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MUJIN-無尽-

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

MUJIN-無尽-』(むじん)は、岡田屋鉄蔵による日本漫画幕末剣士伊庭八郎を主人公とする歴史漫画で、『ヤングキングアワーズ』(少年画報社)にて、2014年3月号から連載中。

あらすじ

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時は慶応4年(1868年)5月、戊辰戦争真っ只中。場所は箱根、三枚橋の上で、突如新政府軍に寝返った小田原藩の兵士に、旧幕府軍遊撃隊隊長・伊庭八郎は左手を斬られる。手を斬った兵士をその場で斬り伏せ、自ら左手を引きちぎり、立て続けに2、3人斬った伊庭は怒号を発し、小田原藩兵を退ける。しかし左腕の失血はひどく、従者の荒井鎌吉が背負って味方の陣地へ送り届けようとする。意識を失いそうになる伊庭が眠らないように、鎌吉は伊庭と出会ったころの昔話を語り始める。

登場人物

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伊庭家

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江戸下谷の剣術流派心形刀流宗家。幕末江戸四大道場の一つに数えられる練武館を切り盛りしている。

伊庭八郎秀穎(いば はちろう ひでさと)
心形刀流宗家八代目伊庭軍兵衛秀業の嫡男。幼少期は病弱なため剣も取らず、食べることに興味がなかった。色白で背が低いが人形のような整った顔立ちをしている。伊庭家独特の複雑な家庭環境もあってか、老成したところがあり、同世代よりも年長者との付き合いが多い。真面目で真っ直ぐで曲がったことが大嫌いな性格。元服後は剣の道に進み、秀業ら伊庭家の人達からは将来の宗家十代目を嘱望されており、本人もその期待に応えたいと思っている。秀業の急遽で巻き起こった後継者問題を解消すべく、試衛館沖田宗次郎との三本勝負に挑む。秀俊の養子となり、その後講武所に出仕。
伊庭軍兵衛秀業(いば ぐんべえ ひでなり)
八代目伊庭軍兵衛。元の名は三橋銅四郎。八郎の実父。剣の道に進んだ八郎を心身ともに鍛えあげ、将来を期待していたが、志半ばでコロリで急死。
伊庭軍兵衛秀俊(いば ぐんべえ ひでとし)
九代目伊庭軍兵衛。元の名は塀和惣太郎。秀業の養子となり、はじめ八郎の義兄、秀業の死後は八郎の義父となる。温厚な性格で、八郎との仲は良好。
三橋虎蔵(みつはし とらぞう)、信八郎(しんぱちろう)
秀業の甥で、心形刀流の剣術を学ぶ兄弟。一時期伊庭家に住んでいた。後に講武所に出仕。
兄の虎蔵は温厚なのに対し、弟の信八郎は気が強く、秀俊を毛嫌いしている。
武司(たけし)、惟安(これやす)、亥朔(いさく)
八郎の実弟たち。
礼子(れいこ)
秀俊の長女で、八郎の義理の妹。八郎に淡い恋心を抱いている。
義蔵(よしぞう)
秀俊の長男で、礼子の実弟で、八郎の義理の弟。おとなしい性格。

八郎の周りの人々

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荒井鎌吉(あらい かまきち)
八郎の子分で、料亭「鳥八十」で働く板前。伊庭家公認の八郎の遊び相手。この物語の語り手でもある。実在の人物。
本山小太郎(もとやま こたろう)
幕臣。八郎の一、二歳上の親友。おおらかで人当たりのいい性格。
中根淑(なかね きよし)
幕臣。八郎の四歳上の親友。かつて心形刀流を学んでいたが、脚を患い文学の道に進む。八郎とは子供のころからの付き合いで、兄のように慕われている。
左近(さこん)
吉原遊廓稲本楼女郎。同じ稲本楼の花魁・野分を姉のように慕う。鉄火肌で豪胆な性格。八郎と恋仲となる。八郎から見て二、三歳下。
お夕(おゆう)
八郎と小太郎が馴染みにしている岡場所の女郎。昔を語ろうとはしないが、教養があることから、元は武家の娘だったと思われる。
沢村田之助(さわむら たのすけ)
当代一の歌舞伎役者。富長事件で襲撃を受けた八郎を助ける。
入沢(いりさわ)
練武館門人。富長事件で襲撃を受けた同門の八郎を助ける。

講武所

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男谷精一郎
山岡鉄太郎
佐々木只三郎
榊原鍵吉
榎本釜次郎

試衛館

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近藤周斎
天然理心流剣術道場試衛館の師範。かねてより心形刀流道場練武館と交流がある。
島崎勝太→近藤勇
天然理心流次期当主。生真面目な性格。
土方歳三
多摩弁で話すふてぶてしい態度の薬売りの男。試衛館に入り浸っている。八郎の悪所通い仲間。
沖田宗次郎→沖田総司
八郎より一歳上の天才剣士。目が細く色黒で背の高い男。飄々とした性格で誰それかまわずずけずけと喋る。
永倉新八
山南敬助
藤堂平助

書誌情報

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  • 岡田屋鉄蔵 『MUJIN-無尽-』 少年画報社〈ヤングキングコミックス〉、既刊12巻(2024年3月29日現在)
    1. 2015年2月28日発売、ISBN 978-4-7859-5487-1
    2. 2015年10月30日発売、ISBN 978-4-7859-5651-6
    3. 2016年6月30日発売、ISBN 978-4-7859-5806-0
    4. 2017年5月30日発売、ISBN 978-4-7859-6023-0
    5. 2018年6月30日発売、ISBN 978-4-7859-6233-3
    6. 2019年2月27日発売、ISBN 978-4-7859-6388-0
    7. 2019年11月29日発売、ISBN 978-4-7859-6567-9
    8. 2020年9月30日発売、ISBN 978-4-7859-6762-8
    9. 2021年11月30日発売、ISBN 978-4-7859-7043-7
    10. 2022年8月30日発売、ISBN 978-4-7859-7216-5
    11. 2023年5月30日発売、ISBN 978-4-7859-7403-9
    12. 2024年3月29日発売、ISBN 978-4-7859-7629-3