ペンギン・グループ
設立 |
1935年7月30日 (ペンギン・ブックス創業) |
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創業者 |
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本社 | ロンドン、ヴォックスホールブリッジ通り20番 |
製品 | 書籍 |
売上高 | £1.05 億(2010年) |
親会社 | ペンギンランダムハウス |
ウェブサイト |
penguin |
ペンギン・グループ(英: Penguin Group)は、ロンドンに本社を置く出版社である。アレン・レーン によって1935年7月30日に創業、1970年にピアソンが買収した[2]。イギリスやアイルランドの他、アメリカやカナダ、ブラジル、中華人民共和国、ニュージーランド、インドやオーストラリア、南アフリカなどにも事業部を置く。その中で、イギリスで展開しているものがペンギン・ブックスである。多くの会社を吸収合併している。
代表的なブランドはPenguin Graded Readers(「ペンギンリーダーズ」)と呼ばれ、レベル分けされた英語教本である[注釈 1]。ペンギン・クラシックスは〈Oxford World's Classics〉(仮訳オックスフォード世界の古典シリーズ)[注釈 2]とともに古典的良書を刊行することで有名。ペーパーバック版の辞書『Penguin Pocket Dictionary』も発行している[注釈 3]。
この企業はかつて、ランダムハウスなどと並ぶ大手の一角に数えられ、そのランダムハウスと合併し、ペンギン・ランダムハウス社の傘下を経て、2013年7月1日付でドイツのベルテルスマンというメディア複合企業に吸収された。親会社は当初、ジョイントベンチャーの株式の53%を保有し、残りの47%はピアソンが抑えていた[12]。2019年12月18日以降、ペンギンランダムハウス(Penguin Random House)はベルテルスマンの100%子会社である[13]。
ペンギン・ブックスの本拠はロンドン市内シティ・オブ・ウェストミンスターにある[14][15]。
子会社
[編集]この節の加筆が望まれています。 |
この企業体には以下の子会社(商号)がある[16](アルファベット順)。
- エイヴェリー出版[17]
- バークリー・ブックス
- エース・ブックス
- ジョーブ・ブックス
- ニュー・アメリカン・ライブラリー (NAL)
- EPダットン
- ダットン児童書部門
- プルーム
- オブシディアン Obsidian
- オニキス Onyx
- ロック・ブックス
- シグネット・ブックス
- シグネット・クラシックス
- シグネット・エクリプス Signet Eclipse
- トパーズ Topaz
- カートゥーン・ネットワーク・ブックス ※同名の配信テレビ局あり。
- コンパンヒア・ダス・レトラス(70%)
- ダイアルプレス
- DK社
- DAWブックス DAW Books
- ファイアバード・ブックス
- フレデリック・ウォーン
- GPパトナムズ・サンズ
- エイミー・エインホーン Amy Einhorn
- メリアン・ウッド Marian Wood
- カワード=マッキャン Coward-McCann
- GPパトナムズ・サンズ・ブックス少年少女部門
- グローセット・アンド・ダンラップ
- チャーター・ブックス Charter Books(エース・チャーター)
- ベッドタイム・ストーリーズ Bedtime Stories
- ジュニア・ライブラリー Junior Library
- プラット・アンド・マンク Platt & Munk
- HP ブックス(自動車専門の出版社、1964年創業)[18]
- コキラ Kokila[19]
- レディーバード・ブックス
- パメラ・ドーマン・ブックス Pamela Dorman Books
- ペリカンブックス
- ペンギン・ブックス(Penguin Books)
- アワ・プレス[20]
- ハーミシュ・ハミルトン
- マイケル・ジョセフ
- ペンギン・クラシックス
- ペンギン・プレス Penguin Press(ノンフィクション小説と小説、2003年創業)[21]
- ペンギン児童書グループ
- ヴァイキング・プレス※現状はリダイレクト
- ターチャー・ペリジー[22]
- フィロメルブックス
- ポートフォリオ
- レイザービル Razorbill
- スピーク Speak
シリーズ名
[編集]この節の加筆が望まれています。 |
