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MICRO CADAM

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

MICRO CADAM(マイクロ キャダム)とは、日本で開発、サポートされている機械系2D CADソフト。

概要

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キャダムサービス株式会社がメインフレーム用CADAMの機能をパソコン(IBMマルチステーション5550)へ移植することからスタートした。最初のバージョンは1985年日本アイ・ビー・エムから販売され、1988年には富士通からも販売された。日本の製造業で多く採用され、2000年時点で約7万5千本(日本国内約6万5千本)の出荷実績があった。ワールドワイドでの製品サポートは2001年に終了したが、その後も日本のユーザの要望を反映して発展を続け、現在のソフトウェア・サブスクリプション&サポートサービス形態での提供に至っている。

開発元

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株式会社CAD SOLUTIONS(略称:CAD'S)

設立:平成28年1月、本社所在地:東京都中央区日本橋箱崎町5-14-6F

歴史

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  • 1984年4月 - 米国CADAM.Inc[1]川崎重工業株式会社の合弁会社としてキャダム・サービス株式会社(CSC)が設立され、メインフレーム版CADAMの導入支援をするとともにPC版CADAMの開発に着手。
  • 1985年9月 - 日本アイ・ビー・エムよりMICRO CADAM発表。以降は、その開発・販売サポートが主力となった。
  • 1988年7月 - 社名をキャダムシステム株式会社(CSC)に変更。
  • 1989年11月- 米国CADAM.IncがIBMに売却され、一方の株主は米IBMに代わった。
  • 1990年6月 - OS/2版MICRO CADAM(MC/2)発売。
  • 1991年10月 - EWS版MICRO CADAM(MC-X)発売。
  • 1993年 - DOS/V版MICRO CADAM(MC/V)発売。
  • 1995年11月 - Windows版MICRO CADAM(MC/W)発売。
  • 1997年7月 - MICRO CADAM Helix V4R1(Design & Modeling、Design & Drafting)発売。[2]
  • 2000年6月 - IBMおよびダッソー・システムズ社と、CATIA V5との製品統合・販売・ソリューションサービス提供に関する提携に合意。[3]
  • 2000年9月 - IBMグループの100%子会社となる。[4]
  • 2001年7月 - MICRO CADAM Helix Design & Drafting V5R2 発売。
  • 2002年4月 - マイクロキャダム・ヒーリックス・サポート(MCHS)サービス開始。
  • 2004年1月 - 日本アイビーエム株式会社の別子会社(エンサイクロソフト株式会社)と合併して、日本アイビーエム・アプリケーション・ソリューション株式会社(IASC)となる。[5]
  • 2010年8月 - 日本アイビーエム・アプリケーション・ソリューション株式会社(IASC)は、日本アイ・ビー・エム・サービス株式会社(ISC-J)に統合。MICRO CADAMの開発・サポートはそのまま引き継がれた。
  • 2012年10月 - MICRO CADAM Helix Design & Drafting V5R2の後継として、MICRO CADAM Helix 2013を発表/リリース。この後継リリースでは、従来のハードウエアーによるライセンス提供から年間ライセンスの方式に変更し、それに伴って価格も改定された。
  • 2016年4月 - 株式会社CAD SOLUTIONS(株式会社アルゴグラフィックスの100パーセント子会社)が、日本アイ・ビー・エム・サービス株式会社(ISC-J)から、MICRO CADAM事業を引き継ぐと共に、ISC-JでMICRO CADAMの開発・サービスに従事していた開発者、営業スタッフ全員も、CAD’S社に移り、引き続き当該製品の販売、保守サービスに従事するとなった。[6]
尚、MICRO CADAMのコピーライトは、下記のとおり両社併記となった。
© Copyright IBM Corp. 2002,2016 All rights reserved.
© Copyright CAD SOLUTIONS Inc. 2016 All rights reserved.

