PipeWire
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作者 | ウィム・タイマンス |
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初版 | 2017年6月20日 |
最新版 | |
リポジトリ | |
プログラミング 言語 | C言語 |
対応OS | |
ライセンス | MIT License |
公式サイト |
pipewire |
PipeWireは、音声ストリーム、動画ストリーム及びLinuxのハードウェアを処理するためのサーバである[2][3][4]。PipeWireはレッドハットのウィム・タイマンスによって開発された[5][6]。PipeWireはマルチメディアルーティングとパイプライン処理を処理する[7]。
歴史
[編集]2015年、タイマンスはPipeWireの開発を開始した。PipeWireはウィリアム・マンリーの開発したPulseVideoと呼ばれるプロジェクトを含むいくつかの既存のプロジェクトの発想に基づいている[8][9][10][11]。レッドハットのクリスチャン・シャラーによると、PipeWireの発想の多くはマンリーの開発したPulseVideoの初期のプロトタイプから得ており、PulseVideoの成果でありGStreamerにマージされたコードの一部に基づいて構築されている[5]。プロジェクトの目標はPulseAudioが音声の処理を改善したのと同じ方法でLinuxでの動画の処理を改善することであった[2]。
このプロジェクトはPulseAudioとは別のプロジェクトだが、タイマンスは当初新たなプロジェクトに "PulseVideo" という名前を使用することを検討した[2]。2015年6月までに、タイマンスがかつて居住していたスペインの都市のピノス・デ・アラウリンに因んで "Pinos" という名前が使われるようになった[5]。
当初、Pinosは動画ストリームだけを処理していた。2017年の初めまでに、タイマンスは音声ストリームの統合に取り組み始めた。タイマンスは消費者と専門家の両方の音声の使用事例に対応したいと考え、専門家向けの音声の実装に関する助言を得るためにポール・デービスとロビン・ガレウスに相談した。このときにPipeWireという名前がこのプロジェクトに採用された[8]。
2018年11月、PipeWireはLGPLからMIT Licenseにライセンスが変更された[12][13]。
2021年4月、Fedora 34は音声向けのPipeWireを既定で採用した最初のLinuxディストリビューションとなった[14][15][16]。1年後、Pop!_OSはバージョン22.04で既定のサウンドサーバとしてPipeWireを採用した[17]。PipeWireはUbuntuのバージョン22.10以降で既定のサウンドサーバとなった[18]。
特徴
[編集]プロジェクトの目標は次の通りである:
- サンドボックス化されたFlatpakアプリケーションで動作すること[3][12][19]。
- Waylandコンポジタでのスクリーンショットとスクリーンキャストのための安全な方法の提供[4][19][20]。
- JACKとPulseAudioによって管理されている場合の処理の統一[4][7][20][21]。
評判
[編集]PipeWireは特にGNOMEとArch Linux[22][23]のコミュニティの間で多くの称賛を受けている。これは特に、一部のPulseAudioの利用者が経験した高いCPU使用率[24]、Bluetooth接続の問題[25][26]、JACKバックエンドの問題[27]などが修正されたことである。
脚注
[編集]- ^ "1.2.6"; 閲覧日: 2024年10月23日; 出版日: 2024年10月23日.
- ^ a b c Schaller, Christian (2017年9月19日). “Launching Pipewire!”. Christian F.K. Schaller. 2019年6月29日閲覧。
- ^ a b Lerch, Ryan (2017年9月20日). “Improved multimedia support with Pipewire in Fedora 27”. Fedora Magazine. 2019年7月5日閲覧。
- ^ a b c Sneddon, Joey (2017年9月21日). “PipeWire aims to do for video what PulseAudio did for sound”. OMG! Ubuntu!. 2019年7月5日閲覧。
- ^ a b c Schaller, Christian (2015年6月30日). “Fedora Workstation next steps : Introducing Pinos”. Christian F.K. Schaller. 2019年6月29日閲覧。
- ^ Waymans, Tim (November 25–27, 2020). “PipeWire: a low-level multimedia subsystem”. SCRIME, University of Bordeaux. 2023年6月10日閲覧。
- ^ a b Raghavan, Arun (2018年10月31日). “Update from the PipeWire hackfest”. Arun Raghavan. 2019年6月30日閲覧。
- ^ a b “PipeWire: the new audio and video daemon in Fedora Linux 34” (英語). Fedora Magazine (2021年5月14日). 2021年10月16日閲覧。
- ^ Manley, William (2021-09-14), PulseVideo 2021年10月16日閲覧。
- ^ Schaller, Christian (2015年7月1日). “Comment on: How is this project related to PulseVideo?”. Christian F.K. Schaller. 2019年6月29日閲覧。
- ^ Willis, Nathan (2015年10月21日). “3D video and device mediation with GStreamer”. LWN.new. 2019年6月29日閲覧。
- ^ a b Larabel, Michael (2019年2月3日). “PipeWire Should Be One Of The Exciting Linux Desktop Technologies For 2019”. Phoronix. 2019年7月5日閲覧。
- ^ “Relicense as MIT/X11”. PipeWire Git repository in GitHub (2018年11月5日). 2019年10月26日閲覧。
- ^ “Releases/34/ChangeSet - Fedora Project Wiki”. fedoraproject.org. 2021年5月4日閲覧。
- ^ “What's new in Fedora Workstation 34” (英語). Fedora Magazine (2021年4月27日). 2021年5月4日閲覧。
- ^ “What's New in Fedora 34? 8 Reasons to Upgrade or Switch” (英語). MUO (2021年4月4日). 2021年5月4日閲覧。
- ^ Nestor, Marius (2022年4月25日). “Pop!_OS 22.04 Launches Based on Ubuntu 22.04 LTS, Powered by Linux 5.16 and PipeWire” (英語). 9to5Linux. 2022年9月23日閲覧。
- ^ Sneddon, Joey (2022年5月22日). “Ubuntu 22.10 Makes PipeWire Default for Audio” (英語). OMG! Ubuntu!. 2022年9月23日閲覧。
- ^ a b Kaskinen, Tanu (2018年11月12日). “PipeWire Hackfest 2018 in Edinburgh”. Tanu's Blog. 2019年7月5日閲覧。
- ^ a b Schaller, Christian (2018年1月26日). “An update on Pipewire – the multimedia revolution”. Christian F.K. Schaller. 2019年6月29日閲覧。
- ^ Larabel, Michael (2018年10月30日). “PipeWire Is Still On Track For One Day Being A Drop-In Replacement To PulseAudio”. Phoronix. 2019年7月5日閲覧。
- ^ “Pulseaudio no more”. Arch Linux Sub-Reddit. 6 January 2021閲覧。
- ^ “pipewire-pulse 0.3.16-4 in testing now replaces pulseaudio!”. Arch Linux Subreddit. 6 January 2021閲覧。
- ^ “PulseAudio High CPU Usage”. Arch Linux Forums. 6 January 2021閲覧。
- ^ “Cannot connect to bluetooth audio device using pulseaudio”. Arch Linux Forums. 6 January 2021閲覧。
- ^ “Headset delivers bad audio quality and low microphone volume in HSP/HFP mode (bluetooth)”. PulseAudio GitLab. 6 January 2021閲覧。
- ^ “PipeWire FAQ”. PipeWire GitLab. 6 January 2021閲覧。