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6×9=53

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Scene (KANの曲)から転送)
『6×9=53』
KANスタジオ・アルバム
リリース
録音
  • STUDIO MECH
  • Studio Lights
  • Sounduno
  • Studio Sound DALI
  • STUDIO SOUND VALLEY
  • Sound City 世田谷
  • VICTOR STUDIO
  • LAB recorders
ジャンル J-POP
時間
レーベル zetima
プロデュース
チャート最高順位
KAN アルバム 年表
Songs Out of Bounds
(2010年)
6×9=53
(2016年)
弾き語りばったり #19
今ここでエンジンさえ掛かれば

(2016年)
EANコード
EAN 4942463718350
(EPCE-7183〜4)
『6×9=53』収録のシングル
  1. Listen to the Music
    リリース: 2011年12月7日 (CD)
  2. 桜ナイトフィーバー
    リリース: 2015年2月3日 (CD)
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6×9=53』(ロックごじゅーさん)は、日本シンガーソングライターKANの16枚目のオリジナルアルバム。2016年2月3日にアップフロントワークス(zetimaレーベル)より発売された[4]

音楽性

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KAN曰く「53歳のロック」。アルバムタイトルは、本作発売当時の自身の年齢から[5]。なお、正式な読みはフランス語で『sei per nove fa cinquantatré』(セイ・ペル・ノーヴェ・ファ・チンクワンタトレ)である[6]シングルとしてリリースされた「Listen to the Music」「桜ナイトフィーバー」のアルバムバージョンを含む全10曲が収録されている。

本作のレコーディングには根本要スターダストレビュー)、佐藤竹善 (SING LIKE TALKING)、塩谷哲馬場俊英、菅原龍平、TRICERATOPS、そして作詞には桜井和寿 (Mr.Children) といったKANと親交の深いアーティストが参加している[7]

リリース・プロモーション

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通常盤のみの1形態で発売。CD+DVDの2枚組となっており、DVDには本作のレコーディング・ドキュメンタリーが収録されている。発売と同時にダウンロード配信も行なわれた。

オリジナルアルバムとしては15thアルバム『カンチガイもハナハダしい私の人生』以来約6年ぶりのリリース。

本作のアートディレクターは東白英 (WHITE Phat Graphics) が担当。ジャケットではKANが和服を着ており、タイトルになぞらえて69歳をイメージしているとのこと[5]

本作発売後の2016年4月9日から6月12日まで、10会場13公演に渡る全国ツアー『KAN BAND LIVE TOUR 2016 【ロック☆ご自由に♪】』を開催[8]。また、翌年の2017年4月11日に中野サンプラザで開催された自身のライブ『芸能生活29周年記念 特別感謝活動年 Final Kegimental Live ロックンロールに拿捕されて』では、本作に参加したアーティストらも出演し収録曲を披露した[9]

2023年11月3日、本作を含む2006年以降にリリースされた作品のサブスクリプション配信が開始された[10]

収録曲

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CD

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  • 全作詞・作曲・編曲:KAN(#4, #10除く) / プロデュース:KAN・渡辺忠孝
  1. Listen to the Music ~Deco☆Version~ [3:59]
    33rdシングルのアルバムバージョン。ストリングスグロッケンが追加されている[11]
  2. 胸の谷間 [4:32]
    KAN曰く「全時代全男性共通のドリームを歌った、ややプログレッシブなロックナンバー」[11]
    TRICERATOPSが演奏で参加している[11]
  3. ポカポカの日曜日がいちばん寂しい [3:28]
    SING LIKE TALKING佐藤竹善とのデュエット[11]
    KAN曰く「煮詰まる中年男性のフォークソング」[11]
  4. 安息 [6:26]
    本楽曲について、KANは「大きな会場で演奏したい王道バラードです」と紹介している[11]
    作詞を担当した桜井は、歌詞について「みなさんが思うKANさんのイメージよりももっとシリアスで、思慮深くいろんなことを考えてる、家にいるときのKANさんをイメージして書いてる」と語っている[12]。KANが自身で作詞を行なわないのは、1988年発売のアルバム『GIRL TO LOVE』以来約28年ぶりとなる[13]
    2014年には存在していたものの、歌詞が出来ずメロディーだけの状態でツアーで披露されていた[13]。桜井に作詞を依頼したところ、わずか3日で仕上げてきたという[14]。また、歌い方についても桜井からディレクションを受けたとのこと[11]
    2017年1月13日に開催されたKANのライブツアー『弾き語りばったり #29 責任者はテクニシャン』ホルトホール大分公演に桜井がシークレットゲストとして出演し、本楽曲をKANとともに披露した[15]
    ライブ・アルバム弾き語りばったり #19 今ここでエンジンさえ掛かれば』にも収録された。
  5. どんくさいほどコンサバ [4:19]
    ドナルド・フェイゲンを強く意識した楽曲。歌詞にはKAN自身の理想的女性観のイメージ像[11]として、フランスセゴレーヌ・ロワイヤルウクライナユーリヤ・ティモシェンコといった女性政治家の名前が登場する。
    ギターはスターダストレビュー根本要が演奏している[11]
  6. scene [5:04]
    三幸製菓「おつかいチャレンジ」CMソング[16]。CMのオファーを受けてサビ30秒から作り、KANとしては珍しく着想から数か月で完成および録音したという[11]
    仮タイトルは「全力箒星」。メロディはMr.Childrenの2000年代のシングル曲のいくつかをKANなりに構造分析・再構築したもので、歌詞はスキマスイッチの世界観を意識しながら制作された。KANは「青空が見えるポップロックができました」とコメントしている[11]
    ドラムはTRICERATOPSの吉田佳史が演奏している[11]
  7. ブログ! ブログ! ブログ! [5:03]
    前作『カンチガイもハナハダしい私の人生』収録曲である「REGIKOSTAR 〜レジ子スターの刺激〜」に続き、中田ヤスタカに影響を受けて制作した楽曲。バックトラックはすべてコンピューターとシンセサイザーによる打ち込みとなっている[11]
  8. 桜ナイトフィーバー ~Album Version~ [5:27]
    34thシングルのアルバムバージョン。ギターソロはTRICERATOPSの和田唱が演奏しており、シングルバージョンとはフレーズが変更されている[11]
  9. 寝てる間のLove Song [3:02]
    弾き語り曲。スティーヴィー・ワンダーの70年代のバラードを意識したといい、KAN曰く「極めて短い時間で作詞作曲したシンプルなラブソング」[11]
  10. ロックンロールに絆されて [6:48]
    馬場俊英とのデュエット。歌詞も馬場との共作となっている[11]
    歌詞では音楽を職業としていられることの誇りと感謝の気持ちが綴られている。KAN曰く、「精神的にはこのアルバムのタイトル曲」とのこと[11]

