POSEIDON-1
POSEIDON-1 | |
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基本情報 | |
船種 | 多目的作業船 (調査船・掘削船) |
船籍 | 日本 |
所有者 | オフショアエンジニアリング |
運用者 | 共栄マリン |
建造所 | 神例造船 |
母港 | 横須賀 |
航行区域 | 近海区域(国際航海) |
信号符字 | 7JUF |
IMO番号 | 9748356 |
MMSI番号 | 431214000 |
経歴 | |
起工 | 2014年8月28日[1] |
進水 | 2015年2月10日[2] |
竣工 | 2015年6月30日[3] |
要目 | |
総トン数 | 4,015トン |
載貨重量 | 2,715トン |
全長 | 78.0 m |
幅 | 20.4 m |
深さ | 7.0 m |
満載喫水 | 5.5 m |
主機関 | 新潟6L28 AHXディーゼルエンジン×2基 |
推進器 | アジマススラスター×2基 |
出力 | 6,000馬力 |
航海速力 | 11.0ノット |
搭載人員 | 77名 |
乗組員 | 19名 |
POSEIDON-1は、深田サルベージ建設の多目的作業船[4]。海底資源調査を目的としており、この種の特殊船を日本の民間企業が保有するのは初めてである[3]。
船歴
[編集]神例造船で建造され、2015年2月10日に進水、2015年6月30日に竣工。
竣工後は、海底地質調査を中心に運行されており、2017年2月には沖縄県のキャンプ・シュワブ沖(辺野古拡張工事)において海底ボーリング調査に従事している事が報道された[5]。
設計
[編集]主機関は、直列6気筒の新潟原動機6L28 AHXディーゼルエンジン(単機出力3,000馬力)2基、推進器は同社のアジマススラスターであるZP-41CPを2軸備えている。またバウスラスター(15.0トン)も2基備えている[6]。電源としては、ヤンマー6EY18ALW主発電機(1,088馬力)4基および三井カミンズ6CT8.3D非常用発電機(190馬力)1基を備えている[6]。
定点保持が求められる掘削中には、これらはグローバル・ポジショニング・システムと連動した自動船位保持システム(DPS)によって自動制御されるが、このDPSとしてはコングスベルグ社のDP-IIが用いられている[6]。アジマススラスターを用いていることもあり、操舵装置としてはジョイスティックが用いられる[4]。なお本船のブリッジコンソールは、作業の特殊性を考慮して、日本無線によって新規開発された[7]。
装備
[編集]船体中央に5.5メートル四方のムーンプールを設けており、ここから調査・掘削用機材の投入・揚収を行うことができる。その脇に建てられた櫓が、本船の外見上の特徴となっている。これは甲板からの高さ30メートル、ツイン・ラム・ホイスト・デリックGMTR150と称される掘削リグの一部を構成している。最大引張力は150トン、長さ9メートルのドリル・パイプを継ぎ足すことで、水深3,000メートルの海底から、更に150メートルの深さまで掘り下げることができる[4][8]。また右舷側には、ジェブセン・アンド・ジェッセン社製の大型クレーンを備えている。これは船体の動揺に対して安定化できるAHC(Active Heave Compensated)機能を備えており、最大力量は50トンである。これにより、水深2,500メートルの海底に20トンの資機材の設置が可能となる[3]。船尾甲板には、関連資機材の保管などのための輸送コンテナの搭載スペースが確保されている[4]。
また作業支援および海洋調査のため、本船にはROVの運用が可能である。機種としてはカナダISE社のHYSUB 50-3000型が採用され、社内では「はくようS-3000」と称されている。稼働水深3,000メートル、6基の水中カメラを備えている。船橋構造物直後の左舷側に設けられたUフレームクレーンによって着水・揚収が行われる[4]。
参考文献
[編集]- ^ 「深田サルベージ建設/海洋調査船の建造着手/メタンハイドレート対応」『日刊建設工業新聞』2014年11月14日。
- ^ “深田サルベージ建設株式会社”. 2016年5月2日閲覧。
- ^ a b c 「新造船紹介」『世界の艦船』第821号、海人社、2015年9月、130頁。
- ^ a b c d e 「深田サルベージの新造多目的作業船「ポセイドン1」を見る」『世界の艦船』第832号、海人社、2016年3月、122-123頁。
- ^ “辺野古新基地、海上工事あす着手 大型特殊船が沖縄近海に”. 琉球新報 (琉球新報社). (2017年2月5日) 2017年2月20日閲覧。
- ^ a b c 共栄マリン. “管理船舶紹介”. 2016年5月2日閲覧。
- ^ 「多目的作業船向けブリッジコンソール」(PDF)『日本無線技報』第67号、2016年、69頁。
- ^ 「多目的作業船「POSEIDON-1」見学報告」(PDF)『SECニュース』、一般財団法人エンジニアリング協会 石油開発環境安全センター、2016年1月、2016年5月2日閲覧。
外部リンク
[編集]- MarineTraffic.com - POSEIDON-1 - 自動船舶識別装置(AIS)による現在位置表示