Tボーン協奏曲
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Tボーン協奏曲(T-Bone Concerto)は、ヨハン・デ・メイが作曲したトロンボーン協奏曲。トロンボーン独奏と吹奏楽のための協奏曲として作曲された。
概要
[編集]ケンタッキー音楽教育者協会(KMEA)からの委嘱で、1995年8月から1996年1月にかけて作曲された。
曲名はトロンボーンとTボーンステーキ(T-bone steak)をかけており、さらに3つの楽章にそれぞれ「レア」「ミディアム」「ウェルダン」というステーキの焼き方がタイトルとして付けられている。単なる言葉遊びであり、曲自体はステーキとは関係はない[1]。
吹奏楽伴奏の中で、フルート、オーボエ、クラリネット、ホルン、バスーン各2とイングリッシュホルン、コントラバス各1による室内楽が、主題を提示するなど全曲に渡って重要な役割を果たす。
演奏時間は約25分。
楽譜は、後に書かれたブラスバンド伴奏版とピアノ伴奏版とともに、デ・メイが設立したオランダの出版社アムステル・ミュージック(Amstel Music BV)から出版されている。
初演
[編集]第1楽章のみ、1996年2月にケンタッキー州ルイヴィルで開催されたKMEAの年次大会で、ジェフリー・トーマス(Jeffrey Thomas)の独奏により初演された。
全曲の初演は、同年3月1日にオランダ・アムステルダムのコンセルトヘボウで、ジャック・モージェの独奏、モーリス・ハメルス(Maurice Hamers)の指揮、オランダ王立海軍軍楽隊の演奏により行われた。
日本初演は、1997年9月23日に大阪市北区のフェスティバルホールで、呉信一の独奏、ハインツ・フリーセンの指揮、近畿大学吹奏楽部の演奏により行われた[2]。
編成
[編集]木管 | 金管 | 弦・打 | |||
---|---|---|---|---|---|
Fl. | 2, Picc. 1 (3rd Fl.) | Crnt. | 2, Tp. 3 | Cb. | ● |
Ob. | 2, C.A. | Hr. | 4 | Timp. | ● |
Fg. | 2 | Tbn. | Solo, 3 | 他 | S.D., B.D., 2 Cymb./Sus. Cym., Triangle, Woodblock, Tom-tom, Bells, Marimba, Vibraphone, Xylophone, Tubular Bells |
Cl. | 3, E♭, Alto, Bass | Eup. | ● | ||
Sax. | Alt. 2 Ten. 1 Bar. 1 | Tub. | ● | ||
その他 | Piano & Harpsichord, Harp |
構成
[編集]- レア(Rare)
- 室内楽によるバロック風の主題で始まり、コラール風の中間部を持つ三部形式。
- ミディアム(Medium)
- 3/4拍子と6/8拍子の穏やかな旋律による三部形式。
- ウェルダン(Well Done)
- チェンバロも加わり、第1、第2楽章の主題を発展させたネオ・バロック様式で書かれ、圧倒的なヴィルトゥオーソでエンディングを迎える。
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 鈴木英史 (2015-05-04), フィルハーモニック・ウインズ大阪 第18回定期演奏会 プログラム
- 『近畿大学吹奏楽部 創部30周年記念 第33回定期演奏会』(ブックレット)ハインツ・フリーセン(客演指揮)、呉信一(トロンボーン)、自主制作、1997年。KUCD-1005。
外部リンク
[編集]- T-Bone Concerto (for trombone & wind orchestra) (公式ホームページ、出典を兼ねる)