his属格
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his属格(ヒズぞっかく、his genitive)は以前英語で用いられた語法で、本来なら「属格名詞A+名詞B」で「AのB」を表すところを、名詞Aの後ろに人称代名詞属格をおき「名詞A 人称代名詞+名詞B」とすることで、Aの代わりに人称代名詞でBを修飾することをいう。例えば
- Euphues his England(ジョン・リリー『ユーフュイーズ』:1580年)
hisは人称代名詞の男性単数属格形である。古英語、中英語でも用いられたが、初期近代英語で盛んになり、名詞の属格の語尾(-es)と混同してhis,is,ysなどと書かれた。現代英語で所有格の語尾-sにアポストロフィーを伴う(-'s)のは-sをhisの省略とみなした名残である。