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Ethereal Sin

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Ethereal Sin
エセリアル・シン
出身地 日本の旗 日本 兵庫県神戸市 (結成時)
東京都 (現在)
ジャンル シンフォニックブラックメタル
活動期間 1997年 - 2005年
2007年 -
レーベル Evoken de Valhall Production
Red Rivet Records
STAY GOLD
キングレコード
事務所 Evoken de Valhall Production
公式サイト www.ethereal-sin.com
メンバー
旧メンバー
  • Nergal J. Mephisto (ギター、ボーカル)
  • Randa Sirenia (ボーカル)
  • Yurkil (ギター)
  • Lamia Bloodysyche (ギター)
  • Sariel Evileye (ギター、コーラス)
  • Kohen Schnitter (ギター)
  • Curse Messiah (ベース)
  • Rudra Zephyrion (ベース)
  • Vlad Demogorgon (コントラバス)
  • Ruine Valkyriel (キーボード、ボーカル)
  • Shinon (キーボード)
  • Yashak (キーボード)
  • Morgan le Fay (キーボード、ボーカル)
  • Lord Wilhelm (ヴァイオリン)
  • Loki Icyfiend (ドラムス)
  • Moonchik (ドラムス)
  • Killeakz Oldone (ドラムス、ベース)
  • Chaory (ドラムス)
  • Zaren Sixthos (ドラムス)
  • Tanathos Saturnus (ドラムス)
  • Sokaris Brastyr (ドラムス)
  • Reone Magatsuhi (ドラムス)
  • Gensui Fitzgerald (ドラムス)

Ethereal Sin(エセリアル・シン)は、日本シンフォニックブラックメタルバンド兵庫県神戸市で結成され、現在は東京都を中心に活動している。バンドは、自身の音楽性についてエレジアック・ブラックメタル (Elegiac Black Metal)を自称している[1]

概要

[編集]

1997年Eternal Forestというメロディックデスメタルバンドを脱退したYama Darkblaze (Vo, G)を中心に結成[2]。当時大学生だったYamaのサークル仲間や友人であったNergal J. Mephisto (G, Vo)、Loki Icyfiend (Ds)、Ruine Valkyriel (B, Vo)が結成時のメンバーである[2]1998年になってShinon (Key)が加入し、1stEP『The Cocoon and Ebony Thorns』をリリースしている[1][2]。ただし、Shinonは同EPレコーディング中に解雇され、Ruineがキーボードを兼任することになった[2]。この点については、Ruineがキーボードを兼任したという記述[2]もあるが、一方でRuineがキーボードに転向しYamaがベースを兼任したという記述[1]もなされている[注釈 1]。Yamaによると、キャンドルライト・プロダクションズ (Candlelight Productions)[注釈 2]から契約の話があり、マスターデータや契約書も送付したものの、その後の返答がなくリリースはされなかった[2]。これが原因となり、Lokiは脱退した[2]。Lokiの脱退を切っ掛けにYamaがボーカル専任、Ruineがキーボード専任となりYurkil (G)、Curse Messiah (B)、Moonchik (Ds)が加入[2]。音源作成も行ったもののYamaの大学中退と東京都への引越しによってこの体制は崩壊する[2]

東京へ拠点を移した後、Yama (Vo)、Ruine (Key)、Nergal (G, Vo)、Killeakz Oldone (Ds, B)の4人体制となるが、この体制は長続きせずRuine、Killeakzが脱退[2]。代わりにYashak (Key)やChaory (Ds)といったメンバーが在籍した時期があった[2]。この中でメンバー間の不和がエスカレートし、結局Nergalを含むYama以外のメンバーが脱退し、2005年にバンドは活動休止状態、事実上の解散となった[2]

2007年になってYamaによって再結成[2]。再結成メンバーはYama (Vo, G)、Tanathos Saturnus (G)、Rudra Zephyrion (B)、Morgan le Fay (Key)、Zaren Sixthos (Ds)の5名[2]。技術的な問題でZarenは短期間で脱退しTanathosがドラムスに転向[2]。更にYamaがギターに専念し、Randa Sirenia (Vo)、Sariel Evileye (G, Vo)が加入した[2]2009年に1stアルバム『...the Abyss Will Also Gaze into Thee』をリリースした[2]。同アルバムリリース後TanathosとRandaが脱退、Seth Maelstrom (G)とVlad Demogorgon (Contrabass)、Sokaris Brastyr (Ds)が加入、Yamaがボーカルに転向した[2]。この体制でEP『The Psalms of Forgotten Saga』をリリースするが、製作期間中にSethが技術的問題で解雇されている[注釈 3][2]

