マリオカートWii
ジャンル | アクションレースゲーム |
---|---|
対応機種 | Wii |
開発元 | 任天堂 |
発売元 | 任天堂 |
プロデューサー | 紺野秀樹 |
ディレクター | 大八木泰幸 |
音楽 |
太田あすか 永松亮 |
シリーズ | マリオカートシリーズ |
人数 |
1 - 4人 (Wi-Fi対戦時は2 - 12人) |
メディア | Wii用12cm光ディスク |
発売日 |
2008年4月10日 2008年4月11日 2008年4月24日 2008年4月27日 2008年7月12日 2009年4月30日 |
対象年齢 |
CERO:A(全年齢対象) ESRB: E(Everyone) PEGI: 3+ OFLC: G(General) |
デバイス |
Wiiハンドル対応 クラシックコントローラ対応 ゲームキューブコントローラ対応 ヌンチャク対応 |
売上本数 |
3,738万本(2023年9月末時点)[1] 383万本(2022年12月末時点)[2] |
その他 |
Wiiハンドル同梱 Mii対応 ニンテンドーWi-Fiコネクション対応 |
『マリオカートWii』(マリオカートウィー、Mario Kart Wii)は、任天堂より2008年4月10日に発売されたWii専用ゲームソフト。家庭用ゲーム機用のマリオカートシリーズとしては6作目にあたる。2007年7月12日のE3に合わせたプレスカンファレンスで、本作の開発が正式に発表された。
システム
[編集]パッケージにはWiiリモコンのステアリング型アタッチメント「Wiiハンドル」が1つ同梱されており、これにWiiリモコンを横持ちの状態で取り付け、ハンドルを切るように傾けて操作することができる。このアタッチメントを取り付けずに、Wiiリモコンのみでも操作が可能。また、「Wiiリモコン+ヌンチャク」「クラシックコントローラ」「ゲームキューブコントローラ」にも対応している[3]。
本作から、ジャンプ台などでジャンプした瞬間に特定の操作をすることで、空中で「ジャンプアクション」をすることができるようになった。成功すると効果音が鳴り、マシン着地時に少しだけダッシュできる。
COMが参加するグランプリなどでは、これまで最大8台でレースを行っていたが、本作では12台に増加。また、ニンテンドーWi-Fiコネクションを使用したオンライン対戦において、最大12人での対戦が可能になった。他にも「マリオカートチャンネル」と呼ばれるサービスを適用し、ネットワーク上での「ゴースト(プレイヤーの走りをトレースして走行するマシン)」のダウンロード、タイムアタックのランキングなどにも対応していた[注釈 1]。
ゲームモード
[編集]本作は、各コースのベストレコードやグランプリの成績などの記録を「ライセンス」という形で、1台のWii本体に最大4つまで保存できる。はじめに使用するライセンスを選んだ後、以下の4種類のゲームモードからプレイしたいモードを選ぶ。なお、ゲーム中の成績は選択したライセンスに自動的に保存されていく。
シングルプレイ
[編集]1人用のゲームモード。「グランプリ」「タイムアタック」「VS」「バトル」の4種類のゲームをプレイできる[5]。
- グランプリ
- 4つのコースで構成された8つの「カップ(大会)」に参加し、12台のマシンで総合順位を競う[5]。レース終了ごとに順位に応じて「ドライバーズポイント」が与えられ、4レース終了時の合計ポイントで総合順位が決まる。
- タイムアタック
- 選んだコースを1台で走り、「トリプルダッシュキノコ」を使いつつ自己最速記録を目指す[5]。そのコースで記録を更新するとその走りが「ゴースト」となり、各コースごとに1件ずつセーブされる。ゴーストが保存されているコースでは、そのゴーストと一緒に走ることも可能。
- VS
- 各プレイヤーが獲得したポイントで競う「個人戦」と、レッドチームとブルーチームの2つに分かれて競う「チーム戦」の2種類から選んでレースをする[5]。COMの強さ、コースの選択方法、アイテムの出現率、レースの回数といった細かいルール設定が可能。
- バトル
- 以下の2種類のゲームを、専用のステージで対戦する[5]。どちらのルールも「チーム戦」で行い、3分間に獲得したポイントを競う。これに伴い試合中の脱落が廃止され、全員が試合終了まで参加できるようになった。
- ふうせんバトル
