グリーゼ876d
グリーゼ876d Gliese 876 d | ||
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グリーゼ876dの想像図
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星座 | みずがめ座 | |
分類 | 太陽系外惑星 スーパーアース? | |
軌道の種類 | 周回軌道 | |
発見 | ||
発見日 | 2005年6月13日 | |
発見者 | E.Rivera et al. | |
発見方法 | ドップラー分光法 (視線速度法) | |
軌道要素と性質 元期:JD 2,450,602.093 | ||
軌道長半径 (a) | 0.02080665 ± 0.00000015 au[1] | |
近日点距離 (q) | 0.0165 au | |
遠日点距離 (Q) | 0.0251 au | |
離心率 (e) | 0.207 ± 0.055[1] | |
公転周期 (P) | 1.93778 ± 0.00002 日[1] | |
軌道傾斜角 (i) | 50° (推定)[2] | |
近日点引数 (ω) | 234 ± 20°[1] | |
昇交点黄経 (Ω) | 355 ± 19°[1] | |
準振幅 (K) | 6.56 ± 0.37 m/s | |
グリーゼ876の惑星 | ||
位置 元期:J2000.0 | ||
赤経 (RA, α) | 22h 53m 16.73352s[3] | |
赤緯 (Dec, δ) | −14° 15′ 49.3186″[3] | |
赤方偏移 | -0.000005 ± 0.000001[3] | |
視線速度 (Rv) | -1.59 ± 0.18 km/s[3] | |
固有運動 (μ) | 赤経: 959.84 ± 3.36 ミリ秒/年[3] 赤緯: -675.33 ± 1.68 ミリ秒/年[3] | |
年周視差 (π) | 213.28 ± 2.12 ミリ秒/年[3] | |
距離 | 15.2 ± 0.01 光年 (4.66 ± 0.004 パーセク) | |
物理的性質 | ||
半径 | 1.23 - 2.27 RE (推測)[4] | |
質量 | ≥6.83 ± 0.4 ME | |
年齢 | 1億年 - 50億年[2] | |
他のカタログでの名称 | ||
GJ 876 d, Gl 156-057 d, ロス780d, BD-15 6290d, HIP 113020 d, みずがめ座IL星d | ||
■Template (■ノート ■解説) ■Project |
グリーゼ876d(英:Gliese 876d)は、太陽系から約15光年離れた、赤色矮星グリーゼ876の周囲を公転する太陽系外惑星。位置的には内側から数えて第1惑星だが、発見された順が3番目であったため、惑星名はdとなる(Aは中心星)。
物理的特徴
[編集]この惑星が特に注目されるのは、その質量の小ささである。それまでに発見された系外惑星の多くが木星クラスの質量であり、最小のものでも天王星(地球の14倍)程度の重さがあった。しかしグリーゼ876dは下限質量が地球質量の6倍程度であり、主成分がほとんど岩石で構成されると推定されたことから、初の太陽系外における地球型惑星の発見例ではないかとする指摘もある。
しかしながら、ホット・ジュピター同様に中心星の至近距離をわずか2日足らずで公転することから、表面温度は数百℃に達すると見られており、高温のため生命体の存在する可能性は低い。
同時に中心星の強力な潮汐力によって、地球の月のごとく自転と公転の周期が共鳴し一致している可能性がある(自転と公転の同期を参照)。
観測に用いられた視線速度法の特性のため、惑星の質量は下限値としてしか知られておらず、真の質量を求めるには軌道傾斜角(地球から見た天球面と惑星の公転面の傾き)を何らかの方法で確かめる必要がある。外側を公転する惑星bとcは、力学的シミュレーションの結果から50度程度の軌道傾斜角を持つことが分かっており[2]、グリーゼ876dも同じ軌道平面にあると仮定するとその真の質量は地球の10倍程度になる。
巨大地球型惑星
[編集]グリーゼ876dより少ない質量の系外惑星は、2010年現在重力レンズ観測によるOGLE-2005-BLG-390Lbや、トランジット法・視線速度法で観測されたCoRoT-7bなど数個が知られている。太陽系の地球型惑星と比較してなおも質量が大きいことから、これらのタイプの惑星はまとめて「巨大地球型惑星(スーパー・アース)」と呼ばれている。
2006年には、太陽近辺の恒星に多くの巨大地球型惑星が存在し得るとする研究結果も出されており[5]、更なる低質量惑星の発見に向けて観測が続けられている。
参考文献
[編集]- ^ a b c d e Rivera, Eugenio J. et al. (July 2010). “The Lick-Carnegie Exoplanet Survey: A Uranus-mass Fourth Planet for GJ 876 in an Extrasolar Laplace Configuration”. The Astrophysical Journal 719 (1): 890–899. arXiv:1006.4244. Bibcode: 2010ApJ...719..890R. doi:10.1088/0004-637X/719/1/890 .
- ^ a b c Correia, A. C. M. et al. (2010). “The HARPS search for southern extra-solar planets XIX. Characterization and dynamics of the GJ?876 planetary system”. Astronomy and Astrophysics 511. arXiv:1001.4774. doi:10.1051/0004-6361/200912700 .
- ^ a b c d e f g “BD-15 6290 -- Variable of BY Dra type”. SIMBAD. 2016年7月7日閲覧。
- ^ J. A. Kammer; et al. (5 January 2014). "A SPITZER SEARCH FOR TRANSITS OF RADIAL VELOCITY DETECTED SUPER-EARTHS". arXiv:1310.7952v2 [astro-ph.EP]。
- ^ “巨大な地球型惑星、太陽近辺に多数存在か”. AstroArts. (2006年6月19日) 2009年10月18日閲覧。
- “国立天文台 アストロ・トピックス (110)”. 国立天文台. (2005年6月15日) 2009年10月18日閲覧。