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VUメーター

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ピーク表示用LED付きVUメーター

VUメーター(ブイユーメーター、VU Meter)とは音響機器に於いて音量感を指示するための測定器である。1939年にベル研究所及びCBSNBCにより通信線路の基準レベルを監視するために開発された。VUとは英語のvolume unit(音量の単位)のこと。

開発当時の定義

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インピーダンス600 Ωの負荷回路へ1 kHz正弦波を加えて1 mWの電力を消費したときの出力電圧を0 dBmとし、+4 dBmを0 VUとするが、業界によってちがう。

VUメーターの指示範囲は-20から+3で単位はdBである。(変動する)信号電圧に対し針が指示値に位置するまでの所要時間は300 msecである。この遅れは原理的に電圧の最大値(いわゆるピークレベル)を示せないことを意味し、連続した正弦波を加えた場合は(そのピークレベルを示さず)ほぼ平均値に等しい値を指示する。

VUメーターの規格

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VUメーターに関する規格として ANSI C16.5-1942, British Standards BS 6840, そしてIEC 60268-17がある。かつて日本にもJIS C 1504-1976があったが、1993年に廃止された。

VUメーターの特性

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VUメーターは、定義では特性インピーダンス600 Ωの音声周波信号を扱う伝送路において、音声信号のレベルを、新たに設けたVU[注記 1](Volume Unit[1])という単位で指示するための音量計である[2]。 VUは、以下のようになる。

目盛りに対する指示と許容差[3]
目盛り表記(VU) 入力電圧(dBm)[注記 2] 許容差(db)
-20 -16 -
-10 -6 ±0.6
-7 -3 ±0.5
-5 -1 ±0.4
-3 +1 ±0.3
-2 +2 ±0.2
-1 +3
0 +4
+1 +5
+2 +6
+3 +7

VUメーターは、全波整流器付きの電圧計、特性インピーダンスが一定になるような可変アッテネーター、外部直列抵抗の3つの構成要素から作られている[4]

VUメーターの特性インピーダンスは7500 Ω±3%が望ましい[5][注記 3]

VUメーターの指示範囲は-20 VUから+3 VUである。無信号のあと、0 VUにあたる1 KHz正弦波信号を入力した場合、針が0 VUの99%の点を通過するまでの時間は300 ms、誤差±30 msである。針は必ず0 VUの点を超え、最低でも1%を超え、しかし最高でも1.5%に達しないオーバーシュートを発生する[5][7]。 戻り時間は応答速度と大きく違わないこととする[8]

脚注

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注記

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  1. ^ ヴィー・ユーと発音する。なお、IEC 60268−17 ed.1.0ではvuは小文字で書くよう指定されているが、JIS C 1504-1976では"VUメーター"のように大文字となっている。
  2. ^ 入力電圧(dBm)は600 Ωに対する1 mWを示す電圧(0.775 V)を0 dbとしたもの。なお値はdBu(dBv)と同じであるが、こちらは600 Ω1 mWとは直接結びつかない、電圧のレベル表現である。デシベル#絶対量としてのデシベル
  3. ^ JIS 1504-1976では外部直列抵抗(3600 Ω)を除いたメーターの特性インピーダンスが3900 Ω±200 Ωと規定されている[6]

参照

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参考文献

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  • International Electrotechnical Commision (1990年9月). IEC 60268-17 (Report) (1 ed.).
  • 日本規格協会 (1976年). C 1506-1976 (Report).

関連項目

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