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テトラアセチルエチレンジアミン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
TAEDから転送)
テトラアセチルエチレンジアミン
識別情報
CAS登録番号 10543-57-4
ChemSpider 10629141 チェック
特性
化学式 C10H16N2O4
モル質量 228.25
外観 無色の固体
密度 0.9
融点

149-154 °C, 268 K, -96 °F

への溶解度 0.2 g/L (20°C
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

テトラアセチルエチレンジアミン: Tetraacetylethylenediamine)は、化学式(CH3C(O))2NCH2CH2N(C(O)CH3)2で表される有機化合物TAEDと略記される。エチレンジアミンアセチル化により製造され、家庭用洗剤パルプ漂白剤として利用される。エチレンジアミン四酢酸は構造も略称(EDTA)も類似しているが、別の化合物である。

洗浄作用

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TAEDの主要な用途として、漂白活性化剤があげられる。活性酸素による漂白効果があり、洗浄中に過酸化水素を放出する。このような薬剤には、他に過ホウ酸ナトリウム過炭酸ナトリウム過リン酸ナトリウム過硫酸ナトリウム過酸化尿素などがある。放出された過酸化水素は、40℃以下では、TAEDなど活性化剤が存在しない場合には非効率な漂白剤である。

過酸化水素との反応により、即効性の漂白剤である過酢酸が発生する[1]

(CH3C(O))2NCH2CH2N(C(O)CH3)2 + H2O2 → (CH3C(O))2NCH2CH2NH(C(O)CH3) + CH3CO3H

ABS樹脂の黄変を元に戻す洗剤Retr0brightや、義歯洗浄剤に配合される[2]

脚注

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  1. ^ D. Martin Davies and Michael E. Deary "Kinetics of the hydrolysis and perhydrolysis of tetraacetylethylenediamine, a peroxide bleach activator" J. Chem. Soc., Perkin Trans. 2, 1991, pages 1549 - 1552. doi:10.1039/P29910001549.
  2. ^ 酵素入りポリデント®、部分入れ歯用ポリデント®、ホワイトポリデント®グラクソ・スミスクライン