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BPM (無線局)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

BPM は、中華人民共和国中国科学院国家授時中心が運用する短波標準電波局の通称および、そのコールサインである。正式名称は「標準時間標準頻率発播台」(Biāozhǔn shíjiān biāozhǔn pínlǜ fā bò tái)であるが、中国版記事では「BPM短波授時台」と表記されている。

概要・周波数

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BPMの送信所は陝西省蒲城県に存在する。BPM開局当時は陝西天文台管轄であったが、2001年に中国科学院に移管されている。中国科学院国家授時中心では、このほかに長波帯の標準電波としてBPC、BPLを運用している。

BPMでは2.5, 5.0, 10.0, 15.0MHzの短波帯で放送されており、アメリカの標準電波局WWVWWVHと同一の周波数である。日本国内で聴取するとWWVHとの混信がみられる。

放送時間は下記の表を参照。[1]

周波数(MHz) 空中線電力(kW) 放送時間(UTC)
2.5 10 7:30-1:00
5 20 0:00-24:00
10 0:00-24:00
15 1:00-9:00

送信フォーマット

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BPMは、30分サイクルでタイムコードを送信し、変調した1 kHz信号をもって秒信号・分信号を送信している。

BPM局の送信内容
送信開始時刻(分) 送信期間 送信内容
00 30 10 協定世界時(UTC)を供給
秒信号:10ミリ秒
分信号:秒信号の20ミリ秒前に開始し、 300ミリ秒間
125Hzのサブキャリアで二進化十進表現(BCD)のタイムコードを送信。
10 40 5 無変調波(タイムコードなし)
15 45 10 世界標準時を供給
BCD表現のタイムコードを送信
25 55 4 世界時(UT1)を供給
秒信号:100ミリ秒
分信号:300ミリ秒

タイムコードなし。

29 59 1 コールサイン(局ID):モールス信号で最初の40秒で"BPM"(-... .--. --)を10回送信。次の20秒で音声で「BPM。標準時間標準頻率発播台」を2回送信。タイムコードなし。

BPMの特徴として、 世界時UT1 を毎時25 - 29分、55 - 59分に送信する。米国WWV局など強力な電波で送信する標準電波局がBPMに混信することがあり、DUT1(世界時UT1と協定世界時(UTC)のずれ)が1秒近く変位する(=うるう秒実施の直前)と、WWV(日本の場合は特にWWVH)のUTCの秒信号とBPMのUT1の秒信号が合わさった、奇妙な音[2])が聴取される。[3]

BPM局125Hzサブキャリアのタイムコード
Bit Weight 意味 Bit Weight Meaning Bit Weight Meaning
:00 無信号

(分の開始を表す)

:20 1 日情報 :40 1 年情報(西暦の下2桁)
:01 1 分情報 :21 2 :41 2
:02 2 :22 4 :42 4
:03 4 :23 8 :43 8
:04 8 :24 0 :44 0
:05 0 :25 10 :45 10
:06 10 :26 20 :46 20
:07 20 :27 0 (未使用、常に0) :47 40
:08 40 :28 0 :48 80
:09 P1 ポジションマーカー :29 P3 ポジションマーカー :49 P5 ポジションマーカー
:10 1 時情報 :30 1 月情報 :50 +/- DUT1の正負記号(1=+ 0=-)
:11 2 :31 2 :51 0.1 DUT1 の絶対値 (0 - 0.9 秒)
:12 4 :32 4 :52 0.2
:13 8 :33 8 :53 0.4
:14 0 :34 0 :54 0.8
:15 10 :35 10 :55 0 (未使用、常に0)
:16 20 :36 0 (未使用、常に0) :56 0
:17 0 (未使用、常に0) :37 0 :57 LS うるう秒情報
:18 0 :38 0 :58 0 (未使用、常に0)
:19 P2 ポジションマーカー :39 P4 ポジションマーカー :59 P0 ポジションマーカー
  • Weightとは、ビットの「重み付け」であり、1になっているビットの重み付けを全て加算すると、表したい数値になる。
  • JJYとは異なり、日付は通算日でなく日付で表示されるほか、曜日情報が省略される。
  • DUT1は、DUT1が正の値か負の値かを50秒で送信したうち、その絶対値を51秒から54秒で放送される。

脚注

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  1. ^ 短波授时台”. National Time Service Center. 2015年4月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年11月11日閲覧。
  2. ^ 英語版記事においては"click-beep sound efffect"と表現されている。
  3. ^ HF (SW) Radio - Time NZ & A”. 2015年3月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年4月25日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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