Advanced RISC Computing
表示
Advanced RISC Computing (ARC) は、コンピュータメーカーによる今はなきコンソーシアム(Advanced Computing Environment (ACE) プロジェクト)によって公開された標準的なMIPS RISCベースのハードウェアとファームウェア環境についての仕様である。
ACEはすでに存在していないし、ARC仕様に完全に従ったコンピュータは製造されていないが、ARCシステムは全てのMicrosoft Windows NTベースのオペレーティングシステムに幅広くレガシーとして影響を及ぼしている。例えば、Windows XPはARCのブートデバイスの命名規則を使っている。さらに、SGIは、ARCSと呼ばれる、手直ししたARCファームウェアをSGI製のシステムで使っている。IRIX 6.1以降が動く全てのSGIのコンピュータ(IndyやOctaneなど)では、まずはARCSコンソールが起動する。ARCSコンソールはWindowsがするのと同じ命名規則を使っている。
加えて、ほとんどのWindow NTが動くRISCベースのコンピュータはWindow NTをブートさせるためにARCブートコンソールを使っている。このようなコンピュータは以下のようである。
- MIPS R4000ベースのシステム(MIPS Magnumワークステーションなど)
- 1999年9月にWindows NT Alphaのサポートが終了する前までに設計されたPCIバスを持った全てのAlphaベースのマシン(AlphaのARCファームウェアはAlphaBIOSとも呼ばれた)
- ほとんどのWindows NTに対応したPowerPCコンピュータ(IBM RS/6000 40Pなど)
インテルのIA-32ベースのコンピュータもARCコンソールを採用すると思われたが、ARCファームウェアを採用したIA-32ベースのマシンで市場に投入されたのは、SGIのSGI ヴィジュアル・ワークステーションシリーズだけであった。これは1999年に発売された。
いくぶんかでもARC標準に従った製品には、以下のものが含まれる
- i386
- SGI ヴィジュアル・ワークステーション
- MIPS
- Acer PICA
- Carreta Computers, Inc Cobra R4000 と VIPER
- DEC DECstation 5000
- DeskStation Tyne
- Microsoft Jazz
- MIPS Magnum
- オリベッティ M700
- NEC RISCstation
- NeTpower Fastseries MP
- SGI Indigo^2、Indy、Challenge、Onyx、Originなど(ビッグエンディアンなARCSを搭載)
- Siemens-Nixdorf RM200,RM300,RM400
- PowerPC
- IBM パーソナルコンピュータ Power Series 850/830 PReP
- IBM RS/6000 40P,43P,E20,F30
- モトローラ PowerStack
- Tangent MediaStar
外部リンク
[編集]- Linux-MIPS (ARC) の記事
- Advanced RISC Computing (ARC) Specification for the Advanced Computing Environment (ACE) - NetBSDプロジェクトによるARC仕様書1.2の提供