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C・S・パキャット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

C・S・パキャットはオーストラリアの作家であり、『叛獄の王子』三部作で最もよく知られている。『叛獄の王子』三部作は2015年にペンギン・ランダムハウスより出版された[1][2]

私生活

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パキャットはオーストラリアのメルボルンで生まれ、メルボルン大学で学んだ[3]。パキャットは[注釈 1]ペルージャや東京など複数の様々な都市で暮らした[4][2]。地質学者として訓練を受け、翻訳者として仕事をしている頃に『叛獄の王子』三部作を執筆した[1]

パキャットはクィアかつジェンダークィアであり、彼女(she/her)と彼(he/him)の両方の代名詞を使っている[5]。「誇りを持ったwog英語版」と名乗り[6]、『叛獄の王子』三部作を執筆している間、このことが影響を与えたと述べた。「『叛獄の王子』への影響に関して言うと、私はバイセクシャルのwogで、デイメンはバイセクシャルのwog、そんなところかな[7]。……オーストラリアの外側ではその観点からほとんど読まれないけど、シリーズにはたくさんのwogの政治がある[8]。」

作家としての経歴

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パキャットの最初の小説である『叛獄の王子』はLiveJournalにおいてオリジナル「スラッシュ」フィクションのオンライン連載として始まり、注目を集めた[3]。2013年2月に自費出版され、その後、ペンギン・ランダムハウスと契約し、2015年4月に多くの地域で商業出版された[1]。続編の『高貴なる賭け』は2015年7月に発売され、三部作最後の小説である『王たちの蹶起』は2016年2月に発売された[9][2]。シリーズはAurealis Awards英語版の一部門であるSara Douglass Book Series Awardの最終選考に残った[10]

2017年にフェンシングに関する新しいコミックシリーズ『Fence英語版』に取り組んでいることを明かした[11][12]。シリーズはその後Sarah Rees Brennan英語版によりノベライズされ[13]、2019年のGLAADメディア賞にノミネートされた[14]

2019年に新しい三部作『DARK RISE』を発表した[15]。『DARK RISE』は2021年に発売されるYAファンタジー小説である[16]

著作目録

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叛獄の王子三部作

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  • 叛獄の王子(2015年4月7日)
  • 高貴なる賭け(2015年7月7日)
  • 王たちの蹶起(2016年2月2日)

このファンタジーシリーズは敵対する国の王子同士の恋愛を軸として展開する。デイミアノスは若い頃、戦争中にローレントの最愛の兄を殺した。数年後、王位を目的としたデイミアノスの兄の策略により、デイミアノスはローレントのいる国へ送られ、ローレントの奴隷になった。

叛獄の王子短編小説

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  • エラスムスの調練(『叛獄の王子』のアメリカ版で出版された。)
  • 春の青さはうたかたの(2016年9月20日)
  • 夏の離宮(2017年1月5日)
  • 布商人チャールズの冒険(2017年5月3日)
  • 色子語り(2018年1月6日)[17]
  • 叛獄の王子外伝 夏の離宮(2018年10月20日)(『エラスムスの調練』を除き、4つの短編小説を含む。)

叛獄の王子特典

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『高貴なる賭け』の19章の続きは、19.5章と題名をつけられ、アメリカ版のペーパーバックでのみ読むことができる。

Fenceコミックシリーズ

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雑誌

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  • Fence #1(2017年11月15日)
  • Fence #2(2017年12月20日)
  • Fence #3(2018年1月17日)
  • Fence #4(2018年2月21日)
  • Fence #5(2018年4月18日)
  • Fence #6(2018年5月16日)
  • Fence #7(2018年6月20日)
  • Fence #8(2018年7月18日)
  • Fence #9(2018年8月15日)
  • Fence #10(2018年9月26日)
  • Fence #11(2018年10月31日)
  • Fence #12(2018年11月28日)