- アイテムで相手チームのマシンを攻撃・体当たりして、マシンについている風船を割ったり奪ったりしていく。相手チームの風船を割るか、ダッシュキノコ系・スーパースター使用中に相手チームのマシンに体当たりして風船を奪うと、持ち点に1ポイント加算される。ダメージを受けるかステージから転落すると風船が1つ減り、風船を全て失うと、自分の持ち点から1ポイント減点される。
- あつめてコイン
- ステージ上のコインをより多く集める。ダメージを受けるかステージから転落すると、手持ちのコインを落としてしまう。
マルチプレイ
[編集]2人 - 4人で「VS」と「バトル」をプレイできる[6]。COMのマシンを「なし」にして、プレイヤーだけで対戦することもできる。前作『DS』と同様、「グランプリ」は1人用のモードとなっているためプレイできない。
Wi-Fi
[編集]「ニンテンドーWi-Fiコネクション」に接続して、同時に接続している他の人とネットワーク対戦ができる[7]。1台のWiiからは同時に2人まで参加でき、最大で12人対戦が可能。
コース・ステージは全プレイヤーがそれぞれ1つずつ好きなものに投票し、その中からルーレットでランダムに選ばれる。「フレンドと」以外では結果に応じてレーティング[注釈 2]の数値が変動し、対戦相手はこの数値がなるべく近い人同士が選ばれるようになっている。また、「VS」では全プレイヤーのレーティングに応じて選ばれるクラスが変化し[注釈 3]、「フレンドと」以外の「バトル」では「ふうせんバトル」と「あつめてコイン」を交互にプレイする。
- せかいのだれとでも
- 世界中で同時に「Wi-Fi」に接続している他のプレイヤーと「VS(個人戦)」か「バトル」で対戦できる[7]。
- こくないのだれかと
- 日本国内で同時に「Wi-Fi」に接続している他のプレイヤーと「VS(個人戦)」か「バトル」で対戦できる[7]。
- フレンドと
- 「フレンドとうろく」した者同士で「フレンドルーム」を開き、「グランプリ」や「バトル」で対戦できる[7]。ゲーム開始前に簡単な会話も可能。
マリオカートチャンネル
[編集]「WiiConnect24」を通じて様々な「ゴースト」をダウンロードしたり、定期的に開催される「大会」に参加することができる[8]。利用するにはWii本体をインターネットに接続する必要がある。
また、Wii本体にこのチャンネルを単独で「Wiiメニュー」に登録することもできる。Wiiメニューに登録しておくと、「マリオカートWii」のディスクを挿入しなくても、チャンネルの各メニューを利用することが可能[8]。ここからレースなどに参加する場合は、「マリオカートWii」のディスクを挿入する必要がある。
- フレンド
- 他の人のフレンドコードを「フレンドとうろく」で登録したり、登録したフレンドのリストを確認できる[8]。また、Wi-Fiコネクションに接続中のフレンドがいれば、「フレンドにごうりゅう」で合流し、そのままレースやバトルを行うこともできる。なお、フレンドは1つの「ライセンス」に30人まで登録可能。
- ゴースト
- 世界中のプレイヤーの「ゴースト」を受信し、その場で対戦できる。また、受信したゴーストの確認・削除ができる[8]。
- ランキング
- 「タイムアタック」や「大会」のトップ10の確認や、各コースの世界チャンプなどのゴーストデータの受信が可能[8]。また、自分のゴーストをフレンドに「挑戦状」として送ることができる。
- 大会
- 期間限定の「大会」に参加する[8]。前作『マリオカートDS』の「ミッションラン」に近い内容で、Wiiハンドル(Wiiリモコン)しか使用できない大会や、マシンが限定された大会もある。
キャラクター
[編集]最初から使用できる12体に加えて隠しキャラクターが13体おり、最大25体から使用するキャラクターを選べる[9]。各キャラクターは過去作と同様に軽量級、中量級、重量級に分類され、タイプごとに乗ることができるマシンが決められている。
基本キャラクター
[編集]- マリオ - 中量級
- ルイージ - 中量級
- ヨッシー - 中量級
- ピーチ - 中量級
- ベビィマリオ - 軽量級
- ベビィピーチ - 軽量級
- キノピオ - 軽量級
- ノコノコ - 軽量級
- ワリオ - 重量級
- ワルイージ - 重量級
- クッパ - 重量級
- ドンキーコング - 重量級
隠しキャラクター
[編集]- デイジー - 中量級
- キャサリン - 中量級
- クッパJr. - 中量級
- ディディーコング - 中量級
- ベビィルイージ - 軽量級
- ベビィデイジー[注釈 4] - 軽量級
- キノピコ - 軽量級
- カロン - 軽量級
- キングテレサ - 重量級
- ファンキーコング[注釈 5] - 重量級
