SuperMUC
SuperMUC(ドイツ語: SuperMUC、スーパーMUC)は、ライプニッツ研究センター(ドイツ語: Leibniz-Rechenzentrum、LRZ)に設置されたスーパーコンピュータの名称。2012年6月のTOP500で4位となった。
概要
[編集]ライプニッツ研究センター(LRZ)は、ドイツのガーヒング・バイ・ミュンヘンにあり、ペタフロップス時代における長期的なコンピューティング能力を提供する予定である。SuperMUCはHöchstleistungsrechner Bayern II (HLRB II)の後継で、ライプニッツ研究センターはヨーロッパのスーパーコンピューティングの中心となる予定である。拡張されたハードウェアを設置するため、センターのインフラは二重化以上にされる。ハードウェアと事務スペースのための追加ビルディングは建設中である。
2012年6月18日にドイツのハンブルクで開催されたISCにて発表されたTOP500リストで、SuperMUCは4位となり、ヨーロッパで最速のスーパーコンピュータとなった[1][2]。またSuperMUCは、世界のインテル互換系システムとしても最速となった。
SuperMUCは2012年夏に完全稼動を開始する予定である。なお「MUC」の記号は、ミュンヘン国際空港の空港コードに由来している。 SuperMUCは147,456コアのプロセッサ、288テラバイトのメインメモリ、IBM GPFSファイルシステムベースの12ペタバイトのハードディスクを搭載し、ピーク時性能で約3ペタフロップスを予定している。プロセッサは18,432のインテルXeon Sandy Bridge-EPプロセッサを、IBM System x iDataPlexサーバーで稼動させている。
SuperMUCは、2010年のAquasarで初めて使用された、新方式の冷却装置を使用している。IBMはプロセッサの冷却に、水冷の直接冷却を採用し、更に温水を使用して再利用する設計により、冷却の電力消費を40%削減できるとしている[3][4]。
参照
[編集]- ^ International Supercomputing Conference
- ^ IBM Press release 18. June 2012: First commercial hot-water-cooled supercomputer to consume 40% less energy- IBMプレスリリース(2012年6月18日)
- ^ IBM builds 3 petaflop computer for Germany - SuperMUC could be world's fastest system
- ^ http://www-03.ibm.com/press/de/de/pressrelease/33222.wss
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- "System description of SuperMUC at the LRZ website"
- Rechnen und Heizen: Neuer Supercomputer für Garching bei br-online.de, 13. Dezember 2010
- "PRACE Announces 'SuperMUC' System for LRZ"
- Leibniz Supercomputing Centre Selects IBM Supercomputer Equipped with Next Generation Intel Xeon Processors to Support Ultra-challenging Research - IBMプレスリリース(2010年11月13日)
- ドイツのSuperMUCが欧州最速に、IBMの省エネ・スーパーコンピューター