単行本

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  • Fence Vol. 1(#1-4収録)(2018年7月31日)
  • Fence Vol. 2(#5-8収録)(2019年1月15日)
  • Fence Vol. 3(#9-12収録)(2019年8月20日)

グラフィックノベル

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  • Fence Vol. 4(「Rivals」)(15 July 2020)

脚注

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注釈

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  1. ^ パキャットは彼女(she/her)英語版彼(he/him)英語版の両方の代名詞を使用する。英語版の記事では一貫性を保つために女性代名詞を使用している。

出典

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  1. ^ a b c Erotic fantasy trilogy Catherine Pacat's Captive Prince finds niche”. The Australian. 2017年1月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年1月30日閲覧。
  2. ^ a b c C.S. PACAT”. Penguin Books Australia. 6 January 2018時点のオリジナルよりアーカイブ4 January 2018閲覧。
  3. ^ a b Bartlett, Myke (9 June 2015). “C.S.Pacat, Melburnian author of Captive Prince”. The Weekly Review. 3 December 2016時点のオリジナルよりアーカイブ。30 January 2016閲覧。
  4. ^ Pacat, C.S., About C.S. Pacat, オリジナルの21 November 2015時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20151121233604/http://cspacat.com/about/ 30 January 2016閲覧。 
  5. ^ Pacat, C. S. (2017年11月4日). “Heya all, I'm out as queer, and genderqueer. I've been out for almost twenty years (since the 90s!).” (英語). @cspacat. 2019年2月23日閲覧。
  6. ^ Pacat, C. S. (2016年8月28日). “I'm a proud wog, though the Australian minority-ethnic identity "wog" can be difficult to explain to non-Australians” (英語). @cspacat. 6 May 2017時点のオリジナルよりアーカイブ2019年2月23日閲覧。
  7. ^ Pacat, C. S. (2016年8月28日). “As for the influence on Captive Prince, I'm a bisexual wog, and Damen is a bisexual wog - so there's that” (英語). @cspacat. 2019年2月23日閲覧。
  8. ^ Pacat, C. S. (2016年8月29日). “There's a lot of wog-politics in the series, although its rarely read from that perspective outside of Australia” (英語). @cspacat. 2019年2月23日閲覧。
  9. ^ All rise for the 'Gays on Thrones'”. Melbourne, Australia: Special Broadcasting Service Corporation (10 February 2016). 5 January 2018時点のオリジナルよりアーカイブ4 January 2018閲覧。
  10. ^ 2018 Sara Douglass Book Series Award shortlist” (3 March 2019). 2021年7月14日閲覧。
  11. ^ C.S. Pacat announces new comic series 'Fence'”. LA Times (17 August 2017). 21 January 2018時点のオリジナルよりアーカイブ4 January 2018閲覧。
  12. ^ Fence, the New Comic By CS Pacat and Johanna The Mad is Now an Ongoing Series”. Bleeding Cool (4 January 2018). 23 January 2018時点のオリジナルよりアーカイブ4 January 2018閲覧。
  13. ^ New 'Goldie Vance' and 'Fence' novels announced by Little, Brown and Boom! Studios” (2 July 2019). 2020年10月23日閲覧。
  14. ^ GLAAD Media Awards Nominees #glaadawards”. 2020年10月23日閲覧。
  15. ^ Pacat, C. S. (2019年6月29日). “I’m thrilled to announce my new YA fantasy trilogy DARK RISE, which just sold at auction to @HarperCollins in the US and @AllenAndUnwin here in Australia.”. @cspacat. 2021年9月11日閲覧。
  16. ^ Pacat, C. S. (2021年3月13日). “The Dark will rise. Will you fall? Or will you stand?”. @cspacat. 2021年9月11日閲覧。
  17. ^ Pet (Captive Prince Short Stories #4)”. Goodreads. 5 January 2018時点のオリジナルよりアーカイブ4 January 2018閲覧。

外部リンク

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