- ほねクッパ - 重量級
- ロゼッタ - 重量級
- Mii - 「似顔絵チャンネル」で設定した身長と体型によってタイプが変化する。
カート・バイク
[編集]本作では従来の「カート」に加え、新たに「バイク」を操作できるようになった。キャラクターのタイプごとに、それぞれ性能が異なるカートとバイクが6種類ずつ用意されている[注釈 6]。
バイクは走行中に一定時間前輪を上げる「ウィリー」ができ、ウィリー中は通常よりスピードがアップする。ただし、ウィリー中は非常に曲がりにくく、他のマシンなどに接触すると体制が崩れ、前輪を戻してしまう。また、バイクには「ドリフトタイプ」と「ハングオンタイプ」があり、それぞれドリフトの挙動が異なる[3]。
マシン選択後、プレイヤーごとにドリフトモードの設定ができる。ドリフトモードは以下の2種類がある。
- オートドリフト
- ハンドルを大きく切ると自動的にドリフトの体制になり、急なコーナーを曲がることができる。ハンドル操作によって減速することはないが、ミニジャンプとミニターボは使用できない。代わりにドリフトの性能が上がり、曲がりやすくなる。
- マニュアルドリフト
- ミニジャンプから手動でドリフト操作を行う。一定時間ドリフトを続けるとタイヤから青色の火花が出るようになり、この状態でドリフトを解除すると少しだけダッシュできる「ミニターボ」が発動する。カートを使用している場合のみ、さらにドリフトを続けると火花がオレンジ色に変わり、より長くダッシュできる「スーパーミニターボ」が発動できるようになる。代わりに、グリップ走行ではやや曲がりにくくなるため、低速でドリフトできない場合は制御が難しくなる。
アイテム
[編集]コース・ステージ上にある「アイテムボックス」を通過すると、ランダムで以下の19種類のうち、いずれかのアイテムを入手できる。バナナ、アカこうら、ミドリこうら、ボムへいは、アイテム使用ボタン(以下、この節では「ボタン」と記す)を押し続けるとマシンの後ろに装備したままになり、後方から飛んでくるミドリこうら、アカこうらを防げる。
本作のみ、チーム戦では攻撃・妨害するアイテムは全て相手チームのマシンのみが対象となり、自分や自分と同じチームのマシンが使用したアイテムで味方にダメージを与えたり、自滅したりはしない。バナナ、ミドリこうら、アカこうらはリング状のマーク、それ以外はアイテム自体やエフェクトの色で、どちらのチームのものかを判別できる[3]。
- バナナ
- コース上にバナナの皮を設置し、踏んだマシンをスピンさせる。
- トリプルバナナ
- マシンの後ろに3つバナナが装備され、ボタンを押すごとに1本ずつ設置できる。
- アカこうら
- 前に投げると前方のマシン(「バトル」では近くの相手マシン)を自動的に追いかけながらコースに沿って進み、当たったマシンを転倒させる。後ろに投げた場合は、ライバルのマシンをサーチする機能は働かずそのまま直進していく。また、コースの壁などに当たると消滅する。
- トリプルアカこうら
- マシンの周りを回るようにアカこうらが3つ装備され、ボタンを押すごとに1つずつ投げられる。
- ミドリこうら
- 投げると直進し、当たったマシンを転倒させる。コースの壁などに当たると反射する。
- トリプルミドリこうら
- マシンの周りを回るようにミドリこうらが3つ装備され、ボタンを押すごとに1つずつ投げられる。
- トゲゾーこうら
- 1位のマシン[注釈 7]を目指して飛んで行き、当たると爆発を起こす。爆風に触れたマシンは、真上に巻き上げられてアイテムを落とすか、スピンする。当たる直前にダッシュキノコを使うと回避できる。
- ダッシュキノコ[注釈 8]
- 一定時間マシンのスピードが上がる。「バトル」ではダッシュキノコ系でダッシュ中に相手チームのマシンに体当たりすることで、そのマシンの持つ風船・コインを横取りできる。
- トリプルダッシュキノコ
- ダッシュキノコの3個セット。3回まで任意のタイミングで使用できる。
- パワフルダッシュキノコ
- 使用してから一定時間、ボタンを押すたびに「ダッシュキノコ」を使える。
- スーパースター[注釈 9]
- 一定時間無敵になる。この間はマシンのスピードが上がり、アイテムの効果やトラップなどによるダメージを一切受けない。また、ぶつかった他のマシンを弾き飛ばしてアイテムを落とさせる効果もある。「バトル」では相手チームのマシンに体当たりすることで、そのマシンの持つ風船・コインを横取りすることができる。
- キラー
