DINFIA IA 35 ワッケーロ
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DINFIA IA 35 ワッケーロ(DINFIA IA 35 Huanquero)は、1950年代にアルゼンチンの DINFIAで製造された双発の汎用機である。
開発
[編集]IA 35 ワッケーロは、量産に入ったDINFIA(アルゼンチン)設計の最初の機種であった。片持ち式低翼単葉の主翼に高い位置の双垂直尾翼の全金属性(羽布張りの動翼部を除く)の機体に2基のIA 19R El インディオ 星型エンジンを搭載し、引き込み式の降着装置を有していた。設計チームは元フォッケウルフ社のクルト・タンク博士に率いられ、タンクはフォッケウルフ Ta 183を基にしたプルキー IIをも設計した。
IA 35 ワッケーロの試作機は1953年9月21日に初飛行を行い、続いて100機の量産が計画された。量産初号機は1957年3月29日に進空したが、計画された半分ほどが生産されただけで1960年代に生産中止となった。
派生型
[編集]- IA 35 Type 1A
- IA 19R エル・インディオ 星型エンジンを搭載した高等計器飛行/航法練習機
- IA 35 Type 1U
- 出力750hp (559kW)のIA 19SR1 エル・インディオ 星型エンジンを搭載した爆撃手/銃手用練習機
- IA 35 Type II
- IA 19R エル・インディオ 星型エンジンを搭載した3名の搭乗員と7名の乗客を乗せる小型輸送機版
- IA 35 Type III
- IA 19R エル・インディオ 星型エンジンを搭載した3名の搭乗員、4床の担架と看護人を乗せる救急搬送機
- IA 35 Type IV
- IA 19R エル・インディオ 星型エンジンを搭載した3名の搭乗員とカメラ操作員を乗せる写真偵察機版
- コンスタンチア(Constancia) II
- チュルボメカ バスタン ターボプロップエンジンを搭載した計画機
- パンドラ(Pandora)
- 出力750hp (559kW)のIA 19SR1 エル・インディオ 星型エンジンを搭載した10名の乗客を乗せる民間旅客機版
運用
[編集]要目
[編集](IA 35 Type 1A)
- 乗員:3名
- 全長:13.98 m (45 ft 10+1⁄4 in)
- 全幅:19.60 m (64 ft 3+3⁄4 in)
- 全高:
- 翼面積:42 m2 (452.1 ft2)
- 空虚重量:3,500 kg (7,716 lb)
- 全備重量:5,700 kg (12,566 lb)
- エンジン:2 × IA 19R El インディオ 星型エンジン、462 kW (620 hp)
- 最大速度:361 km/h (225 mph)
- 巡航高度:6,400 m (21,000 ft)
- 航続距離:1,570 km (976 miles)
関連項目
[編集]出典
[編集]- The Illustrated Encyclopedia of Aircraft (Part Work 1982-1985), 1985, Orbis Publishing