M90 (天体)
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(NGC 4569から転送)
M90 Messier 90 | |
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M90
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仮符号・別名 | NGC 4569[1] |
星座 | おとめ座 |
見かけの等級 (mv) | 9.54[1] |
視直径 | 6.917' × 2.767'[1] |
分類 | SAB(rs)ab、 渦巻銀河[2], セイファート銀河[1] |
発見 | |
発見日 | 1781年3月18日[2] |
発見者 | シャルル・メシエ[2] |
発見方法 | 望遠鏡による観測 |
位置 元期:J2000.0 | |
赤経 (RA, α) | 12h 36m 49.816s[1] |
赤緯 (Dec, δ) | +13° 09′ 46.33″[1] |
赤方偏移 | -0.000784[1] |
視線速度 (Rv) | -235 km/s[1] |
距離 | 6000万光年[2](約18Mpc) |
M90は図のM89のわずかに北に位置する
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■Template (■ノート ■解説) ■Project |
座標: 12h 36m 49.816s, +13° 09′ 46.33″ M90(NGC 4569)はおとめ座にある渦巻銀河である。おとめ座銀河団に属している。数少ない銀河系に対して接近している銀河の一つである。
概要
[編集]M89とM90は同じ視野に入る。M90はM89の北40分にあり、両者の間はジグザグの微星でつながるという。
双眼鏡では恒星状にしか見えない。口径5cmの望遠鏡では光のシミにみえ、口径8cmの望遠鏡では米粒状の中心角とそれを取り巻く光芒が見えてくる。口径10cmの望遠鏡では、M89と同一視野に見えM90はかなりつぶれた楕円形、M89は丸い円形に見えて、区別できる。口径30cmでは腕の構造のような暗黒帯が見えてくる。
観測史
[編集]1781年3月18日にシャルル・メシエによって発見された[2]。メシエはこの夜、球状星団M92と8つの銀河を発見している[2]。
メシエは「星のない星雲。M89より微光」と記した[3]。ジョン・ハーシェルは「かなり大きく中央が明るい。核がある」とした[3]。ハインリヒ・ダレストは「すてきな星雲だ。中心部は楕円で7'x90"の範囲が光り、11等星がきらめく。核はほんとうの星で、他に光る点はない」としたが、1864年には「非常に大きく12等級に囲まれた楕円形の星雲で、大きさは7'x2'。核は星雲を通して輝く星のようである」と追加した。
出典
[編集]- ^ a b c d e f g h “SIMBAD Astronomical Database”. Results for NAME M90. 2016年1月17日閲覧。
- ^ a b c d e f Hartmut Frommert,Christine Kronberg (2007年9月2日). “Messier Object 90”. SEDS. 2016年1月17日閲覧。
- ^ a b Hartmut Frommert, Christine Kronberg (2005年10月21日). “Messier 90 - Observations and Descriptions”. SEDS. 2016年1月17日閲覧。
参考文献
[編集]- 中野繁『星雲星団の観測』恒星社厚生閣、1978年。ISBN 978-4769900559。
- 浅田英夫『星雲星団ウォッチング』地人書館、1996年2月。ISBN 978-4805205013。
- 渡部潤一『メシエ天体のすべて - 夜空に光るM1からM110まで』ニュートンプレス〈ニュートン別冊〉、2007年1月。ISBN 978-4315517910。
- 藤井旭『全天星雲星団ガイドブック - 小型カメラと小望遠鏡による星雲星団の観測』誠文堂新光社、1978年10月。ISBN 978-4416278000。