- 一定時間キラーに変身し、コースに沿って自動的に前進する。キラーに当たったマシンは派手に転倒し、アイテムを落としてしまう。また、変身中は他のアイテムの効果などに対し無敵となる。
- ボムへい
- 一定時間が経つか、他のマシンが接近すると爆発する。爆風に触れたマシンは、真上に巻き上げられてアイテムを落とすか、スピンする。
- サンダー
- ライバルのマシン全てに雷を落とす。雷を受けたマシンはスピンし、その時持っていたアイテムを落とし、さらに一定時間マシンが小さくなりスピードが遅くなる。「ふうせんバトル」でも出現するが、風船を割る効果は無く、ポイントは加算されない。
- ゲッソー
- 自分より上位のライバル(「バトル」では相手チーム全員)にスミを吐き、しばらくの間視界を悪化させる。
- にせアイテムボックス
- コース上にアイテムボックスの偽物を設置し、触れたマシンを転倒させる。バナナなどと同様に後ろに装備したまま走れるが、飛んできたこうらなどはすり抜けてしまい、防ぐ効果はない。
- きょだいキノコ(新アイテム)
- 一定時間自分のキャラがマシンごと巨大化し、ぶつかった他のマシンを踏み潰してアイテムを落とさせる。さらにこの間はほとんどのアイテムの効果やコース上の障害物などに対し無敵となり、マシンのスピードも少し上がる。ただし、スーパースターやキラーを使っているライバルに触れるとこちらが吹き飛ばされてしまうほか、一部の障害物は貫通できない。また、サンダーを受けたり「ノコノコみさき」のサンダーバーに触れると元の大きさに戻る。
- POWブロック(新アイテム)
- 小さな揺れの後に地面を大きく揺らし、地面に接している他のマシンを飛び上がらせ、長時間スピンさせる。使った時点での自分より上位のライバルが対象となり、スピンしたライバルは持っているアイテムを落としてしまう。ただし、揺れる瞬間にウィリーと同じ操作をするとスピンを軽減できる。「あつめてコイン」でも出現し、地面に接している相手チーム全員をスピンさせ、軽減できなかったプレイヤーのみがコインを落とす。
- カミナリぐも(新アイテム)
- 入手すると自動的にカミナリぐもに取り憑かれ、一定時間が経つと自分に雷を落とされてしまう。カミナリぐもが取り憑いている時にライバルのマシン(「チーム戦」では相手チームのマシン)に触れると、そのマシンにカミナリぐもをなすりつけられる。また、カミナリぐもが取り憑いている間はマシンのスピードが上がる他、ダート走行中も減速しない。
コース
[編集]コースには全部で8つの「カップ(大会)」と10種類の「バトルステージ」がある[10]。
カップ
[編集]1つのカップはそれぞれ4つのコースで構成されている(計32コース)[10]。「Wiiグランプリ」の4つのカップは本作新登場のコースで、「レトログランプリ」の4つのカップは過去の「マリオカートシリーズ」で登場したコースを復刻したものである。また、一部のコースではMiiを使用すると、看板や像の顔がMiiに変化する。
Wiiグランプリ
[編集]本作で新たに登場した16コース。
キノコカップ
[編集]- ルイージサーキット
- 直線や緩やかなカーブで構成されたサーキットコース。道幅が広く、終盤のカーブには外側にダッシュボードが多数設置されている。
- モーモーカントリー
- のどかな牧場の中を走るコース。コース上を牛やチョロプーが横切る。
- キノコキャニオン
- キノコ型のトランポリンがたくさん生えている峡谷のコース。キノコに乗ったマシンは大きく飛び跳ね上がる。コース後半の洞窟ではキノコで飛び跳ねながら進むため、コースアウトになりやすい。
- キノピオファクトリー
- さまざまなトラップが施された工場を走るコース。一定時間ごとに向きが変わるベルトコンベアや、プレス機などのトラップが仕掛けられている。コース序盤のベルトコンベアの上にあるレンガブロックは、プレス機に押しつぶされるとアイテムボックスに変化する。ゴール手前ではダッシュボードを利用しながら、泥の地帯を進む。
フラワーカップ
[編集]- マリオサーキット
- ピーチ城周辺を走るサーキットコースの一つ。8の字型のシンプルな構造だが、ワンワンやクリボーが邪魔をしてくる。
- ココナッツモール
- 海沿いの巨大なショッピングモールを走るコース。ショッピングモール内は分岐点が多くエスカレーターもいくつか設置されており、上りエスカレーターに乗ればスピードアップできる(反対に、下りエスカレーターに乗るとスピードダウンする)。また、エスカレーターの上り下りは時間によって変わり、手すりに乗ることもできる。ゴール前の駐車場では車に乗ったMiiがレースの妨害をする。
