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AP 世界史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

AP 世界史(Advanced Placement〈アドバンスト・プレイスメント〉、AP World History、AP World、APWH、WHAPとも呼ばれる)は、アメリカ合衆国カレッジボードのアドバンスト・プレイスメント・プログラムを通じて、米国の高校生を対象に提供される大学レベルの世界史コースおよび試験である。このコースでは、厳選された事実知識と適切な分析力を組み合わせることにより世界史の理解を深める。

試験

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ユニット 時代 比率
Unit 1: 世界の紋章 c. 1200 to c. 1450 8-10%
Unit 2: 交易網 8-10%
Unit 3: 帝国  c. 1450 to c. 1750 12-15%
Unit 4: 大洋間相互関係 12-15%
Unit 5: 革命 c. 1750 to c. 1900 12-15%
Unit 6: 産業化 12-15%
Unit 7: 世界の紛争 c. 1900 to the present 8-10%
Unit 8: 冷戦と脱植民地化 8-10%
Unit 9: 国際化 8-10%


従来の試験では、不正解のたびに1/4点が減点されていたが、2011年以降はその採点方法が撤廃された。また、多肢選択の選択肢が5つから4つに減った。[1]この試験には新たにセクション(セクションIパートB)が設けられ、短答式問題が3問出題され、各問題には3つのパートがあり合計9つのパートから構成される。試験時間は40分で試験スコアの20%を占める。

セクションIIは合計100分間で、文書問題(DBQ)と長文問題(LEQ)が出題される。学生はこの合計時間内にそれぞれのエッセイに取り組むことになる。まず、15分間で資料を読み構想を練る。その後DBQを45分、LEQを40分かけて書きあげる。しかし、それぞれのエッセイをいつまでに書かなければならないという規則はない。LEQには3つの題材があり、学生はその中から一つの題材を選択する。LEQの各課題は、1つは第1・2期、もう1つは第3・4期、そして3つ目は第5・6期と、それぞれ異なる期を扱う。

DBQは試験総得点の25%、LEQは15%を占め、回答には出題文の分析と構成が求められる為、学生は出題資料のみからの情報ではなくコースを通して学んだ全ての情報を把握しておく必要がある。特にLEQの出題は質問文のみで出題分からは何の情報も与えられない為、大量の事前に得た情報が必要とされる。

グレード分布

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得点 2007[2] 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017[3] 2018[4] 2019[5] 2020[6] 2021[7] 2022[8] 2023[9]
5 11.2% 8.9% 11.1% 9.8% 9.4% 6.9% 5.9% 6.4% 6.6% 6.5% 8.5% 8.7% 8.7% 9.2% 9.7% 13.2% 15.0%
4 16.9% 16.1% 16.0% 15.5% 16.0% 15.7% 13.7% 15.8% 14.2% 15.5% 20.1% 19.8% 19.0% 22.8% 18.5% 21.9% 22.0%
3 26.1% 23.4% 23.4% 23.8% 23.1% 30.5% 29.4% 31.7% 31.4% 29.2% 27% 27.7% 28.3% 28.2% 24.0% 27.0% 28.0%
2 24.3% 25.7% 24.6% 24.2% 25.7% 29.4% 30.2% 27.9% 29.9% 21.5% 29.5% 28.7% 28.9% 26.1% 28.9% 23.7% 22.0%
1 21.5% 25.8% 24.9% 26.7% 25.8% 17.4% 20.9% 18.2% 18.0% 19.9% 14.9% 15.1% 15.1% 13.7% 19.0% 14.3% 13.0%
得点3以上の割合 54.2% 48.4% 50.4% 49.1% 48.5% 53.1% 49.0% 53.9% 52.2% 51.2% 55.6% 56.2% 56.0% 60.2% 52.2% 62.1% 65.0%
平均 2.72 2.56 2.64 2.58 2.58 2.65 2.54 2.64 2.62 2.45 2.78 2.78 2.77 2.88 2.71 2.96 3.04
標準偏差 1.28 1.27 1.31 1.29 1.28 1.14 1.14 1.14 1.13 1.16 1.18 1.18 1.17 1.18 1.24 1.25


2012年に受験した4年生の10.44%が5点を獲得したのに対し、2年生の5点はわずか6.62%だった。[10]これに対しAP採点の責任者であるトレバー・パッカー氏は、「AP世界史は大学レベルの難しいコースであり、2年生が5点を獲得するレベルの文章を書くことは難しい」と2年生で5点を獲得する割合が低い理由を述べた。

参考文献

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  1. ^ AP World History Course and Exam Description”. College Board. 9 May 2016閲覧。
  2. ^ AP Data”. 9 May 2016閲覧。
  3. ^ Total Registration. “2017 AP Exam Score Distributions” (英語). www.totalregistration.net. 2017年6月20日閲覧。
  4. ^ Registration, Total. “2018 AP Exam Score Distributions” (英語). www.totalregistration.net. 2018年6月22日閲覧。
  5. ^ Total Registration. “2019 AP Exam Score Distributions”. www.totalregistration.net. 2019年6月17日閲覧。
  6. ^ STUDENT SCORE DISTRIBUTIONS”. June 9, 2021閲覧。
  7. ^ STUDENT SCORE DISTRIBUTIONS”. July 23, 2022閲覧。
  8. ^ "STUDENT SCORE DISTRIBUTIONS" (PDF). Retrieved August 2, 2023.
  9. ^ AP World History - Compare Score Distributions Across Years”. www.totalregistration.net. 2023年7月12日閲覧。
  10. ^ Trevor Packer”. Twitter. 9 May 2016閲覧。

外部リンク

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