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ストーン・テンプル・パイロッツ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Stone Temple Pilotsから転送)
ストーン・テンプル・パイロッツ
2011年撮影
基本情報
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 カリフォルニア州サンディエゴ
ジャンル
活動期間
レーベル アトランティック
公式サイト STONETEMPLEPILOTS.com
メンバー
旧メンバー

ストーン・テンプル・パイロッツ (英語: Stone Temple Pilots) は、アメリカ合衆国サンディエゴ出身のロックバンド。略称はSTP。1992年のデビューからアルバムが4作連続でミリオンセールスを達成し、オルタナティヴ・ロックバンドとして1990年代に大きな成功を収めた。

来歴

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結成からデビュー(1986-1993)

1986年ロングビーチで行われたブラック・フラッグのライヴにて、スコット・ウェイランドとロバート・ディレオが出会う。意気投合した彼らは、スウィング (Swing) なるバンドを結成。程なくして、ロバートの兄・ディーンとエリック・クレッツが加入すると、バンド名をマイティー・ジョー・ヤング (Mighty Joe Young) と改める。地元サンディエゴのクラブ・シーンで徐々にファン層を拡大していくが、シカゴ出身の同名のブルース・ミュージシャンから訴えられたことでバンド名の変更を余儀なくされ、数回の改名を経て、ストーン・テンプル・パイロッツ(STP)を名乗ることになった。また、「スポーツ・チームみたい(動物の複数形)なのはダサいから、意味に繋がりなんて全くない単語の羅列で名付けた」というエピソードもある。

1992年アトランティック・レコードと契約を交わす。同年、プロデューサーにブレンダン・オブライエンを迎えたデビューアルバム『コア (Core)』を発表。全米2位、700万枚以上の売上を記録し、「Sex Type Thing」や「Plush」といったシングルもヒットした。一方、その音楽性が「グランジかぶれ」だとして強い批判も浴びた[2]

成功と転落(1994-2002)
'紫色のコンサートツアーチケット、1994

1994年には2ndアルバム『パープル (Purple)』を発表。全米1位に輝き、ニルヴァーナパール・ジャムらの二番煎じという声を跳ね返した。しかし、直後にボーカルのウェイランドが薬物不法所持で逮捕。これ以降、ウェイランドは私生活でトラブルを繰り返すようになり、他のバンドメンバーとの間に人間関係の溝が生じることになった。

同じ屋根の下で生活しているにもかかわらずウェイランドと他の3人が顔を合わせないという状況でレコーディングが行われ、1996年に3rdアルバム『ヴァチカン (Tiny Music...Songs From The Vatican Gift Shop)』を発表。従来よりメロディを重視する音楽性へ変化し、全米4位を記録する。ところが、ウェイランドが再び薬物で逮捕され1年間の保護観察処分を受けたことでツアーが打ち切られ、売上は伸びなかった。この状況に業を煮やした残りの3人のメンバーは無名のヴォーカリストを加えトーク・ショー (Talk Show) という名義で活動を開始。一方ウェイランドもソロ・アルバム「12 Bar Blues」を発表する。

冷却期間を経て互いの価値を再認識したバンドは関係を修復し[3]1999年に4thアルバム『No 4』を完成させる。発売直前にウェイランドが薬物関連で1年間服役することになったため、ツアーは彼の出所を待って行われた。2001年には5thアルバム『シャングリラ・ディー・ダ (Shangri-La Dee Da)』をリリース。コーン主催のファミリー・ヴァリューズのヘッドライナーとして、リンキン・パークらとツアーを行う。翌2002年にはオズフェストの出演を辞退して新作に取り掛かるが[4]、秋にバンドは突如解散。ウェイランドは元ガンズ・アンド・ローゼズのメンバーと組み、ヴェルヴェット・リヴォルヴァーを始動させた。

再結成(2008-2013)

2008年2月に再結成が発表され、5月から全米ツアーを開始。2010年5月に6thアルバム『ストーン・テンプル・パイロッツ』をリリースし、全米初登場2位と復活をアピールした。翌月には、バンド初のライヴ映像作品『Alive In The Windy City』を発表した[5]