- DKスノーボードクロス
- スキー場を走るコース。スタート地点からすぐのゲートをくぐり、タル大砲で雪山の頂上に飛んでいき、一気に滑り降りていく。ジャンプ台やハーフパイプなどが多く、ジャンプアクションを行える機会が多い。コースの中盤から、フェンスのないクレバスやスノーボードに乗ったヘイホーのいる地帯が続く。
- ワリオこうざん
- 渓谷にある鉱山のレール上を走るコース。鉱山内部ではトロッコが並走している。全体的にコースの道幅が狭く、フェンスがない区間もある。
スターカップ
[編集]- デイジーサーキット
- 夕焼けが美しい、海沿いのサーキットコース。連続するヘアピンカーブや直角カーブが続き、道の両脇まで建物が迫っており道幅がやや狭い。所々にパイロンが設置されており、当たるとスピードが落ちる。
- ノコノコみさき
- 海岸の岩場につくられた岬のコース。コース中盤は川の流れに沿って進み、コース後半は水中トンネルの中を進む。水中トンネル内部に配置されている「サンダーバー」に触れると小さくなってしまう。
- メイプルツリーハウス
- 巨大なハナチャンが棲む紅葉の巨木を走るコース。細い道や急カーブが多い。コース上にいくつかある落ち葉の山を踏むと、バナナ、ダッシュキノコ、スーパースターが飛び出すことがある。
- グラグラかざん
- 溶岩に浮かぶ火山のコース。後半では土管から現れるファイアスネークがコース上を動き回っていたり、空から火山弾が降ってくる。また、時間の経過と共にコースの一部分が少しずつ溶岩に沈み、道幅が狭くなる。
スペシャルカップ
[編集]- カラカラいせき
- 砂漠と遺跡のコース。前半は砂漠を走り、後半は遺跡の中を走る。コース前半は倒れる柱やサンボが、遺跡内部ではサンボのほかにバサバサも現れ、レースの妨害をしてくる。また、遺跡内の大広間では時間の経過と共に砂が少しずつたまり、大きな砂の山ができていく。
- ムーンリッジ&ハイウェイ
- 交通量の多い森の道路と大都会の高速道路を走るコース。一般車が左側通行でコースを走っており、ぶつかるとスピンしたり踏み潰されてしまう。前々作『マリオカート ダブルダッシュ!!』にも登場したボムへいカーも走行しており、マシンやこうらなどが接触すると爆発を起こす。コース中盤からのハイウェイゾーンにはダッシュボードが多く設置されており、アイテムボックスも流れている。
- クッパキャッスル
- クッパ城の内外を走るコースの一つ。城の通路を走る前半と、溶岩地帯を走る後半に分かれている。城内ではドッスンや、巨大な火の玉を発射するクッパ像がレースの妨害をしてくる。後半の金網地帯や最後のストレートではマグマの柱が吹き出している。
- レインボーロード
- 宇宙空間に浮かぶ虹のコース。ほぼ90度の急な下り坂、路面が上下にバウンドする区間、出口までひとっとびできるワープ空間、コースの分岐など、さまざまなしかけがコース上に施されている。また、コース全体でダッシュボードやジャンプアクションが行える起伏が数多く設置されている。壁が少なく落下しやすい。
レトログランプリ
[編集]以前のマリオカートシリーズに登場した16コース。全体的にコースが原作よりも大きくなり、レイアウトなど当時のものと仕様が若干異なるコースもある。
こうらカップ
[編集]- GC ピーチビーチ
- 海岸に作られたビーチを走るコース。浜辺では一定時間で波が満ち引きし、水の深い所に進むとコースアウトとなる。また、近づくと突進してくるポイハナがいる。『ダブルダッシュ!!』ではポイハナがこちらを見付けるとすぐに近付いて来たが、本作では頭上に「!」マークが表示された後、ワンテンポ空けてから近付いて来るようになった。また、スタート地点から前方左方向にあった大きな土管が撤去されている。
- DS ヨッシーフォールズ
- 所々滝が流れる湖のほとりを走るコース。中央に巨大なヨッシーの卵がある。橋がかかった外周と滝の流れる内周に分かれており、滝の上ではスピードが足りないと水に流されやすい。
- SFC おばけぬま2
- 多くのテレサが住む古い桟橋を走るコース。外壁はカートやこうらがぶつかると崩れる。本作では「タイムアタック」「Wi-Fi」でプレイすると、時間経過で自動的に外壁が崩れていくようになる。
- 64 マリオサーキット
- さまざまなカーブが続くサーキットコース。ダート地帯にはパックンフラワーが配置されている。土管のトンネルの出口で側面から飛び出す際にジャンプアクションが可能。
バナナカップ
[編集]- 64 シャーベットランド