DVD

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  1. Recording Documentary 【6×9=53が成り立つまで】
    1. Opening [1:02]
    2. 桜ナイトフィーバー [5:31]
    3. 安息 [8:27]
    4. ポカポカの日曜日がいちばん寂しい [6:26]
    5. ブログ! ブログ! ブログ! [9:03]
    6. Listen to the Music [2:35]
    7. どんくさいほどコンサバ [8:34]
    8. 胸の谷間 [6:22]
    9. 寝てる間のLove Song [0:55]
    10. ロックンロールに絆されて [5:49]
    11. Track Down [6:42]
    12. Ending [0:54]

参加ミュージシャン

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脚注

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出典

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  1. ^ 6×9=53 | KAN”. ORICON NEWS. オリコン. 2020年4月25日閲覧。
  2. ^ Billboard Japan Hot Albums | Charts”. Billboard JAPAN. 阪神コンテンツリンク. 2023年11月17日閲覧。
  3. ^ Billboard Japan Top Albums Sales | Charts”. Billboard JAPAN. 阪神コンテンツリンク. 2023年11月17日閲覧。
  4. ^ KAN 6年ぶりアルバムに桜井和寿、トライセラ、佐藤竹善、馬場俊英ら参加”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2015年12月3日). 2020年12月31日閲覧。
  5. ^ a b 田中和宏 (2016年2月3日). “KAN「6×9=53」インタビュー (3/4)”. 音楽ナタリー. ナターシャ. 2021年10月25日閲覧。
  6. ^ 6×9=53 KAN”. UP-FRONT WORKS. 2021年11月27日閲覧。
  7. ^ 田中和宏 (2016年2月3日). “KAN「6×9=53」インタビュー (1/4)”. 音楽ナタリー. ナターシャ. 2021年11月27日閲覧。
  8. ^ 【ライブデータ 2014-2019】”. KAN オフィシャルウェブサイト. 2021年11月27日閲覧。
  9. ^ 芸能生活29周年のKAN、名曲ありコントありの3時間超えライブ”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2017年4月18日). 2021年11月27日閲覧。
  10. ^ KANサブスク解禁、「桜ナイトフィーバー」「ポップミュージック」含む帰国後の作品”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2023年11月3日). 2023年11月30日閲覧。
  11. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q KAN. “【6×9=53】自主全曲解説”. KAN オフィシャルウェブサイト. 2020年12月31日閲覧。
  12. ^ 森田恭子 2020b, p. 183.
  13. ^ a b 田中和宏 (2016年2月3日). “KAN「6×9=53」インタビュー (2/4)”. 音楽ナタリー. ナターシャ. 2020年5月2日閲覧。
  14. ^ 森田恭子 2020a, p. 153.
  15. ^ 第632回『史上初! 3連続イレギュラー』 | 選曲リスト”. KANのロックボンソワ. STVラジオ (2017年2月11日). 2023年11月17日閲覧。
  16. ^ KAN. “【金曜コラム #359】”. KAN オフィシャルウェブサイト. 2020年12月31日閲覧。

参考文献

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外部リンク

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