WWEワン・ナイト・スタンド
WWEワン・ナイト・スタンド(WWE One Night Stand)は、アメリカのプロレス団体WWEECWの主催するプロレス興行。およびそれを扱ったPPV。2005年から新設されたPPV大会で、かつてハードコア路線で一大ブームを巻き起こしたプロレス団体ECWのメンバーを一夜限りで再集結させて試合を行った。WWEが発売したDVD「Rise & Fall of Ecw」の売上の好調や元ECWのメンバーロブ・ヴァン・ダム等の提唱により開催された。2009年より、エクストリーム・ルールズ(Extreme Rules)とPPVの名称が変更された。
歴史
[編集]2005年に開催された第1回大会のコンセプトはあくまでも元ECWのレスラー達の大会であったが、やはりWWEが主催すると大会ということで、大会に向けたストーリーラインにはWWEのスーパースター達も関わった。大会前のRAW、SmackDown!ではECWに不快感を持つエリック・ビショフ率いる反ECW義勇軍の結成や、WWEに所属していない元ECWメンバーの乱入、元ECWで当時WWEに所属していたタジリ、クリス・ベノワ等のECW側加入というストーリーラインが番組内で組まれた。しかし大会本番では純粋に元ECWのレスラー達によるハードコアな試合が組まれ、WWEのレスラー達も試合の合間に少々のマイクパフォーマンスを行う程度の介入しか見せることはなかった。2006年にECWの復活が決定されると、第2回大会のコンセプトはECWの興行というよりはWWE vs ECWの決着戦となった。RAW、SmackDown!ではECWの代表レスラーであったミック・フォーリーのWWE側加入、WWEの保持する2大王座であるWWE王座、世界ヘビー級王座のECWへの流出危機、WWEを代表するスーパースターであったカート・アングル、ビッグ・ショーのECW移籍というストーリーラインが組まれた。
試合結果
[編集]第1回大会(2005年)ECW One Night Stand
[編集]- 開催日 : 6月12日
- 開催場所 : ニューヨーク州ニューヨークシティのハンマースタイン・ボールルーム
- 観客動員数 : 2,500人
- 公式大会曲 : Drowning Pool - Bodies
- 実況ジョーイ・スタイルズ、解説ミック・フォーリー
- ジェイソン、ジャスティン・クレディブルが乱入してストームを援護。
- 3ウェイ・ダンス戦 -Three Way Dance Match-
- ○スペル・クレイジー vs TAJIRI(w / シニスター・ミニスター、マイキー・ウィップレック)● vs リトル・グイドー(w / F.B.I.)
- 試合終了後に反ECW義勇軍のうち、SmackDown!のメンバーが入場。カート・アングル、JBLがマイクパフォーマンスを行ったが、その最中にロブ・ヴァン・ダムがビル・アルフォンソとともに登場。リング上でECWでの思い出について語っていると、ライノが乱入してロブ・ヴァン・ダムを襲撃。すると会場が暗転し、再び照明がつくとサブゥーが出現。なお、このロブ・ヴァン・ダムのコメントは途中からシュートであったとされる。
- 試合終了後に反ECW義勇軍のうち、RAWのメンバーが入場。
- この試合は「ECWらしさを表す最高の試合」と絶賛するスーパースターもいれば、「なぜここまでやるのか」と批判するスーパースターもいた。メイン戦を前にポール・ヘイマンが登場。反ECW義勇軍のエッジ、JBLに対し、シュートコメントを発した。
- この試合の前に、bWoが乱入し、ダッドリー・ボーイズと共謀してサンドマンとドリーマーを襲撃。するとサンドマン組側の援護としてキッド・キャッシュ、アクセル・ロッテン、ボールズ・マホーニーが登場。試合中はランス・ストーム、ジャスティン・クレディブル、フランシーン、そしてドリーマーの妻であるビューラが乱入。さらにダッドリー・ボーイズの末弟であるスパイク・ダッドリーもECW時代のコスチュームで登場し、ダッドリー・ボーイズをサポート。最後はダッドリーズが油を撒いて燃やしたテーブルにドリーマーをパワーボムで葬る壮絶なフィニッシュとなった。
- 試合終了後、ECW軍と反ECW義勇軍がリングに集結し、乱闘を開始。途中タズ、そして単発参戦したことがあるストーン・コールド・スティーブ・オースチンがECWに加勢。放送席に逃げ込んでいたビショフをフォーリーがリングに引きずり込むと、ストーンコールドがビショフにスタナーを炸裂。それでもビショフがECWに対して侮辱するコメントを発すると、ダッドリー・ボーイズの二人が会場の外のトラックにビショフを押し込み、リング上では完全勝利を祝うECW軍が、歓喜のビールで復活を祝うという幕切れとなった。