2011年3月11日に発生した東日本大震災を切っ掛けにVladが脱退[2]ベーシスト不在のままLamia Bloodysyche (G)が加入したが、Lamiaは短期間で脱退[2]。最終的に、Sethがベーシストに転向して再加入し、Kohen Schnitter (G)が新たに加入した[2]。Sethはバンド側からの打診でベーシストに転向したが、それまでSethはベースを弾いたことがなく、これをきっかけにベーシストに転向している[2]2013年初頭に1stアルバムのリレコーディング盤『...the Abyss Will Also Gaze into Thee:ricordo』をリリース。更に同年中に2ndアルバム『Millendium』もリリースした。同年中にMorganが脱退[2]。Sakuya Shaitan (Vo)、Professor.TF (Key)がライヴサポートとして加入している[2]。この時期には、マーダックトーケの来日ツアーサポートや、カタメニアとのアジアツアーなどを行っている[2]。また、ヘッドライナーとして中国内モンゴル自治区をツアーしている[2]2014年韓国のダーク・ミラー・オヴ・トラジェディ (Dark Mirror of Tragedy)とのスプリット盤『Arcane of Ancient Asia』をリリースしている。2015年にSakuyaとProfessor.TFのサポートが終了し、Morgan (Key, Vo)が再加入、Sokarisが個人的事情で脱退しReone Magatsuhi (Ds)が加入[2]。メタルバトルジャパンで優勝し、世界最大級のメタル・フェスティヴァル、ヴァッケン・オープン・エアへ出場した[2][3]。また、同年秋にはベスト・アルバム『Forbidden Chronicles』をリリースした。このベスト・アルバムには過去楽曲のリレコーディングバージョンや未発表曲、新曲のデモなども収録された[2]

2018年4月1日、Sariel Evileye、Morgan le Fay、Reone Magatsuhiが脱退、新たにKikka Schwarzfleet(G)、Lord Wilhelm (Vio)が正式加入し、Hal Purprite (Key)、Allen (Ds)がサポートとして参加することが発表された[4]。同年10月にキングレコードと契約し、翌2019年1月に3rdアルバム『Kakuriyo』をリリースした[5]

2019年4月1日、ギタリストのKohen Schnitterが自身のバンドに専念するために脱退、また1年間正式メンバー不在だったドラマーにセッションメンバーとして参加していたGensui Fitzgerald (Ds)が加入することが発表された[6]。なお発表の時点で、Kohenの後任は未定で[6]、Illusion Forceの四郎丸裕也がサポートを務めていた[7]。Kohenの脱退から1年半が経過した2020年11月上旬にSyngolet Nollrune (G)が加入することが発表された[8]。また、この加入と同時に、2018年よりサポートメンバーとしてライヴに参加していたHal Purprite (Key)が正式メンバーとして加入した[8]。これとは別に、同年4月にはデジタルEP『虚空』をリリースしている。2021年8月に4thアルバム『Time of Requiem Part. 1』をリリース。このアルバムレコーディングの時期には、Lord Wilhelmは正式メンバーを外れており、サポートメンバーになっている[7]。なお、本アルバムは2020年6月頃までにレコーディングが完了しており、新加入したSyngolet Nollruneは本アルバムには参加していない[7]

2021年後半になると、ドラマーのGensui Fitzgeraldが病気により活動困難となり[9]2022年1月には海外公演対応可能なサポートドラマーの募集も行われた[10]。結局、病気療養となったGensui Fitzgeraldとバンド側は半年以上連絡を取ることができなくなり、5月末をもって脱退(解雇)となった[9]。2022年は、サポートドラマーを擁して公演を行っていたが、同年にフィンランドオウルで開催された「Metal Capital Festival」に出演した際には、このドラマーがトラブルによって渡芬できず、ザ・ダスクフォールのセバスティアン・リンドグレンとスオタナのラウリ・ユオッペリが急遽サポートしている[11]。本公演からの帰国後の公演では、Meet Schattenclown (Ds)がサポートドラマーを務めた[12]2023年1月になって、Meet Schattenclownが正式に加入したことが発表された[13]

