記事の比較的独立した部分に対応している場合です。たとえば、ある国 A に二つの地域 B、C があり、それぞれの地域について翻訳元に記事があるものの一つの記事とするほどの分量ではなかったとしましょう。これらの記事をまとめて一つの記事に翻訳した場合、日本語版の A 国の記事の B 地域、C 地域という比較的まとまったセクションができるはずです。その場合、翻訳元の A からは ja:A に、B、C からは ja:A#B、ja:A#C にそれぞれリンクできます。翻訳元の個々の記事に対応する部分を翻訳記事では特定しがたい場合には、個々の翻訳元記事に翻訳記事への言語間リンクを設置することになります。どうしたらよいか判断に迷う場合は、翻訳元記事からの言語間リンクを設置せず、ボットに任せてもよいでしょう。
主要著者 5 名以上
[編集]GFDL のセクション4Bでは、主要著者5名以上(5名に満たない場合は全員)の列挙を求めています。これに従い、要約欄に「履歴をさかのぼって、主要な編集をした執筆者を5人以上」書くのが厳格な書式だと言われてきました。しかし、この文書にはその項目はありません。なぜ必要ないのかという考え方を、英語版からの翻訳を例にとってこのセクションでは説明します。不要なことをわざわざ説明するのは、この文書の直接の対象ではない、ウィキペディア外の GFDL 文書を翻訳して記事にする場合の参考になると考えられるからです。
主要著者5名以上と規定している GFDL セクション4Bには、但し書きがあり、
「 | unless they release you from this requirement 非公式日本語訳では「ただし元の著者たちが この条件を免除した場合は除く」 |
」 |
となっています。つまり許可されていれば主要著者5名以上の指定を省略できます。一方、ウィキペディア英語版では、Reusers' rights and obligationsの項 (Wikipedia:著作権#利用者の権利と義務に相当) で、
「 | You may be able to partially fulfill the latter two obligations by providing a conspicuous direct link back to the Wikipedia article hosted on this website. | 」 |
つまり元記事への直接リンクをもって代えてよいとしています。これは日本語版でも同様であり、他言語版のウィキペディアでも同様と期待されます。この免除条項の組合せのおかげで、ウィキペディア間のウィキペディアでのコピー・アンド・ペースト(翻訳は改変を伴うコピー・アンド・ペーストとみなされています)では元の記事へのリンクで履歴継承ができると考えられているのです。同じことはウィキペディア外 GDFL 文書にも言えます。もし翻訳対象のウィキペディア外 GDFL 文書の著作権条項に上記免除条項が含まれていれば、ウィキペディア間の翻訳同様、元記事へのリンクで履歴継承できているとみなされるかもしれません。
尚、ウィキペディア英語版の当該部分にはさらに続きがあって、元記事が削除される場合についても述べらています。削除のおそれがある記事を翻訳する場合には、GFDL 4B, 4Jに定められている内容を翻訳記事、履歴、翻訳記事のノートなどを利用して(この際に採るべき方法はまだ議論中)保存しておく方がよいかもしれません(そもそもそのような記事が翻訳に値するのかどうかという問題はさておき)。
関連項目
[編集]- ウィキペディアに関して
- 翻訳に関して
- 表記方法
- 著作権に関して