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雲形記号について
[編集]「雲形記号」として紹介されているものは、「雲形」の記号ではなくて、「空全体の型」を表す記号だと思います。
「空全体の型」は、どちらかというと、個々の雲の類・種・変種に対して適用されるのではなくて、むしろ空全体の特徴に対して適用されるものです。
意味が分かり難いと思いますので、例を挙げて説明しますと、たとえば乱層雲のページではまたはという記号が紹介されています。このうち、の記号は、正確に言うと、「高層雲の不透明雲(Altostratus opacus)または乱層雲(Nimbostratus)があって、高積雲(Altocumulus)が存在しない中層の空」に与えられるものです。つまりこれは、空全体の印象を示す記法・記号なのであり、その空の中に存在している特定の雲の雲形「乱層雲」を表すための記法・記号ではないのです。実際のところ、「空に高層雲の不透明雲(Altostratus opacus)だけが存在して、乱層雲(Nimbostratus)が存在しない」場合にもの記号を使います。従って、という記号をみたら、As opかNsのいずれかが中層の空にあるということは分かりますが、だからといって、がNsの記号であるというわけではないのです(As op のみで Nsがないという場合もこの記号を使うから)。
十種雲形に対する記号は、国際雲図帳I巻1975年版のII.1.5で与えられていますが、種(species),変種(varieties), 部分的特徴(supplementary features)、付随雲(accessory cloud)に対しては特に記号は与えられておらず、アルファベットによる略記法があるだけだと思います。
ですから、例えば、変種放射状雲の説明の中で、色々な「雲形記号」が羅列されているのは非常に誤解を招く表現だと思います。読者は、「この記号が天気図にプロットされていたら、そこには必ず放射雲が出ているのだ」というような誤解をしてしまうのではないでしょうか。先ほども述べたように、ここに羅列されている記号は「空全体の印象」を示した記号なのであり、「放射状雲の記号」ではないです。ここで羅列されているのは、「「放射状雲が起こりうる十種雲形」が存在しうる空の型」を列挙したものでは無いでしょうか。たしかに、これらの空の型のときに放射状雲が観測されうるという事はいえますが、観測されない場合もかなり多いです。これらの記号が天気図上にプロットされているからといって、そこに変種:放射状雲(radiatus)に分類できる雲が存在するという事は保証できません。
駄文・長文ですみません。色々書き連ねましたが、今の「雲形記号」は非常に誤解を招く面が大きいですので、私の提案としては、次の方策が適切と考えます:
・十種雲形に対しては、「雲形記号」として、国際雲図帳I巻1975年版のII.1.5で与えられた記号を示す。
・種(species),変種(varieties), 部分的特徴(supplementary features)、付随雲(accessory cloud)に対して示された「雲形記号」は、全て抹消する。