メンバー

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現メンバー

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バンドの中心人物。ボーカルを担当している時期が長いが、時期によってギターを兼任したり、ギター専任だった時期がある。過去には、Yama Blackknightとも名乗っていた。
シャドウに参加していたことがある。Rakshasaでも活動。
Wirbelwind、Rakshasa、Velmentiaでも活動。
一時期ギターとして加入していたが解雇された。その後、ベーシストに転向して再加入した。
Rakshasaでも活動。
元々サポート参加だったが[12]、後に正式加入した[13]

旧メンバー

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  • Randa Sirenia - ボーカル
  • Nergal J. Mephisto - ギター、ボーカル
初期のバンドロゴデザインやデモテープのジャケットデザインも行っていた[2]
  • Yurkil - ギター
  • Lamia Bloodysyche - ギター
  • Sariel Evileye - ギター、コーラス
Hitoshi KojimaとしてMIDORI Jewel's SorrowおよびCRUCIFIEDでも活動。
  • Kohen Schnitter - ギター
  • Curse Messiah - ベース
  • Rudra Zephyrion - ベース
  • Vlad Demogorgon - コントラバス
  • Ruine Valkyriel - キーボード、ボーカル
加入当初はベースを担当。Shinonの解雇を受けてキーボードを兼任するようになり、最終的にキーボーディストとなった。
  • Shinon - キーボード
  • Yashak - キーボード
  • Morgan le Fay - キーボード、ボーカル
2013年に脱退し、2015年に復帰した。巫女の衣装でステージに立っていた。
MIDORI(ボーカル)としてMIDORI Jewel's Sorrow、Michi(同)としてSincerityGreenでも活動。
正式な脱退発表は無かったが、4thアルバム『Time of Requiem Part. 1』レコーディング時にはサポート扱いとなった。
  • Loki Icyfiend - ドラムス
  • Moonchik - ドラムス
  • Killeakz Oldone - ドラムス、ベース
  • Chaory - ドラムス
  • Zaren Sixthos - ドラムス
  • Tanathos Saturnus - ドラムス
加入当初はギターを担当。Zarenの解雇を受けてドラムスに転向した。
  • Sokaris Brastyr - ドラムス
  • Reone Magatsuhi - ドラムス
Leonとも綴られる。
  • Gensui Fitzgerald - ドラムス
2021年下旬より病気療養となったが、バンド側と半年以上音信不通となり、2022年5月末日をもって脱退(解雇)となった[9]

サポートメンバー

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  • Sakuya Shaitan - ボーカル
2013年のMorgan le Fayの脱退から2015年の復帰までの間、サポートとして参加。
  • 百合 - ボーカル
4thアルバム『Time of Requiem Part. 1』の一部楽曲にゲスト参加した。Rakshasaで活動。
  • Morgan le Fay - ボーカル
元正式メンバー。脱退後に4thアルバム『Time of Requiem Part. 1』の一部楽曲にゲスト参加した。
  • Material Pneuma - ボーカル
4thアルバム『Time of Requiem Part. 1』の一部楽曲にゲスト参加した。ダーク・ミラー・オヴ・トラジェディで活動。
  • Seth Maelstrom - サイドギター
2010年に一度解雇され、解雇後サポートサイドギタリストとしてライヴに参加。後にベーシストとして正式に再加入した。
  • 四郎丸裕也 - ギター
Kohen Schnitter脱退後にサポートとしてライヴに参加。また、4thアルバム『Time of Requiem Part. 1』でも一部楽曲にゲスト参加した。
  • Professor.TF - キーボード
2013年のMorgan le Fayの脱退から2015年の復帰までの間、サポートとして参加。
  • Hal Purprite - キーボード
2018年のMorgan le Fay脱退後、サポートとして参加。後に正式に加入した[8]
  • Allen - ドラムス
2018年のReone Magatsuhi脱退後、サポートとして参加。
  • Gensui Fitzgerald - ドラムス
2018年のReone Magatsuhi脱退後、サポートとして参加。後に正式に加入した。
  • セバスティアン・リンドグレン (Sebastian Lidgren) - ドラムス
ザ・ダスクフォールのドラマー。「Metal Capital Festival」出演時に一部楽曲でサポート参加[11]
  • ラウリ・ユオッペリ (Rauli Juopperi) - ドラムス
スオタナのドラマー。「Metal Capital Festival」出演時に一部楽曲でサポート参加[11]
  • Meet - ドラムス
2022年にGensui Fitzgeraldに代わってサポートとして参加し[12]、後に正式加入した[13]