「ペンギンブックス」の名前を冠し、日本の出版社による書籍のシリーズに以下を含む(出版年順)。
- 大和書房〈ペンギンブックス〉
- 戶山一彦『マイ・ペースくるまを楽しむ副読本 : 免許から違反まで人に負けない笑知識』大和書房1965年。OCLC 672805744。
- 邑井操『秀吉と家康 : 乱世を生きた二つの個性』1965年。
- 邑井操 『太閤記 : 豊臣秀吉風雲録』1965年。
- 菊村紀彦『源義経の謎』1966年。
- 邑井操『義経と頼朝 : 敗者の栄光と勝者の悲惨』 1966年。
- 邑井操『源義経 : 孤独の生涯』1966年。
- 菊村紀彦『江戸城 : 暗殺事件の謎』1967年
- 邑井操『西郷隆盛と志士群像 : 維新を動かした英傑たち』 1967年。
- 松本順『日本の猛烈経営者 : 世界経済征服作戦』1968年。
- 東京キワニスクラブ 編『秘話日本の百年 : はじめて明らかにされる三代の内幕』1968年。
- 岩崎学術出版社〈ペンギンブックス. 双書〉
- R.Douglass Savage『児童の精神測定』斉藤浩子 訳〈ペンギンブックス. 双書・現代の心理学 ; 4〉、1975年。
- A・Morrison、D・McIntyre『教授行動の心理学』工藤正悟, 菊池章夫 共訳〈ペンギンブックス. 双書・現代の心理学 ; 1〉、1977年。
参考文献
[編集]- フィル・ベインズ 著、齋藤慎子 訳『ペンギンブックスのデザイン 1935-2005』山本太郎 監修、ブルース・インターアクションズ、2010年。全国書誌番号:21816673。原題は『Penguin by design』。
- J・E・モーパーゴ 著、行方昭夫 訳『ペンギン帝国を築いた男』中央公論社、1981年。
関連文献
[編集]本文の脚注に未使用のもの。
- 解説、研究
- 内田庶『ペンギンブックスものがたり : 本の世界を変えた本』依光隆 絵、東京 : 岩崎書店〈愛と勇気のノンフィクション ; 15〉、1990年。ISBN 4-265-01315-5。
- 「今月の書評『ペンギンブックスものがたり』」『子どもの本棚 : 月刊書評誌』第19巻第8号(通号262号)、日本子どもの本研究会 編、日本子どもの本研究会、1990年8月、2-18頁(コマ番号0003.jp2-)。国立国会図書館限定。doi:10.11501/3468450。
- 尾崎俊介「海外新潮 紙表紙の誘惑 §(6)ペンギンブックスの登場」『英語青年』第146巻第6号(通号1819号)、研究社、 2000年9月、383-385頁(コマ番号0027.jp2-)。国立国会図書館限定。doi:10.11501/4435727。掲載誌別題『The rising generation』。
- 藤原隆弘 「資料1.2.3 ペンギンブックスのコンテンツのページ表示例(それぞれ右にある「3」が紙のページ番号)」『世界の電子ブックリーダー調査報告書: タブレット端末で激変する業界の最新動向と66機種の全仕様 2011』インプレスR&Dインターネットメディア総合研究所〈新産業調査レポートシリーズ〉、2011年1月、20頁。全国書誌番号:22040637。付録はCD-ROM(12cm) 1枚。掲載誌別題『eReader trend report』。
- ジェイ・ルービン 編(Rubin, Jay)『ペンギン・ブックスが選んだ日本の名短篇29』東京 : 新潮社、2019年。全国書誌番号:23184799。原題『The Penguin Book of Japanese Short Stories』の抄訳。村上春樹「前書き」。
- 情報誌
いずれもNDLデジタルライブラリー収蔵。
- 『Books of the world』東京出版販売。国立国会図書館内または図書館・個人送信で利用可能。
- 「ペンギン・ブックス入荷御案内」第6巻第3号、30-32頁(コマ番号0017.jp2)、1957年12月。doi:10.11501/3541595。
- 「ペンギン・ブックス――刊行書紹介(その一)」第6巻第8号、10-16頁(コマ番号0007.jp2)、1958年5月。doi:10.11501/3541600。
- 「ペンギン・ブックス――刊行書紹介(その二) 」第6巻第9号、10-16頁(コマ番号0007.jp2)、1958年6月。doi:10.11501/3541601。
- 「洋書コーナー ペンギンブックス二つの新刊」『新刊展望』第8巻第4号(通号156号)、日本出版販売、1964年2月、17頁(コマ番号0011.jp2)。利用は国立国会図書館限定。doi:10.11501/3437957。