- ツルツルすべる氷のコース。前半は海沿いの氷の上を走り、後半は氷の洞窟を走る。海に落ちると氷漬けになる。洞窟内では見通しの悪い急カーブが多く、ぶつかるとスピンするペンギンも歩いている。
- GBA ヘイホービーチ
- 砂浜を走るビーチのコース。ダートで区切られた場所が多く、至る所でカニが邪魔をする。ヘイホーの海賊船が放った砲弾がコース上に残り、一定時間が経過するか接触すると爆発するようになった。『アドバンス』ではゴール直前に2本配置されていたパラソルが、本作では7本に増え、スタート直後にも配置されている。
- DS モンテタウン
- モンテたちが暮らす街の中を走るコース。前半は町の中心部を走り、後半は郊外の海沿いを走る。木箱、跳ね橋、裏道などしかけが多い。
- GC ワルイージスタジアム
- スタジアム内に造られた凸凹コース。ヘアピンカーブが多く、ファイアバーや、土管から顔を出す巨大なパックンフラワー型の障害物が行く手を阻む。ジャンプアクションを行える機会が多く、ハーフパイプも追加されている。また、中盤の巨大なパックンフラワーの壁の位置が左右逆になっている。
このはカップ
[編集]- DS サンサンさばく
- 起伏の多い砂漠のコース。前半は遺跡のそばの道を、後半は丘陵地帯を走る。スタートから36秒経過後、上空の太陽が動き始め、「ファイアスネーク」をコース上に設置してくる。『DS』からファイアスネークの設置場所が変更されている箇所がある。
- GBA クッパキャッスル3
- 溶岩の上に造られた、直線と直角で構成されたコース。ドッスンが行く手を阻む。『アドバンス』ではゴール手前でカメックが空を飛んでいたが、本作では登場しない。
- 64 DKジャングルパーク[注釈 10]
- ジャングル内部に設けられたコース。コース全体で道幅が狭い。本作では川を飛び越える際に遊覧船に衝突する危険性が無くなった。また、道を外れて走っても石つぶてが飛んでこなくなっている。
- GC マリオサーキット
- ピーチ城周辺を走るサーキットコースの一つ。さまざまなコーナーで構成された複雑な構造で、ワンワンやクリボー、パックンフラワーが配置されている。
サンダーカップ
[編集]- SFC マリオサーキット3
- 平原に作られたサーキットコース。中盤には急なカーブ、終盤にはショートカットと小さいダッシュボードがある。
- DS ピーチガーデン
- 屋敷周辺の庭を走るコース。所々でワンワンが走り回り、コース終盤は地面からチョロプーが飛び出してくる。コース後半のダートにジャンプ台が追加された。
- GC DKマウンテン
- 広大なジャングルと山で構成されたコース。前半はタル大砲で山に飛んで下っていき、後半はジャングルの中を走る。道の高低差が激しくヘアピンカーブも多い。途中で岩が転がっているところがあり、大きい岩にぶつかると転倒する。ゴール手前は、フェンスのない橋の上を進む。本作ではコース中盤に、新たにハーフパイプが設置されている。
- 64 クッパキャッスル
- クッパ城の内外を走るコースの一つ。前半はドッスンが待ち構える通路、後半は裏庭、溶岩地帯に建つ塔を走る。直角カーブが多く、後半の溶岩地帯では下からマグマが噴き出してくる。城に入った直後と、2つ目の部屋の出口の前にいるドッスンは、『64』ではクラスによって数が異なっていたが、本作ではそれぞれ4体、3体に固定されている。
バトルステージ
[編集]本作で新登場となる「Wiiステージ(全5ステージ)」と、過去のシリーズで登場したものをリメイクした「レトロステージ(全5ステージ)」の全10ステージが収録されている[10]。また、全てのバトルステージに専用のBGMが用意されている。
Wiiステージ
[編集]本作で新登場の5つのステージ。
- ブロックひろば
- 巨大なブロックやオブジェが立ち並ぶステージ。時間が経過するとオブジェやブロックが沈んでゆき、落ちるとコースアウトになる穴ができる。
- アクアリゾート
- ヴェネツィアのような水上都市のステージ。時間が経過するにつれてステージのまわりの水量が増加し、形状が変化していく。スタートから1分30秒経過後、鐘の音と共に橋が架かり(同時に下にある扉も開く)、ステージ北側の建物へ進めるようになる。なお、水の深いところに進むとコースアウトとなる。
- ファンキースタジアム
- モトクロスのような地形が設けられた広大なスタジアムのステージ。各所にダッシュボードが設置されている。本作のバトルステージの中では最も広い。なお、このコースと「ワンワンルーレット」ではコース外からスタートし、ダッシュボードに乗りながらコース内に突入する。
- ワンワンルーレット
