コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

P.J.クルック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
P.J.Crookから転送)
P.J. Crook
パメーラ・ジューン・クルック

生誕 Pamela June Crook
1945年(78 - 79歳)
イングランドの旗 イングランド
グロスタシャー州チェルトナム
国籍 イギリスの旗 イギリス
出身校 グロスターシャー芸術校(現: グロスターシャー大学
著名な実績 画家
アートデザイナー
造形作家
代表作 『サーカス』
『現在-過去』
『ジャポニカ』
ザ・パワー・トゥ・ビリーヴ』をはじめとするキング・クリムゾン作品のカバーアート ほか
運動・動向 シュルレアリスム
現代美術
幻想絵画
受賞 大英帝国勲章 MBE(2011年)
公式サイト Official Site
選出 ウェスト・オブ・イングランド王立芸術アカデミー
チェルシー・アートクラブ
マンチェスター芸術アカデミー
グロスターシャー・オナラブルカンパニー
チェルトナム・アートギャラリー
Bishop of Gloucester Breakfast Group
活動期間 1970年代 - 現在

パメーラ・ジューン・クルック(Pamela June Crook, MBE1945年 - )は、イングランド出身の女性画家、アートデザイナー、造形作家。アーティスト名「P.J. Crook」。

プログレッシブ・ロックバンドキング・クリムゾン」のカバーアートでも知られる、現代女流芸術家2011年大英帝国勲章叙勲。

人物

[編集]

主に、画家を職業とする女流芸術家。イングランドグロスタシャー州チェルトナム出身。

地元の美術校に進学し「染織」の分野を専攻。卒業後ロンドンテキスタイルデザイナーとして活動するも[1]、結婚を契機に仕事を休止する。その後、子育て中の余暇で絵を描いていた事が創作意欲を触発し、改めて芸術家として活動を再開した[2]

以後、1970年代末頃のグループ展から作品を出展するようになり、母国のロンドンをはじめ、フランス、米国、カナダ、エストニアなどのギャラリーで絵画の美術展を展開している。

日本では、1990年代半ばに実業家・諸橋廷蔵が作品を買い付けて以来 交流が生まれ、同氏が設立した「諸橋近代美術館」を拠点に2001年から展示を開始し来日も果たした[3]。以降も続けて2006年2012年2016年および2018年に回顧展を開催[4]。同年9月には17年ぶりに再来日し、同館で講演などを行った[5]

パトロン

[編集]

母国では美術・芸術に関する機関を支援しており、「ウェスト・オブ・イングランド王立芸術アカデミー」など複数のアートクラブのメンバーでもある。母校であるグロスターシャー大学から名誉博士号が贈られ、姓名「Crook」が新設した寮の名称にも採用されている[6]。同州の大使やカレッジ名誉副会長、芸術著作権協会の管理職も務めている。これまでの高い業績を評価され、2011年には大英帝国勲章(MBE)を叙勲した[7]

【主な支援先】

アート

[編集]

クルックの絵画の多くは、現代の人々で賑わう場所・群集・人物画などが主体で、動物やファンタジーがテーマの作品もある。画風は"半立体的"であり、変形キャンパスを用いて額縁にまで描く事などを特徴とする。日本の所蔵先である諸橋近代美術館では、「自身の体験や記憶を基に身近なモチーフを組み合わせて、シュルレアリスティックな光景を描く」と紹介している[8]

  • ジャポニカ・シリーズ

親交のあった諸橋近代美術館館長・諸橋廷蔵2003年に亡くなり、作品「ジャポニカ」を追悼の意を込め同館に寄贈。以来ジャポニカ・シリーズと銘打った、日本の文化を題材にした作品を発表している。

  • アルバム・アートワーク

英ロックミュージシャン ロバート・フリップは彼女の作品を気に入り、1997年以降から自身が主宰するロックバンド「キング・クリムゾン」作品のカバーアートに採用し続けている[9]。また、クルックの個展などでは、両者のコラボレーションも実現している。

カバーアート提供作品一覧

[編集]

キング・クリムゾン

[編集]
King Crimson

スタジオアルバム

ライブアルバム・EP

コンピレーション

ライブビデオ

  • 『デジャ・ブルーム』 Déjà Vrooom(1999年)
  • 『アイズ・ワイド・オープン』 Eyes Wide Open(2003年)
  • 『ニール・アンド・ジャック・アンド・ミー』 Neal and Jack and Me(2004年)
  • Live in Argentina 1994(2012年)

プロジェクト

[編集]
ProjeKcts

書籍

[編集]
ペーパーバック
  • P.J.Crook: A Retrospective 1980-1995(1996年)
  • The Dialects of England(2000年)
  • P J Crook(2003年)
  • Leader to Leader(2013年)

脚注

[編集]
  1. ^ 現代画家クルックの油彩展示 諸橋近代美術館で企画展”. 福島みんなのニュース (2016年). 2018年7月12日閲覧。
  2. ^ 「-拡張する絵画-パメーラ・クルック展」 - Internet Museum
  3. ^ 「パメーラ・ジューン・クルック展」諸橋近代美術館で、キング・クリムゾンのジャケットで知られる芸術家”. FASHION PRESS (2018年5月17日). 2018年5月28日閲覧。
  4. ^ クルック展開幕 諸橋近代美術館”. 福島民報 (2018年7月10日). 2018年7月12日閲覧。
  5. ^ 7月8日からクルック展 諸橋近代美術館”. 福島民報 (2018年6月22日). 2018年7月12日閲覧。
  6. ^ PJ クルックを訪ねて、イギリス・チェルトナムへ”. 諸橋近代美術館note (2021年7月5日). 2021年11月19日閲覧。
  7. ^ "No. 59808". The London Gazette (Supplement) (英語). 19 December 2015. p. 15.
  8. ^ 企画展「ハロー、クルック~共感する記憶~」 - ART AgendA
  9. ^ キング・クリムゾンの関連作品が一挙に発売”. CDjournal (2007年9月7日). 2018年5月28日閲覧。ムック『THE DIG Special Edition キング・クリムゾン』の詳細が明らかに”. amass (2015年11月12日). 2018年5月28日閲覧。
  10. ^ King Crimson(キング・クリムゾン)40thアニヴァーサリー・シリーズ最終章”. TOWER RECORDS (2019年8月19日). 2020年3月1日閲覧。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]