- P「本の周辺 ペンギン・ブックス」『図書』第333号、岩波書店、1977年5月、46-49頁(コマ番号0025.jp2)、国立国会図書館限定。doi:10.11501/3447947。
- 単行本
- 辞書、事典
- N・アバークロンビー、S・ヒル、B・S・ターナー『新しい世紀の社会学中辞典』新版、京都:ミネルヴァ書房、2005年。OCLC 1183240460。Abercrombie Nicholas、Stephen Hill、Bryan S Turner、丸山 哲央。初版は1996年。
- ペンギン・ブックス『社会学辞典』最新第3版(1994年12月)の日本語版。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ WALTERS, Nicholas[3]、横山孝一[4]、上村俊彦[5]それぞれの指摘がある。
- ^ 双璧とされるオックスフォード世界の古典シリーズから次の日本版がある。 Carroll, Lewis.『Alice's adventures in Wonderland』(World's classics in English 第15巻)[6]、Sutherland, John『The sign of a good book』[7]、Mill, John Stuart『On liberty and other essays』(Oxford World's Classics, 1991)[8]、『Lady Audley's Secret』(Oxford World's Classics, 2012)[9]。
- ^ 英英辞典は別題を『ペンギンポケット現代英英』という[10]。英語–スペイン語の『ペンギン現代スペイン語辞典』もありイギリス発売は2001年[11]。
出典
[編集]- ^ Company history, Penguin Random House
- ^ “大手出版社同士の合併決めた「ランダムハウス」と「ペンギン・ブックス」”. 日経Bizアカデミー (2013年2月21日). 2014年12月20日閲覧。
- ^ WALTERS Nicholas (2010-03). “イギリス史という科目で用いるinformation sheetsの作り方について [A Report on the Preparation of Resources for a History Course for ELF University Students]”. 国際人間学部紀要 (鹿児島純心女子大学国際人間学部) 16: 93-115. CRID 1050564288336776320. ISSN 18801978. NAID 40017012612 .。
- ^ 横山孝一「グレイディッド・リーダーで英語を学ぶ : Penguin Active Reading 案内」『群馬高専レビュー』第31巻、独立行政法人 国立高等専門学校機構群馬工業高等専門学校、2013年3月、43-51頁、CRID 1390573242522245888、doi:10.51030/krev.31.0_43、ISSN 0288-6936、2023年11月13日閲覧。
横山孝一「The Secret Garden : グレイディッド・リーダーの作り方」『群馬高専レビュー』第33巻、群馬工業高等専門学校、2015年3月、35-46頁、CRID 1390573242509814656、doi:10.51030/krev.33.0_35、ISSN 0288-6936、2023年11月13日閲覧。
横山孝一「メアリー・シェリーのFrankenstein : グレイディッド・リーダーの解釈」『群馬高専レビュー』第34巻、群馬工業高等専門学校、2016年3月、41-52頁、CRID 1390854717501705984、doi:10.51030/krev.34.0_41、ISSN 0288-6936、2023年11月13日閲覧。 - ^ 上村俊彦「グレィディッド・リーダーの語彙と文法」『研究紀要』第15巻、長崎県立大学、2015年1月、171-184頁、CRID 1050282812404968064、hdl:10561/1141、ISSN 1883-8111、NAID 120005675244、2023年11月13日閲覧。
- ^ 『Alice's adventures in Wonderland』長沢 才助 訳、英文学社、1928年、NCID BA24004509。
- ^ 『英文J.サザランド「イギリス小説の謎」』藤原 浩一、高谷 修 訳、英宝社、2004年、NCID BA74631409。テキストとカセット2巻。
- ^ Mill, John Stuart『自由論』斎藤 悦則 訳、光文社〈光文社古典新訳文庫 KBミ1-2〉、2012年、NCID BB0935733X。