- 全体がカジノのルーレットのような形状のステージ。ステージの大部分がルーレットのように回転しており、さらにワンワンがルーレットの玉のようにステージ内を円周上に転がり続けている。中央のリングの中心にある3つのアイテムボックスからは、高確率でスーパースターが手に入るが、稀にダッシュキノコが出現することもある。
- ドッスンさばく
- 巨大なドッスンが中心に居座る砂漠のステージ。一定時間ごとにドッスンが砂の波を起こし、砂の波に乗るとマシンがステージの外側に押し流される。ステージ外側にあるサボテンに衝突するとスピンする。砂の中にはドッスンが埋まっており、それを利用してジャンプアクションができる。なお、ステージの中心はあり地獄となっており、ここに入るとコースアウトとなる。
レトロステージ
[編集]過去のシリーズに収録されていたものを復刻した5つのステージ。過去の5作品からそれぞれ1ステージずつ、リメイクされたステージが登場する。
- SFC バトルコース4
- 直角のフェンスで何重にも仕切られたステージ。
- GBA バトルコース3
- ステージの四隅に4つのフェンスが設置されているステージ。本作のバトルステージの中で、最も構造がシンプルである。
- 64 まてんろう
- 高層ビルの屋上に作られたステージ。道は広いがフェンスが無く、ジャンプアクションの失敗などによるコースアウトの恐れがある。
- GC クッキーランド
- 円形の巨大なクッキーが舞台のステージ。本作のバトルステージの中では一番狭い。
- DS ゆうやみハウス
- 複数の部屋で仕切られたお屋敷のステージ。ステージの外側の通路はフェンスが無く、コースアウトの恐れがある。
大会専用ステージ
[編集]本作では上記のコースやバトルステージに加え、「大会」モード専用のステージが存在する。
- ギャラクシーコロシアム
- トゲベーゴマンが乗っている、宇宙に浮かぶ円盤状のステージ。アイテムボックスからは必ずトリプルダッシュキノコが出現する。このダッシュキノコを使い、全てのトゲベーゴマンをステージの外に押し出すのが目的。
開発
[編集]プロデューサーの紺野秀樹は、従来のコントローラー操作を難しいと感じている人たちにも本作を遊んでほしいとの考えがあり[11]、本作のために「Wiiハンドル」を開発することを決め、実作業はWiiハンドルのプロジェクトリーダーである芦田健一郎が担った[12]。このハンドルを実際に試遊してもらったところ、「ペーパードライバーでも扱える」「過去に乗っていたバイクの当時の感覚を思い出した」と評価されたことで、紺野としては手ごたえと感じていた[11]。一方で、従来型のコントローラーに慣れた人にとっては、良いタイムを出すために、ゲームキューブのコントローラーやクラシックコントローラーなどで操作することが想定されたため、Wiiハンドルを使い続けることに意味を持たせるために、画面内にWiiハンドルのマークを表示させるようにした[11]。
本作から登場する「バイク」に関しては、紺野はシリーズ4作目の『マリオカート ダブルダッシュ!!』でもBMXを登場させる企画を宮本茂に提案していたが、却下された経緯があり、本作で実現させるにあたり「マリオカートX」と仮称していた[11]。ただ宮本としてはもともとマリオカートシリーズにエクストリームスポーツの要素を導入することには賛成の立場であり、本作ではWiiリモコンの加速度センサーによって、直感的なアクションを実現できることもあり[11]、最終的には「バイク」が採用された。
マリオシリーズとしては、本作で初めてMiiと共演することになったが、最初からMiiを登場させると「Miiカート」になってしまうことから、あとから選べるようにした[11]。
そのほかランキングに関しては単純に順位を示すのではなく、他者との相関の中で、自分の位置づけが分かり、共有できるように工夫された[13]。
ネットワークでの対戦に関してはシリーズ5作目の『マリオカートDS』では、対戦相手に事前に連絡を取らなければいけなかったが、本作ではWiiを起動して「マリオカートチャンネル」をチェックするだけで、フレンド関係にある人がWi-Fi対戦をやっていることがわかるようにして、対戦に対する利便性を向上させた[13]。
評価
[編集]評価 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
|
この節の加筆が望まれています。 |
日本ゲーム大賞2009年度大賞を受賞している。
売上
