マイケル・アティヤ
Sir Michael Francis Atiyah マイケル・アティヤ卿 | |
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生誕 |
1929年4月22日 イギリス イングランド、ロンドン |
死没 |
2019年1月11日(89歳没) イギリス スコットランド、エディンバラ |
国籍 | イギリス |
研究分野 | 数学 |
研究機関 |
ケンブリッジ大学 オックスフォード大学 プリンストン高等研究所 レスター大学 エジンバラ大学 |
出身校 | トリニティ・カレッジ (ケンブリッジ大学) |
博士課程 指導教員 | ウィリアム・ホッジ |
博士課程 指導学生 |
サイモン・ドナルドソン ナイジェル・ヒッチン ピーター・クロンハイマー フランシス・カーワン ルース・ローレンス |
主な受賞歴 |
フィールズ賞 (1966) キング・ファイサル国際賞(1987) コプリ・メダル (1988) アーベル賞 (2004) |
プロジェクト:人物伝 |
マイケル・アティヤ(Michael F. Atiyah [əˈtiːə]、1929年4月22日 - 2019年1月11日[1][2] [3] )は、アティヤ=シンガーの指数定理、ゲージ理論の研究などで知られるイギリスの数学者。20世紀最高の数学者の一人とみなされている。父親がレバノン人、母親はスコットランド人。父はアラブ研究で知られる歴史家のエドワード・アティヤ、弟は弁護士のパトリック・アティヤ。
人物
[編集]その発想は素直で自然であり、数学の諸分野、また理論物理学までをも結びつけるスケールの大きさが印象的である。業績が多分野に関係するため共著の論文が多い。
サイモン・ドナルドソン、ナイジェル・ヒッチン、ピーター・クロンハイマー、フランシス・カーワン、ルース・ローレンスなど優れた弟子を育て、また、エドワード・ウィッテンを見出したことでも知られる。
1983年に英国王室よりナイトの称号を得る。1990年から1995年まで王立協会会長を務めた。
最晩年の2018年には微細構造定数を導出する過程でリーマン予想を証明できると主張した[4][5][6][7]。彼は、発表した5ページの論文に加え、全ての根拠を示した論文を王立協会が発行する科学誌に投稿し、2018年現在専門家らにより検証が進められている。他の専門家の多くが懐疑的[8]な意見を表明していることについて、「証明の正当性はある」「私が全く新しく、予想外の方法で解いたため、疑念が出ているのだろう」と反論している。「数学者の旬は40歳までとみんな言うが、間違っていると証明したい。90歳になってもできると見せたい」「論文は今年90歳で亡くなった数学者の妻に捧げた」と語った[9]。
アティヤは90歳の誕生日の3か月と11日前に死去した[10]。
著書
[編集]- Intoduction to Commutative Algebra (I.G.MacDonaldとの共著) ISBN 0201407515
- 訳書:『可換代数入門』、新妻弘 訳 、共立出版、ISBN 4320017919
- 訳書:『アティヤ 数学とは何か』、志賀浩二 編訳、朝倉書店、ISBN 9784254102475
- 訳書:『K理論』、松尾信一郎・川辺治之 訳、岩波書店、ISBN 9784000053310
受賞歴
[編集]- 1961年 - ベリック賞
- 1966年 - フィールズ賞
- 1968年 - ロイヤル・メダル
- 1975年 - ベーカリアン・メダル
- 1980年 - ド・モルガン・メダル
- 1987年 - キング・ファイサル国際賞科学部門
- 1988年 - コプリ・メダル
- 1993年 - ベンジャミン・フランクリン・メダル
- 2004年 - アーベル賞 (イサドール・シンガーと共同受賞)
- 2010年 - グランドメダル
アカデミー会員
[編集]- 1962年 - 王立協会フェロー
- 1969年 - アメリカ芸術科学アカデミー外国人会員
- 1972年 - スウェーデン王立科学アカデミー外国人会員
- 1977年 - 国立科学アカデミー・レオポルディーナ外国人会員
- 1978年 - 米国科学アカデミー外国人会員
- 1978年 - フランス科学アカデミー外国人会員
- 1979年 - 国立アイルランドアカデミー名誉会員
- 1985年 - エディンバラ王立協会フェロー
- 1988年 - ヨーロッパ・アカデミー会員
- 1992年 - オーストラリア科学院フェロー
- 1993年 - イギリス王立工学アカデミー名誉フェロー
- 1994年 - ロシア科学アカデミー外国人会員
- 2001年 - ノルウェー科学文学アカデミー会員
- 2012年 - アメリカ数学会フェロー
出典
[編集]- ^ “Michael Atiyah, Mathematician in Newton’s Footsteps, Dies at 89”. The New York Times (2019年1月11日). 2019年1月12日閲覧。
- ^ “リーマン予想「証明」の数学者死去 論文の扱いどうなる”. 朝日新聞デジタル (2019年1月25日). 2019年1月25日閲覧。
- ^ “幻のリーマン予想「証明」 ニュートン以来の数学者とは”. 朝日新聞デジタル (2019年1月26日). 2019年1月30日閲覧。
- ^ “Famed mathematician claims proof of 160-year-old Riemann hypothesis” (英語). New Scientist 2018年9月25日閲覧。
- ^ “2018-The_Riemann_Hypothesis.pdf”. Google Docs 2018年9月25日閲覧。
- ^ “2018-The_Fine_Structure_Constant.pdf”. Google Docs 2018年9月25日閲覧。
- ^ “超難問「リーマン予想」証明? 英数学者に懐疑的な声も:朝日新聞デジタル” (日本語). 朝日新聞デジタル 2018年10月11日閲覧。
- ^ “Skepticism surrounds renowned mathematician’s attempted proof of 160-year-old hypothesis” (英語) 2018年9月25日閲覧。
- ^ “論文は今年90歳で亡くなった数学者の妻に捧げた。 ”. akym.html.xdomain.jp ( ). 2018年12月5日閲覧。
- ^ “Michael Atiyah (1929-2019)”. www.maths.ed.ac.uk. 2019年1月25日閲覧。
関連項目
[編集]- 20世紀イングランドの数学者
- 21世紀イングランドの数学者
- イングランドのヒューマニスト
- 位相幾何学者
- 微分幾何学者
- イギリスの代数幾何者
- フィールズ賞受賞者
- アーベル賞受賞者
- ロイヤル・メダル受賞者
- コプリ・メダル受賞者
- ド・モルガン・メダル受賞者
- メリット勲章
- フランス科学アカデミー会員
- 王立協会フェロー
- 王立協会会長
- エディンバラ王立協会フェロー
- 米国科学アカデミー外国人会員
- アメリカ哲学協会外国人会員
- アメリカ数学会フェロー
- ロシア科学アカデミー外国人会員
- ヨーロッパ・アカデミー会員
- 国立科学アカデミー・レオポルディーナ会員
- オーストラリア科学院フェロー
- ノルウェー科学文学アカデミー会員
- スウェーデン王立科学アカデミー会員
- アッカデーミア・デイ・リンチェイ会員
- インド国立科学アカデミー・フェロー
- オレゴン州の数学者
- エディンバラ大学の教員
- オックスフォード大学の教員
- ケンブリッジ大学の教員
- プリンストン高等研究所の人物
- カムデン区出身の人物
- レバノン系イギリス人
- 数学に関する記事
- 1929年生
- 2019年没