P.J.クルック
P.J. Crook パメーラ・ジューン・クルック | |
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生誕 |
Pamela June Crook 1945年(78 - 79歳) イングランド グロスタシャー州チェルトナム |
国籍 | イギリス |
出身校 | グロスターシャー芸術校(現: グロスターシャー大学) |
著名な実績 |
画家 アートデザイナー 造形作家 |
代表作 |
『サーカス』 『現在-過去』 『ジャポニカ』 『ザ・パワー・トゥ・ビリーヴ』をはじめとするキング・クリムゾン作品のカバーアート ほか |
運動・動向 |
シュルレアリスム 現代美術 幻想絵画 |
受賞 | 大英帝国勲章 MBE(2011年) |
公式サイト | Official Site |
選出 |
ウェスト・オブ・イングランド王立芸術アカデミー チェルシー・アートクラブ マンチェスター芸術アカデミー グロスターシャー・オナラブルカンパニー チェルトナム・アートギャラリー Bishop of Gloucester Breakfast Group |
活動期間 | 1970年代 - 現在 |
パメーラ・ジューン・クルック(Pamela June Crook, MBE、1945年 - )は、イングランド出身の女性画家、アートデザイナー、造形作家。アーティスト名「P.J. Crook」。
プログレッシブ・ロックバンド「キング・クリムゾン」のカバーアートでも知られる、現代女流芸術家。2011年、大英帝国勲章叙勲。
人物
[編集]主に、画家を職業とする女流芸術家。イングランド・グロスタシャー州チェルトナム出身。
地元の美術校に進学し「染織」の分野を専攻。卒業後ロンドンでテキスタイルデザイナーとして活動するも[1]、結婚を契機に仕事を休止する。その後、子育て中の余暇で絵を描いていた事が創作意欲を触発し、改めて芸術家として活動を再開した[2]。
以後、1970年代末頃のグループ展から作品を出展するようになり、母国のロンドンをはじめ、フランス、米国、カナダ、エストニアなどのギャラリーで絵画の美術展を展開している。
日本では、1990年代半ばに実業家・諸橋廷蔵が作品を買い付けて以来 交流が生まれ、同氏が設立した「諸橋近代美術館」を拠点に2001年から展示を開始し来日も果たした[3]。以降も続けて2006年・2012年・2016年および2018年に回顧展を開催[4]。同年9月には17年ぶりに再来日し、同館で講演などを行った[5]。
パトロン
[編集]母国では美術・芸術に関する機関を支援しており、「ウェスト・オブ・イングランド王立芸術アカデミー」など複数のアートクラブのメンバーでもある。母校であるグロスターシャー大学から名誉博士号が贈られ、姓名「Crook」が新設した寮の名称にも採用されている[6]。同州の大使やカレッジ名誉副会長、芸術著作権協会の管理職も務めている。これまでの高い業績を評価され、2011年には大英帝国勲章(MBE)を叙勲した[7]。
【主な支援先】
- ナショナル・スター大学
- Linc(白血病&化学療法基金)
- チェルトナム・オープンスタジオ
- Art Shape(芸術機関)
- ディーン彫刻の森
アート
[編集]クルックの絵画の多くは、現代の人々で賑わう場所・群集・人物画などが主体で、動物やファンタジーがテーマの作品もある。画風は"半立体的"であり、変形キャンパスを用いて額縁にまで描く事などを特徴とする。日本の所蔵先である諸橋近代美術館では、「自身の体験や記憶を基に身近なモチーフを組み合わせて、シュルレアリスティックな光景を描く」と紹介している[8]。
- ジャポニカ・シリーズ
- アルバム・アートワーク
英ロックミュージシャン ロバート・フリップは彼女の作品を気に入り、1997年以降から自身が主宰するロックバンド「キング・クリムゾン」作品のカバーアートに採用し続けている[9]。また、クルックの個展などでは、両者のコラボレーションも実現している。
カバーアート提供作品一覧
[編集]キング・クリムゾン
[編集]スタジオアルバム
- 『ザ・パワー・トゥ・ビリーヴ』 The Power to Believe(2003年)
- 『ザ・リコンストラクション・オブ・ライト』 The ReConstruKction of Light(2019年)- アルバム『ザ・コンストラクション・オブ・ライト』40周年記念バージョン[10]
ライブアルバム・EP
- 『エピタフ -1969年の追憶-』 Epitaph(1997年)
- 『ザ・ナイトウォッチ -夜を支配した人々-』 The Night Watch(1998年)
- 『アブセント・ラヴァーズ』 Absent Lovers: Live in Montreal(1998年)
- 『サーカス〜ザ・ヤング・パーソンズ・ガイト・トゥ・キング・クリムゾン〈ライヴ〉〜』 Cirkus: The Young Persons' Guide to King Crimson Live(1999年)
