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DD-WRT

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
DD-Wrt
開発元 The DD-WRT Project
最新版
v24 SP1 (Build10020) / 2008年7月27日 (16年前) (2008-07-27)
最新評価版
v24 preSP2 / 2012年10月12日 (12年前) (2012-10-12)
リポジトリ ウィキデータを編集
対応OS Linux
種別 ルーターOS
ライセンス GPL
公式サイト The DD-WRT Project
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DD-Wrtは、ゲートウェイ無線LANアクセスポイントなどの組み込みシステムファームウェアとして開発されているLinuxディストリビューションの一種である。OpenWRTを元にして作られている。組み込みシステムパソコンとは違い、規格が統一されていないため、各製品毎に対応が図られている。各製品毎の対応状況は、公式サイトの"Router Database"で型番から検索して確認することが出来る。家庭用ルーターの非公式ファームウェアの中では最も有名である[要出典]

機能

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オープンソースで開発が進められているため、種々の法規制やメーカの意向に縛られず、最新の技術を積極的に盛り込んでおり、ルーターのハードウェアの性能を最大限に発揮させることが可能となる。例えば、VPNプロトコルに対応させたり、電波出力を純正ファームウェアの出力の10倍近くまで引き上げることが出来る。また、Unix系オペレーティングシステム (OS) において一般的な種々のパッケージも提供されており、ルーターの機能の自由な構成が可能となる。業務用ルーター並みの高度な機能が利用可能になる反面、ルーターの処理負荷・消費電力・発熱が増加したり、動作が不安定になることがある。安価なルーターではCPUの性能に余裕が無いために、高度な機能の有効化によるスループットの低下が報告されている[要出典]。ルーターの本来の目的とは違うが、デーモンを常駐させることで低消費電力のサーバとしての運用も可能となる。

一覧表

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Micro
(2 MB)
Mini Nokaid Standard VOIP VPN* Mega**
(8 MB)
Access restrictions Yes Yes Yes Yes Yes Yes Yes
AnchorFree Yes Yes Yes Yes Yes Yes Yes
Bandwidth monitoring Yes Yes Yes Yes Yes Yes Yes
ChilliSpot Yes Yes Yes
Dynamic DNS Yes Yes Yes Yes Yes Yes Yes
HTTPS option for web management Yes Yes Yes Yes Yes
IPv6*** Yes Yes Yes Yes Yes
JFFS2* Yes Yes Yes Yes Yes
XLink Kai (kaid) Yes Yes
MMC/SD card support Yes Yes Yes Yes Yes
NoCat Yes Yes Yes Yes Yes
OpenVPN Yes Yes
PPTP/PPTP Client Yes Yes Yes Yes Yes Yes
Quality of service Yes Yes Yes Yes Yes Yes Yes
IPv6 Router Advertisement Daemon (radvd) Yes Yes Yes Yes Yes Yes
Linking routers/repeater/mBSSID Yes Yes Yes Yes Yes Yes Yes
RFlow (traffic information) Yes Yes Yes Yes Yes
Samba/CIFS client Yes Yes Yes Yes Yes
Milkfish SIP router Yes Yes
SNMP Yes Yes Yes Yes Yes
SPI firewall/IPtables Yes Yes Yes Yes Yes Yes Yes
SSHd Yes Yes Yes Yes Yes Yes
Telnetd Yes Yes Yes Yes Yes Yes Yes
Transmit (Tx) power adjustment **** Yes Yes Yes Yes Yes Yes Yes
UPnP Yes Yes Yes Yes Yes Yes Yes
Wake-on-LAN Yes Yes Yes Yes Yes Yes Yes
WPA/WPA2 personal/enterprise Yes Yes Yes Yes Yes Yes Yes
Wiviz Yes Yes Yes Yes Yes Yes

主な用途

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  • 追加投資無しで機能を追加する
  • ジャンク品の再生
  • ルーターを流用したサーバーの構築

電波法による規制

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日本においては、非公式ファームウェアへの書き換えを行うと、メーカーが技術基準適合証明を申請した際の工事設計とは異なってしまう恐れがある[1]。その場合は技適マークが無効となるため、無線LANを利用する場合は電波法に違反する。

DD-WRT自体は単なるソフトウェアであること、初期設定では無線LANはOFFになっていること、固定スイッチとしての利用も可能であること、電波暗室での利用なども想定され、ファームウェアの書き換え自体が電波法を含めた各法律に触れる行為ではない(メーカーが同一性保持権を主張する場合は除く)。

電波法は無線機器に対しての法律であり、無線LANをONにしない限りは法に触れることがないが、オープンスペースで無線LANをONにした時点で電波法違反が成立してしまうため、DD-WRTを適用の上、無申請で利用する際は電波暗室の利用が必須となる。

下記はWikipedia「技適マーク」からの引用文である。

「適合表示無線設備と同等の機能であっても技術基準適合証明の技適マークの無い機器、または技適マークがあるが改造された機器の使用は、総務大臣の免許の無いまま無線局を開設したこととなり、第110条第1号により1年以下の懲役又は100万円以下の罰金刑に処される。」

メーカー側による利用

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バッファローが日本の電波法に適合するように仕様を変更して自社製品に組み込んで販売したことがある[2]

脚注

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  1. ^ 日本では使用できないチャンネル(周波数)の利用や、レーダー検出・回避機能の無効化、不正な高出力化などの違法な設定が容易であり、またメーカーも仕様の範疇外の機能については想定して設計をしていないため。
  2. ^ 清水理史の「イニシャルB」第277回:PPTPやWOL、VLANなどの実験的な機能を搭載した無線ルーター。バッファロー「Airstaion α(AS-A100)」

関連項目

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日本において個人が使用する場合に注意すべき項目

  • 技適マーク - 無線機の電波法への技術的な適合を示すマークである。
  • 電波法 - 無線機の仕様変更は総務省への届出が必要である。
  • 電波障害 - 同じチャネルを使用している他のアクセスポイントの電波を撹乱する可能性がある。

外部リンク

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