Protocol Data Unit
電気通信において、protocol data unit(PDU、プロトコルデータユニット)とは、コンピュータネットワークのピアエンティティ(両端)の間で送受信される最小の情報の単位である。
PDUは、通信プロトコルで定義された制御情報(ヘッダ)部分と、通信データの中身であるペイロードからなる。 通信プロトコルスタックの階層化アーキテクチャでは、各層は、特定のタイプやモードのデータ交換に合わせて調整されたプロトコルを実装し、それによって、プロトコルで規定されるPDUが異なる。例えば、TCPはコネクション型転送モードを実施し、このプロトコルにおけるPDUはセグメントと呼ばれる。一方、UDPはコネクションレス型転送モードを実施し、PDUとしてデータグラムを使用する。インターネット・プロトコル・スイートの下位層であるインターネット層では、PDUはペイロードタイプに関係なくパケットと呼ばれる。
例
[編集]OSI参照モデル
[編集]階層 | PDU | |
---|---|---|
第4層 | トランスポート層 | パケット・セグメントまたはデータグラム |
第3層 | ネットワーク層 | パケット |
第2層 | データリンク層 | フレーム |
第1層 | 物理層 | ビット(より一般的にはシンボル) |
特定のOSI階層に関する文脈においては、PDUはその階層での表現の同義語として使用されることがある。
インターネット・プロトコル・スイート
[編集]インターネット・プロトコル・スイートの各層のPDUは次のようになる。
階層 | PDU |
---|---|
トランスポート層 | TCPではTCPセグメント。UDPではデータグラム。 |
インターネット層 | パケット |
リンク層 | フレーム |
イーサネット上のTCP/IPでは、物理層のデータはイーサネットフレームによって転送される。
ATM
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media access control protocol data unit
[編集]media access control protocol data unit (MPDU) は、OSI参照モデルに基づいて通信システム内の媒体アクセス制御(MAC)エンティティ間で交換されるメッセージである。
MPDUがMAC service data unit(MSDU)よりも大きくなることのあるシステムでは、MPDUはパケット・アグリゲーションによって複数のMSDUに分割される場合がある。MPDUがMSDUよりも小さいシステムでは、パケット・セグメンテーションによって、1つのMSDUが複数のMPDUを生成することがある。
transport protocol data unit
[編集]transport protocol data unit (TPDU) は、ペイロードメッセージの先頭に数バイトのルーティングヘッダを追加したメッセージカプセル化フォーマットである。
TPDUには、オーバーヘッドTPDUとバイトあたりのオーバーヘッドの2つの処理オーバーヘッドがある。
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ “Data Encapsulation, Protocol Data Units (PDUs) and Service Data Units (SDUs)”. The TCP/IP Guide. 2012年4月5日閲覧。
外部リンク
[編集]- comp.protocols.iso FAQ (search for "PDU")