第2回大会(2006年)ECW One Night Stand 2006
[編集]- 開催日 : 6月11日
- 開催場所 : ニューヨーク州ニューヨークシティのハンマースタイン・ボールルーム
- 観客動員数 : 2,460人
- 公式大会曲 : Drowning Pool - Bodies
- 乱入を図った実況のジョーイ・スタイルズをローラーが制裁しようとした所を、背後からタズがタズミッションに捕えて決着。
- カート・アングル・オープン・チャレンジ -Kurt Angle's Open Challenge-
- ○F.B.I.(リトル・グイドー&トニー・ママルーク)(w/ ビッグ・グイドー)(ECW) vs スーパー・クレイジー&タジリ●
- エクストリーム・ルール・マッチ形式世界ヘビー級王座戦 -Extreme Rules Match for the World Heavyweight Championship-
- ハードコア・マッチ -Hardcore Match-
- エクストリーム・ルール・マッチ -Extreme Rules Match-
- ○ボールズ・マホーニー(ECW) vs 田中将斗●
- エクストリーム・ルール・マッチ形式WWE王座戦 -Extreme Rules Match for the WWE Championship-
備考
第3回大会(2007年)WWE One Night Stand 2007
[編集]- 開催日 : 6月3日
- 開催場所 : フロリダ州ジャクソンビルのジャクソンビル・ベテランズ・メモリアル・アリーナ
- 観客動員数 :13,250人
- 公式大会曲 : Puddle of Mudd - Famous
- ダーク・マッチ -Dark Match-(RAW)
- ○サンティーノ・マレラ vs クリス・マスターズ●
- ストレッチャー・マッチ -Stretcher Match-
- 6人タッグチーム・テーブルマッチ -Six-Man Tag Team Tables Match-
- ○ザ・ハーディーズ(マット・ハーディー&ジェフ・ハーディー)(c) vs ザ・ワールド・グレイテスト・タッグ・チーム(シェルトン・ベンジャミン&チャーリー・ハース)●
- ランバージャック・マッチ -Lumberjack Match-
- ストリート・ファイト形式ECW世界王座戦 -Street Fight Match for the ECW World Championship-
- ●ミスター・マクマホン(c)(w / シェイン・マクマホン&ウマガ) vs ボビー・ラシュリー○
- プディング・マッチ -Pudding Match-
- スティール・ケージ・マッチ形式世界ヘビー級王座戦 -Steel Cage Match for the World Heavyweight Champion-
- フォールズ・カウント・エニウェア・マッチ形式WWE王座戦 -Falls Count Anywhere Match for the WWE Championship-
第4回大会(2008年)WWE One Night Stand 2008
[編集]- 開催日 : 6月1日
- 開催場所 : カリフォルニア州サンディエゴのサンディエゴスポーツアリーナ
- 観客動員数 : 15,960人
- 公式大会曲 : Rev Theory - Hell Yeah
- ダーク・マッチ -Dark Match-
- ○マット・ハーディー vs シェルトン・ベンジャミン●
- フォールズ・カウント・エニウェア・マッチ -Falls Count Anywhere Match-
- シンガポールケインマッチ形式ECW王座第一挑戦者決定戦 -Number One Contenders Singapore Cane Match for the ECW Championship-
- ファーストブラッドマッチ -First Blood Match-
- "アイ・クイット" マッチ -"I Quit" Match-
- ストレッチャーマッチ -Stretcher Match-
- ○バティスタ vs ショーン・マイケルズ●
- ラストマン・スタンディング・マッチ形式WWE王座戦 -Last Man Standing Match for the WWE Championship-
- ○エッジ vs ジ・アンダーテイカー●
- エッジが勝利し、空位となっていた世界ヘビー級王座を手に入れる。