Mackie
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Mackie製の16チャンネルミキシング・コンソール | |
種類 | 音響機器 |
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所持会社 | ラウド・オーディオ |
使用開始国 | アメリカ合衆国 |
主要使用国 | アメリカ合衆国 |
使用開始 | 1988年 |
ウェブサイト | mackie.com |
Mackie(マッキー)は、アメリカ合衆国のプロフェッショナル音響機器ブランド。1988年にアメリカ合衆国・シアトルにてグレッグ・クラーク・マッキー[注釈 1]によって立ち上げられた。マッキーは、手ごろで多機能な小型ミキシング・コンソールの製作者であった。Mackieはラウド・オーディオの主要な製造機器ブランドとなっている。
歴史
[編集]マッキー・デザインズ社(英語: Mackie Designs, Inc.)は、グレッグ・クラーク・マッキーによって、アメリカ合衆国ワシントン州ウッディンビルで設立された。設立者のマッキーは、元々ボーイング社の社員であり、余暇を使ってプロフェッショナル音響機器やギターアンプを製作し始めた。小規模なミキサー製造業者のTAPCO、家庭用オーディオ・プロセッサー製造業者のAudioControlの設立後、マッキーはMackieのブランド名の下、手ごろで多機能な小型ミキシング・コンソールの設計製造を行うマッキー・デザインズ社を立ち上げた。設立当初は、ワシントン州エドモンズの寝室が3部屋のコンドミニアムで活動していた。Mackieの最初の製品は、LM-1602ラインミキサーで、価格は399ドルであった。
LM-1602が、商業的に一定の成功を収めたことで、1991年に会社は正式な工場を立ち上げ、そちらに移転した。そして、移転先でLM-1602の後継機であるCM-1604の設計製造を行った[2]。卓上、もしくは携帯型のミキサーのどちらでも使用できる柔軟性[注釈 2]に加え、確かな性能と他社よりも安価な価格により、CR-1604は様々な市場で販売され、使用された。CR-1604は、途方もない成功をおさめ、1996年までに10万台を売り上げた。これは、この時のMackieの総収益の48%を占めていた[3][4]。
この間、Mackieはミキサー業界の中にしっかりと留まり、1993年にはマルチトラック録音とライヴ音源製作用の8バス・ミキシング・コンソールを発表している。Mackieは、シアトル周辺の多くの電子や製造下請け業者の中で強さを発揮するようになり、低い総生産コストと共に、高い生産能力と高品質を達成する自動組立機械を使用した[5]。この時、会社は1年の間に100%を超える成長を記録し、Mackieの移転と毎年の生産能力拡張を強いられる状態になった。そして、1994年までにMackieは、工場を30,000平方フィート(約2,787m2)まで拡張、250人を雇用し、毎年の設備投資に3,550万ドルを支出していた。
1995年には、Mackieは創業から10万台のミキサー販売数を達成し、90,000平方フィート(約8,361m2)の工場に移転している。会社は株式公開を実施し、この年の暮れには、AES大会で、8バスコンソールのためのウルトラミックス・ユニバーサル・オートメーション・システムを発表している[6][7][8]。
1996年までに、Mackieはベテランの工業デザイナーであるカル・パーキンズ(Cal Perkins)が入社したことから製品を多様化させ、パワーアンプやパワードミキサー、そしてスタジオ・モニター・スピーカーにも参入している[9][10]。1999年、マッキー・デザインズのラディオ・シネ・フォルニトゥレ株式会社の取得による影響で、MackieはSRM450ラウドスピーカーを発表し、2001年までにスピーカーはMackie総販売の55%を占めるまでになった[11]。
多くのプロフェッショナル音響機器の製造してきたMackieは、2020年1月16日に初めてとなるマイクロフォンとなるMackie EM91Cを発売し、マイクロフォン製造に参入した。EM91Cは、Mackieが初めてマイクロフォン開発に取り組んだ製品であり、ユーザーレビューや品質に比べて安価であるという特徴を持っていた。その後、MackieはEM91CのUSB形式のEM91CUや、カージオイド・ダイナミック形式の手持ちマイクロフォンであるEM89Dやダイナミック形式の放送用マイクロフォンのEM99bの製造を開始している。
名称変更
[編集]2003年、会社運営は、マッキー・デザインズの名前をラウド・テクノロジーズ社(英語: LOUD Technologies, Inc.)[注釈 3]に変更することを発表した。これは、親会社であるマッキー・デザインズと、ブランドであるMackieの混同を防ぐために実施された[12]。
買収
[編集]2023年12月4日、MackieはRØDEマイクロフォンに買収された[13]。
VLZシリーズの技術的問題
[編集]2020年、Gearspace.com[注釈 4]にて「LincolmG」と名乗るユーザーによる投稿が切っ掛けとなり、オンライン上で議論が始まり、最終的にVLZシリーズのミキサーで使用されているMackieのOnyxチップの設計上の欠陥が明らかとなった。この議論に参加した他のユーザーは、彼ら自身の経験を逸話のように共有しており、加えて、その後に「LincolnG」によって行われた試験・検証の上文書化された結果、VLZシリーズのミキサーにはステレオの音源作成に影響するような設計上の欠陥の存在が判明している。その後の数年間、何人かの人物が「LincolnG」の調査結果の検証を行っている。
注釈
[編集]脚注
[編集]- ^ https://www.otk.co.jp/product/mackie.html 2024年9月7日閲覧。
- ^ “Mackie at AMS” (英語). American Musical Supply 2017年6月5日閲覧。
- ^ “1990 Mackie CR-1604 Mixer”. Mix Online. Future plc (September 2006). 31 December 2018閲覧。
- ^ “Genius!: Mackie and the CR-1604”. PSNEurope. Future plc. 2 January 2019閲覧。
- ^ "The Making Of Mackie Mixers", Sound On Sound, Oct 1994
- ^ Billboard - 2 Dec 1995 - Page 42 "booth at the recent Audio Engineering Society Convention in New York to introduce its long-awaited Ultra-mix Universal Automation System for its 8-bus consoles."
- ^ EQ. - Volume 7, Issues 1-6 - Page 76 1996 "MACKIE ULTRAMIX AUTOMATION Mackie's Ultramix automation system has been more anticipated than the second coming of Elvis. The company has been promising an affordable system that is powerful, easy to use, and won't require a ..."
- ^ Electronic Musician - Volume 13, Issues 1-7 - Page 2 1997 "UltraMix is currently being used to mix network television music themes and on several major album projects - by seasoned engineers who grew up on Big Automation Systems. Their verdict is that UltraMix is a serious automation solution ..."
- ^ "Greg Mackie & Cal Perkins: Mackie Designs", Sound On Sound, Nov 1996
- ^ “Mackie - the first 20 years”. Electronic Musician. Future plc. 2 January 2019閲覧。
- ^ “Mackie Designs Inc.”. Encyclopedia.com. International Directory of Company Histories. 2 January 2019閲覧。
- ^ "Mackie Designs, Inc. Now Loud Technologies", Mix Magazine, Sep 2003
- ^ “オーディオ大手の RØDEがMackieの買収を発表”. サウンドハウス (2023年12月5日). 2024年9月14日閲覧。