- ^ ブラッドン、メアリ・エリザベス『レイディ・オードリーの秘密』三馬志伸 訳、近代文藝社、2014年。
- ^ 『Penguin pocket English dictionary』第4版、London : Penguin Books〈A Penguin bookシリーズ〉、1990年、南雲堂フエニックス(日本発売)。底本は『Longman new universal dictionary』、付録の小冊子は南雲堂フエニックス(発売)作成「使用の手引き」石黒昭博 解説(23頁)
- ^ James R. Jump 編纂『Pocket Spanish dictionary : Spanish-English : English-Spanish』新装版、London : Penguin Books、南雲堂フエニックス(日本発売)。付録の小冊子は南雲堂フエニックス作成「使用の手引き」2002年。
- ^ Sweney, Mark. “Penguin and Random House merger to create biggest book publisher ever seen” (英語). The Guardian 2012年10月29日閲覧。
- ^ Spahr, Wolfgang (2019-12-18). “BMG Parent Bertelsmann to Acquire Full Stake in Penguin Random House” (英語). Billboard 2012年10月29日閲覧。.
- ^ "“26. What is Penguin Books Limited's company registration number?” (英語). 11 July 2009時点のオリジナルよりアーカイブ。28 August 2009閲覧。
- ^ “Maps” (英語). City of Westminster. 2011年9月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。28 August 2009閲覧。
- ^ “Penguin: Publishers/Imprints” (英語). 2021年12月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年1月29日閲覧。
- ^ “Avery – Publishers – Penguin Group (USA)” (英語). Us.penguingroup.com (4 September 2001). 5 January 2014時点のオリジナルよりアーカイブ。27 February 2014閲覧。
- ^ “HPBooks – Publishers” (英語). Us.penguingroup.com. Statistics. Penguin Group (USA). 16 February 2014時点のオリジナルよりアーカイブ。27 February 2014閲覧。
- ^ “Penguin Young Readers to Launch New Imprint Kokila” (英語). global.penguinrandomhouse.com. Announcements. Penguin Random House (2018年2月8日). 15 July 2019閲覧。
- ^ “Awa Press — Penguin Books New Zealand” (英語). Penguin.co.nz. 3 March 2014時点のオリジナルよりアーカイブ。27 February 2014閲覧。
- ^ “The Penguin Press – Publishers” (英語). Us.penguingroup.com. Penguin Group (USA). 13 February 2014時点のオリジナルよりアーカイブ。27 February 2014閲覧。
- ^ “TARCHER PERIGEE” (英語). www.penguin.com. penguingroup. 2 July 2016時点のオリジナルよりアーカイブ。25 June 2016閲覧。
関連項目
[編集]- 桐原書店 - かつてピアソン傘下で『ロングマン現代英英辞典』の日本版も請け負った。辞書の英語版やペンギンリーダーズはピアソン・ロングマンジャパンの担当。
- ヤン・チヒョルト - ペーパーバックのリデザインを担当。「The Penguin Composition Rules」と呼ばれる組版ルールを規格化。