スコット・ウェイランドの解雇から現在(2013-)

2013年2月、公式サイトにてウェイランドの解雇を発表[6]。5月には、リンキン・パークのチェスター・ベニントンを迎えたことが明らかになり[7]、新曲「Out of Time」も発表された。これに対し、ウェイランドは自分はまだSTPのメンバーであり、バンドの名義は自分にあると主張[8]。現メンバー側はウェイランドがSTPデビュー20周年のツアーを反故にしたのが解雇の理由であると反論し、バンドの法的権利をめぐって訴訟を提起[9]。ウェイランドも反訴した[10]

9月から全米ツアーを開始し、翌10月にはストーン・テンプル・パイロッツ with チェスター・ベニントン名義で新作EP『ハイ・ライズ (High Rise)』を発表するも[11]、翌年にはベニントンが脱退(ウェイランドの時とは違い友好的な脱退となった)。

2015年12月3日、ウェイランドがツアー・バスの中で亡くなっていたところを発見される。死因は、ドラッグとアルコールを含む「薬物等の併用による中毒」とされている。

2017年7月20日、チェスター・ベニントンがロサンゼルスの自宅で死亡しているのが発見された。家族が外出中の首吊り自殺だった。

2016年秋、3代目ボーカリストのオーディションを開催し、オーディション番組『Xファクター』で準優勝したジェフ・グートを抜擢。しかし、翌2017年11月14日に音楽番組で本人たちが出演するまで、彼の名前は伏せられていた。また当日には、番組主催のライブも行われた。

メンバー

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元メンバー

ディスコグラフィー

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アルバム

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タイトル アルバム詳細 チャート最高位 認定
US
[13]
AUS
[14]
AUT
[15]
CAN
[16]
GER
[17]
NOR
[18]
NZ
[19]
SWE
[20]
SWI
[21]
UK
[22]
1992 Core 3 29 21 8 53 20 11 9 36 27
1994 Purple
  • 発売日: 1994年6月7日
  • レーベル: Atlantic
  • フォーマット: CD, LP, cassette, digital download
  • 全米売上: 600万枚[28]
1 1 18 2 15 11 3 6 25 10
  • US: 6× プラチナ[24]
  • AUS: プラチナ[25]
  • CAN: 3× プラチナ[26]
  • UK: シルバー[27]
1996 Tiny Music... Songs from the Vatican Gift Shop
  • 発売日: 1996年3月26日
  • レーベル: Atlantic
  • フォーマット: CD, LP, cassette
  • 全米売上: 200万枚[29]
4 3 37 5 47 27 4 27 41 31
  • US: 2× プラチナ[24]
  • AUS: ゴールド[25]
  • CAN: プラチナ[26]
1999 No. 4
  • 発売日: 1999年10月26日
  • レーベル: Atlantic
  • フォーマット: CD, LP
  • 全米売上: 100万枚[30]
6 21 5 41 33 101
  • US: プラチナ[24]
  • CAN: プラチナ[26]
2001 Shangri-La Dee Da
  • 発売日: 2001年6月19日
  • レーベル: Atlantic
  • フォーマット: CD, LP
  • 全米売上: 50万枚[31]
9 35 5 72 105
  • US: ゴールド[24]
  • CAN: ゴールド[26]
2010 Stone Temple Pilots
  • 発売日: 2010年5月25日
  • レーベル: Atlantic
  • フォーマット: CD, LP
  • 全米売上: 9.9万枚[32]
2 21 54 2 52 6 36 80
2018 Stone Temple Pilots
  • 発売日: 2018年3月16日
  • レーベル: Rhino
  • フォーマット: CD, LP, digital download
24 38 36 94 44
"—"は未発売またはチャート圏外を意味する。