- 『ヘヴィ・コンストラクション』 Heavy ConstruKction(2000年)
- 『ヴルーム・ヴルーム』 Vrooom Vrooom(2001年)
- 『レヴェル・ファイブ』 Level Five(2001年)
- 『しょうがない』 Happy with What You Have to Be Happy With(2002年)
- 『レディース・オブ・ザ・ロード』 Ladies of the Road(2002年)
- 『エレクトリック』 EleKtrik: Live in Japan(2003年)
- 『ザ・グレート・ディシーヴァー VOL.1・VOL.2』 The Great Deceiver(2007年) - 再発盤
- 『ハッピー・ウィズ・ホワット・ユー・ハフ・トゥ・ビー・ハッピー・ウィズ / レヴェル・ファイヴ / エレクトリック:ライヴ・イン・ジャパン』 Happy With What You Have To Be Happy With / Level Five / Elektrik(2021年) - 3作再発盤BOXセット
コンピレーション
- The Power to Believe Tour Box(2003年)
- 『濃縮キング・クリムゾン』 The 21st Century Guide to King Crimson – Volume One – 1969–1974 / The 21st Century Guide to King Crimson – Volume Two – 1981–2003(2006年)
- 『ジ・エレメンツ・オブ・キング・クリムゾン 2015』 The Elements of King Crimson Tour Box 2015(2015年)
- 『ヘヴン&アース 1997-2008』 Heaven & Earth(2019年)
ライブビデオ
- 『デジャ・ブルーム』 Déjà Vrooom(1999年)
- 『アイズ・ワイド・オープン』 Eyes Wide Open(2003年)
- 『ニール・アンド・ジャック・アンド・ミー』 Neal and Jack and Me(2004年)
- Live in Argentina 1994(2012年)
プロジェクト
[編集]- プロジェクト1:Live at the Jazz Café(1998年)
- プロジェクト3:Masque(1999年)
- The ProjeKcts(1999年)
- The Deception of the Thrush: A Beginners' Guide to ProjeKcts(1999年)
- ア・キング・クリムゾン・プロジェクト:Jakszyk, Fripp and Collins - A Scarcity of Miracles(2011年)
書籍
[編集]- P.J.Crook: A Retrospective 1980-1995(1996年)
- The Dialects of England(2000年)
- P J Crook(2003年)
- Leader to Leader(2013年)
脚注
[編集]- ^ “現代画家クルックの油彩展示 諸橋近代美術館で企画展”. 福島みんなのニュース (2016年). 2018年7月12日閲覧。
- ^ 「-拡張する絵画-パメーラ・クルック展」 - Internet Museum
- ^ “「パメーラ・ジューン・クルック展」諸橋近代美術館で、キング・クリムゾンのジャケットで知られる芸術家”. FASHION PRESS (2018年5月17日). 2018年5月28日閲覧。
- ^ “クルック展開幕 諸橋近代美術館”. 福島民報 (2018年7月10日). 2018年7月12日閲覧。
- ^ “7月8日からクルック展 諸橋近代美術館”. 福島民報 (2018年6月22日). 2018年7月12日閲覧。
- ^ “PJ クルックを訪ねて、イギリス・チェルトナムへ”. 諸橋近代美術館note (2021年7月5日). 2021年11月19日閲覧。
- ^ "No. 59808". The London Gazette (Supplement) (英語). 19 December 2015. p. 15.
- ^ 企画展「ハロー、クルック~共感する記憶~」 - ART AgendA
- ^ “キング・クリムゾンの関連作品が一挙に発売”. CDjournal (2007年9月7日). 2018年5月28日閲覧。“ムック『THE DIG Special Edition キング・クリムゾン』の詳細が明らかに”. amass (2015年11月12日). 2018年5月28日閲覧。
- ^ “King Crimson(キング・クリムゾン)40thアニヴァーサリー・シリーズ最終章”. TOWER RECORDS (2019年8月19日). 2020年3月1日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- P.J. クルック公式サイト
- PJ Crook (@drpjcrook) - X(旧Twitter)