ディスコグラフィー

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  • The Cocoon and Ebony Thorns (EP) - 1998年
  • Lost Destination (DVD) - 2008年
  • ...The Abyss will also gaze into thee (CD) - 2009年3月1日
  • The Psalms of Forgotten Saga (EP) - 2010年11月28日
  • Live at The Stormy Night (Live-DVD) - 2011年11月5日
  • ...the Abyss Will Also Gaze into Thee:ricordo (CD) - 2013年2月20日
  • Millendium (CD) - 2013年9月20日
  • Arcane of Ancient Asia (Split) - 2014年10月31日
  • Forbidden Chronicles (Best) - 2015年10月28日
  • Kakuriyo - 2019年1月9日
  • Kokuu (Digital EP) - 2020年4月1日
  • Time of Requiem Part. 1 - 2021年8月25日
  • その他、複数のDemoあり。

脚注

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注釈

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  1. ^ なお、実際の『The Cocoon and Ebony Thorns』には、Yamaがベースを兼任しているとクレジットされている。
  2. ^ キャンドルライト・レコード (Candlelight Records)とは無関係のレーベル。
  3. ^ ただし、その後のライヴなどではSethはサポートサイドギタリストとして起用されている。

参考文献

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  1. ^ a b c Ethereal Sinについて Official Facebook 2016年1月31日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae Yama Darkblaze (2015年11月6日). “【メタルアーティスト コラム】ETHEREAL SIN の歴史を振り返る”. ローチケHMV. 2016年5月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年1月31日閲覧。
  3. ^ Wacken Open Air 2015出演者リスト”. 2015年6月24日閲覧。
  4. ^ Ethereal Sinから重要なお知らせです。”. Ethereal Sin Official Facebook (2018年4月1日). 2018年5月26日閲覧。
  5. ^ 我々Ethereal Sinより、フルレンスとしては5年ぶりの新譜リリース決定!”. Ethereal Sin Official Facebook (2018年10月16日). 2018年10月19日閲覧。
  6. ^ a b 新年度を迎え、新元号も発表になった本日、Ethereal Sinよりメンバーチェンジのお知らせです。”. Ethereal Sin Official Facebook (2019年4月1日). 2019年7月20日閲覧。
  7. ^ a b c 奥村裕司、Ethereal Sin「タイム・オブ・レクイエム パート1(鎮魂ノ刻 第一章)」『Time of Requiem Part. 1』、キングレコード東京都文京区音羽、2021年。KICS4018。 
  8. ^ a b c 新メンバー加入のお知らせです!”. Ethereal Sin Official Facebook (2020年11月9日). 2020年11月23日閲覧。
  9. ^ a b c 【メンバーチェンジのお知らせ】”. Twitter. Ethereal Sin (2022年6月2日). 2022年12月30日閲覧。
  10. ^ 現在5thアルバムのレコーディング真っ最中である...”. Twitter. Ethereal Sin (2022年1月30日). 2022年12月30日閲覧。
  11. ^ a b c 本日はいよいよEthereal Sinのフィンランド初公演です!...”. Twitter. Ethereal Sin (2022年6月18日). 2022年12月30日閲覧。
  12. ^ a b c フィンランドから凱旋帰国した我々Ethereal Sinですが、...”. Twitter. Ethereal Sin (2022年6月26日). 2022年12月30日閲覧。
  13. ^ a b c Ethereal Sin will soon be touring Europe in...”. FaceBook. Ethereal Sin (2023年1月6日). 2023年1月7日閲覧。

外部リンク

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