脚注

[編集]
  1. ^ a b c Erlewine, Stephen Thomas. “Stone Temple Pilots | Biography & History”. AllMusic. All Media Group. 2020年10月2日閲覧。
  2. ^ 俺たち4人は、本当にすばらしいものを共有しているんだ
  3. ^ 飛んで火に入る…
  4. ^ ストーン・テンプル・パイロッツ、ニューアルバム制作のためOzzFest 2002を辞退
  5. ^ ストーン・テンプル・パイロッツ、ライヴDVD/Blu-ray『Alive In The Windy City』を6月発売
  6. ^ ストーン・テンプル・パイロッツ、スコット・ウェイランドを解雇
  7. ^ リンキン・パークのチェスター、ストーン・テンプル・パイロッツに加入
  8. ^ スコット・ウェイランド「俺はまだストーン・テンプル・パイロッツのメンバーだ」
  9. ^ ストーン・テンプル・パイロッツ「訴訟を起こしたのはスコットを傷つけるのが目的じゃない」
  10. ^ スコット・ウェイランド、自分を追放したストーン・テンプル・パイロッツを反訴
  11. ^ ストーン・テンプル・パイロッツ、ミニ・アルバムをリリース
  12. ^ “元「ストーンテンプル・パイロッツ」のS・ウェイランドさん死去”. 朝日新聞. (2015年12月4日). https://web.archive.org/web/20151205035520/http://www.asahi.com/culture/reuters/CREKBN0TN0G2.html 2015年12月5日閲覧。 
  13. ^ Stone Temple Pilots – Chart History: Billboard 200”. Billboard. Prometheus Global Media. February 23, 2013閲覧。
  14. ^ Discography Stone Temple Pilots”. australian-charts.com. Hung Medien. September 12, 2012閲覧。
  15. ^ Discographie Stone Temple Pilots”. austriancharts.at. Hung Medien. September 12, 2012閲覧。
  16. ^ Peak chart positions for albums in Canada:
  17. ^ Chartverfolgung / STONE TEMPLE PILOTS / Longplay” (German). musicline.de. PhonoNet. June 24, 2008閲覧。
  18. ^ Discography Stone Temple Pilots”. norwegiancharts.com. Hung Medien. September 12, 2012閲覧。
  19. ^ Discography Stone Temple Pilots”. charts.org.nz. Hung Medien. September 12, 2012閲覧。
  20. ^ Discography Stone Temple Pilots”. swedishcharts.com. Hung Medien. September 12, 2012閲覧。
  21. ^ Discography Stone Temple Pilots”. swisscharts.com. Hung Medien. September 12, 2012閲覧。
  22. ^ Peak chart positions for albums in the United Kingdom:
    • Core, Purple and Tiny Music... Songs from the Vatican Gift Shop: Stone Temple Pilots” (select "Albums" tab). Official Charts Company. December 14, 2012閲覧。
    • No. 4, Shangri-La Dee Da and Stone Temple Pilots: Zywietz, Tobias. “Chart Log UK: DJ S - The System Of Life”. zobbel.de. Tobias Zywietz. December 14, 2012閲覧。
  23. ^ http://www.riaa.com/goldandplatinumdata.php?artist=%22Core%22
  24. ^ a b c d e American certifications – Stone Temple Pilots”. Recording Industry Association of America. December 14, 2012閲覧。
  25. ^ a b c Ryan, Gavin (2011). Australia's Music Charts 1988–2010. Mt. Martha, VIC, Australia: Moonlight Publishing 
  26. ^ a b c d e "Canadian certifications – Stone Temple Pilots". Music Canada. 2012年12月14日閲覧
  27. ^ a b Certified Awards Search” (To access, enter the search parameter "Stone Temple Pilots" and select "Search by Artist"). British Phonographic Industry. December 14, 2012閲覧。
  28. ^ http://www.riaa.com/goldandplatinumdata.php?artist=%22Purple%22
  29. ^ http://www.riaa.com/goldandplatinumdata.php?artist=%22Tiny+Music...+Songs+From+the+Vatican+Gift+Shop%22
  30. ^ http://www.riaa.com/goldandplatinumdata.php?artist=%22No.+4%22
  31. ^ http://www.riaa.com/goldandplatinumdata.php?artist=%22Shangri-La+Dee+Da%22
  32. ^ Caulfield, Keith (June 2, 2010). “ 'Glee' Edges Out Stone Temple Pilots On Billboard 200”. Billboard. June 8, 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。June 12, 2010閲覧。

関連項目

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外部リンク

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