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ザドルガとはバルカン半島のスラヴ人らによって主に営まれた父系制の家族制度のこと。中世から19世紀前半、ブルガリアからクロアチアにかけての南スラヴ人らが多くすむ地域において共通に見られた。
主にセルビア人、クロアチア人らの間でザドルガと呼ばれるこの制度は父親、息子などの兄弟、その妻や子供らが同居する大家族共同体を成しており、兄弟らは平等な立場であった。この共同体はアメリカのザドルガ研究家フィリップ・E・モズリーによれば「二つ以上の生物学的小家族からなる世帯で、血縁または養子関係で密接に結びつき、生産手段を共有し、生活手段の生産と消費を共同で行い、その財産、労働、生活の管理を共同で行なうもの」として規定されているが、その他にも多く論争が生じており決定には至っていない。