[編集]2008年に発売されたゲームソフトにおいて年間販売本数の世界一を記録したほか[15]、当時としては世界一売れたレースゲームとなった。日本国内をみても、2008年に発売されたゲームソフトでありながら、2010年12月には累計300万本[16]、2012年2月には累計350万本[17]とWiiの定番ソフトとして長期間売れ続けている。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 2014年5月20日(一部機能は2013年6月28日)にサービス終了[4]
- ^ 「VS」用の「VR」と「バトル」用の「BR」に分かれている[3]。
- ^ 「フレンドと」でも反映される。
- ^ 完全新規キャラクター。
- ^ マリオシリーズ初登場。
- ^ 「バトル」ではそれぞれの「スタンダード」しか選択できない。
- ^ 「VS」のチーム戦では相手チームで順位が1番上のマシン、「バトル」では相手チームで最も獲得ポイント・コインの多いマシン。「VS」では対象がすでにゴールしている場合、自分を除くゴールしていないマシンを狙う。
- ^ 前作までは単に「キノコ」という名称であったが、本作から「ダッシュキノコ」に変更された。後述の「トリプルダッシュキノコ」、「パワフルダッシュキノコ」も同様。
- ^ 前作までは単に「スター」という名称であったが、本作から「スーパースター」に変更された。
- ^ 『64』では「ドンキージャングルパーク」という名称だったが、本作では「DKジャングルパーク」に変更されている。
出典
[編集]- ^ “株主・投資家向け情報:販売データ - 主要ソフト販売実績 Wii用ソフト”. 任天堂. 2023年11月25日閲覧。
- ^ 『2023 CESAゲーム白書』コンピュータエンターテインメント協会、2023年7月、186頁。ISBN 978-4-902346-47-3。
- ^ a b c d “マリオカートWii:Q&A”. 任天堂. 2023年11月18日閲覧。
- ^ “マリオカートWii”. 任天堂. 2023年11月18日閲覧。
- ^ a b c d e “マリオカートWii:ゲームモード(シングルプレイ)”. 任天堂. 2023年11月18日閲覧。
- ^ “マリオカートWii:ゲームモード(マルチプレイ)”. 任天堂. 2023年11月18日閲覧。
- ^ a b c d “マリオカートWii:ゲームモード(Wi-Fi)”. 任天堂. 2023年11月18日閲覧。
- ^ a b c d e f “マリオカートWii:ゲームモード(マリオカートチャンネル)”. 任天堂. 2023年11月18日閲覧。
- ^ “マリオカートWii:キャラクター”. 任天堂. 2023年11月18日閲覧。
- ^ a b c “マリオカートWii:コース”. 任天堂. 2023年11月18日閲覧。
- ^ a b c d e f 宮本茂; 紺野秀樹; 芦田健一郎(インタビュアー:岩田聡)「社長が訊く『マリオカートWii』」『4. 幻の?『マリオカートX』』、任天堂、2008年4月3日 。2024年1月29日閲覧。
- ^ 宮本茂; 紺野秀樹; 芦田健一郎(インタビュアー:岩田聡)「社長が訊く『マリオカートWii』」『3. Wiiハンドルの試作品の数々』、任天堂、2008年4月3日 。2024年1月29日閲覧。
- ^ a b 宮本茂; 紺野秀樹; 芦田健一郎(インタビュアー:岩田聡)「社長が訊く『マリオカートWii』」『5. 「マリオカートチャンネル」で広がる世界』、任天堂、2008年4月3日 。2024年1月29日閲覧。
- ^ “Mario Kart Wii”. all game. 2014年12月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月1日閲覧。
- ^ 世界一売れたゲーム:08年は「マリオカートWii」の894万本 日米英で首位に 2位も任天堂 Archived 2009年3月19日, at the Wayback Machine.(毎日新聞)
- ^ “売り切れも納得? 出荷200万本の「MHP3rd」,販売本数でも195万本を記録。PSP販売台数はなんと32万台の「ゲームソフト週間販売ランキング」”. 4Gamer.net (2010年12月8日). 2011年8月12日閲覧。
- ^ “ゴールデンウィークは「マリオパーティ9」が好調だった「ゲームソフト週間販売ランキング+」”. 4Gamer.net (2012年5月10日). 2014年5月10日閲覧。
関連項目
[編集]- 永松亮(BGM作曲)