製品体系

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ベースモジュール

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MICRO CADAM Helix 20xx( "20xx" の部分は西暦年、最新(2023年5月現在)は MICRO CADAM Helix 2023 )

  1. MICRO CADAM Helix Design & Drafting V5R2(5617-CZA) の後継リリース
  2. ライセンス体系は、PLC(Primary Licence Charge:初期料金) とALC (Annual Licence Charge:年額料金) となる。
  3. ALCを継続されている期間中は、最新モジュールのライセンスの提供及び後述のサポートサービスと同等のサービスが受けられる。
  4. ALCを休止するとベースモジュールは使えなくなる(再加入により再び利用可能)。
  5. ネットワーク環境で利用するには別途サーバモジュール(ファイルサーバ/プリントサーバの機能を持ったモジュール)が必要。

関連製品(ハード含む)

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MICRO CADAM Helixファミリー製品としてプリンタードライバー、データバックアップツール、あるいはファンクションキーボードなど。

  1. これらの製品はいずれも、後述のサポートサービス(MCHS)に加入することで利用可能。

サポートサービス(MCHS)

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MCHSとは、MICRO CADAM Helix Support(マイクロキャダム・ヒーリックス・サポート)の略称で、マイクロキャダムのユーザに対して、新たに、契約ベースで 提供するソフトウェア・サブスクリプション&サポート。 加入対象は、MICRO CADAM Helix Design & Drafting V5R2あるいはそれ以前のバージョンで、目的は、最新のOS環境に対応したメンテナンス・バージョンの 提供 及び WEB経由でのQ&A,不具合などへの対応。

MCH支援サービスのメリット

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https://www.cad-solutions.co.jp/micro-cadam-helix/summary0/

  • 64ビット Nativeモードで利用できるモジュールの提供
  • シンクライアント環境への対応
  • グローバルコミュニケーション対応(日本語環境で、中国語などでの注記の作成)
  • 3D製品との連携(CATIA,SOLIDWORKS,SpaceClaim) 
  • Windows 11の環境のサポート
  • iPhone/iPad対応のViewerの無償提供

主な稼働OS

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サポートOSの詳細について

バージョン履歴

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バージョン リリース 備考
1.x 1985年9月 DOS版 V1.9まで
2.x 1990年6月 OS/2、UNIX版 V2.3まで
3.1x 1995年11月 Windows版を追加 V3.18Bまで
Helix V4R1 1997年7月 2次元/3次元統合設計環境、新GUIの採用
Helix V4R2 1998年5月
Helix V4R3 1999年7月
Helix V5R1 2000年8月 2次元設計環境
Helix V5R2 2001年7月

脚注

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  1. ^ 当時、ロッキード社の子会社でCADAMの開発・サポートを担当。
  2. ^ 新生「MICRO CADAM(R) Helix V4.1」も同時発売, 富士通, http://pr.fujitsu.com/jp/news/1997/May/6.html 2017年4月20日閲覧。 
  3. ^ キャダムシステム、IBM、ダッソー・システムズ 日本市場に対する戦略的提携に合意, 日本アイ・ビー・エム株式会社, http://www-06.ibm.com/jp/press/2000/06072.html 2017年3月18日閲覧。 
  4. ^ キャダムシステム株式会社の株式譲渡契約締結について, 日本アイ・ビー・エム株式会社, http://www-06.ibm.com/jp/press/2000/08022.html 2017年3月11日閲覧。 
  5. ^ 日本IBM、子会社2社を統合して新会社IASCを設立, 株式会社インプレス, https://enterprise.watch.impress.co.jp/cda/topic/2004/01/06/991.html 2017年3月25日閲覧。 
  6. ^ MICRO CADAM事業をCAD SOLUTIONSに承継, 日本アイ・ビー・エム株式会社, http://www-03.ibm.com/press/jp/ja/pressrelease/48911.wss 2017年4月20日閲覧。 

関連項目

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外部リンク

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