JDパワー
J.D. パワー(ジェイ.ディー. パワー, J.D. Power)は、アメリカ合衆国・ミシガン州トロイを拠点とする、市場調査及びコンサルティング会社である。
1968年、ジェームズ・デビッド・パワー3世(英語版)により設立。現在はアメリカの投資会社、Thoma Bravoの子会社となっている[1]。
概要
[編集]顧客満足や製品品質、消費者行動等に付いて、対象企業からの依頼によらず独立した、中立的立場による調査を行っている。調査対象は、世界各地における自動車産業からコンピューター、OA機器、テレコミュニケーション、金融、保険、ホテル、流通など多岐にわたる。
大規模でランダムな調査手法を特徴としており、一調査のサンプル数が100,000を超える場合もある[1]。調査結果は、消費者やユーザーからの回答によってのみ決定され、同社による評価は加味されていない[2]。結果はランキング化され、トップとなった企業にはトロフィーを授与する。
調査結果は詳細なレポートとしてまとめられ、企業の顧客満足度改善活動に、また経営指標として活用されている。消費者に対しては、調査結果の一部をプレスリリースやそれに基く報道などによって伝えられ、製品やサービスのより良い選択の情報として利用されている。特に米国では知名度が非常に高く、消費者に対する影響力が大きい。
その他の事業内容として、企業からの受託調査(結果の公表は無し)、企業を対象としたコンサルティングや、従業員教育・トレーニングなどがある。
自動車関連の調査
[編集]J.D. パワーの顧客満足度調査のなかで最もよく知られるのは、初期品質調査、耐久品質調査など自動車関連の事項である。調査結果は広く告知され、企業側の宣伝に用いられることも多いことから、特に北米においては自動車メーカー・自動車ブランドの評価・イメージや販売実績に与える影響が大きい。消費者の製品選択においても大きな影響を与えている。
日本での調査
[編集]日本においては1990年にJ.D. Powerの100%出資子会社である株式会社J.D. Power Japan(2018年社名変更。旧社名:J.D. Power Asia Pacific)が設立され、日本の消費者・ユーザーを対象とした調査を日本語で行っている。株式会社J.D. Power Japanの現在の代表取締役社長は日産自動車出身の山本浩二[2]である。
ISO9001認定取得。プライバシー・マーク認定取得。社団法人日本マーケティングリサーチ協会所属。ESOMAR所属。
関連項目
[編集]- コンシューマー・レポート -異なる手法での自動車評価で知られる消費者雑誌
- 自動車事故対策機構 - 自動車の安全性を評価する独立行政法人
脚注
[編集]- ^ “JDパワー、中国系投資会社が買収で合意”. レスポンス (2016年4月18日). 2016年12月17日閲覧。
- ^ “About Us Leadership (Japanese)”. J.D. Power. 2024年7月24日閲覧。
外部リンク
[編集]- J.D. Power and Associates 公式サイト -各種調査結果なども参照可能
- J.D. Power Japan 公式サイト -各種調査結果がプレスリリースとして参照可能
- J.D. パワー 消費者向けサイト Check! CS 公式サイト -商品・サービスのCS(顧客満足)情報を紹介
- 日本マーケティング・リサーチ協会