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AN/APG-66

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
AN/APG-66
種別 パルスドップラー・レーダー
目的 火器管制
開発・運用史
開発国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
送信機
周波数 C/Xバンド(6.2-10.9GHz)
パルス繰返数 10-15MHz
アンテナ
形式 プレーナアレイ・アンテナ
素子 スロットアンテナ
方位角 ±10°/±30°/±60°
仰俯角 ±60°
探知性能
探知距離 150km(最大)
75km(ルックアップ 戦闘機大の目標)
55.6km(ルックダウン 戦闘機大の目標)
その他諸元
重量 構成に応じて98-135kg
体積 構成に応じて0.08-0.102m³
電源 3.58 kVA
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AN/APG-66は、アメリカ合衆国ウェスティングハウスで開発されたレーダー

概要

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軍用航空機搭載レーダーであり、F-16戦闘機などに搭載されている。小型航空機による麻薬密輸の監視任務にも用いられており、アメリカ合衆国税関・国境警備局のC-550 セスナ サイテーションおよびパイパー PA-42、軽飛行機監視システム(Small Aerostat Surveillance System, SASS)にもAN/APG-66の派生型が搭載されている。

Xバンドを用いたパルス・ドップラー・レーダーであり、1970年代に開発され、1978年から配備に付いた。マルチモード・レーダーであり、洋上捜索モード・移動目標捜索モードなどを持つ。整備性を高めるために列線交換ユニットが導入されており、以下のような部品で構成されている。

派生型

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AN/APG-66
原型。F-16A/B戦闘機に搭載。
AN/APG-66J
航空自衛隊F-4EJ改向けの改良型。AIM-7 スパロー空対空ミサイルおよび80式空対艦誘導弾の運用に対応した[1]
AN/APG-66(V)1
空軍州兵のF-16 ADF用に開発されたモデル。連続波(CW)照射能力を付与されて、AIM-7 スパロー空対空ミサイルの運用に対応した。
AN/APG-66(T47)
セスナ OT-47B搭載、麻薬密輸監視任務用。
AN/APG-66(V)2
性能向上型。レーダー信号処理能力の向上、レーダー出力の高出力化、信頼性向上。捜索範囲はクラッター/ジャミング影響下において83kmに拡大。
AN/ARG-1
アルゼンチン空軍A-4AR ファイティングホークに搭載。
AN/APG-66(V)2A
処理速度が7倍、メモリーの容量が20倍になった新型の信号処理装置が採用された。連続波パルス照射に対応し、AIM-120 AMRAAMの運用を可能としたほか、グラウンド・マッピングモードの表示解像度が4倍になり、捜索中追尾(TWS)モードも追加されるなど、おおむね、AN/APG-68の初期型に匹敵するレベルまで向上している。
ベルギー空軍デンマーク空軍オランダ空軍ノルウェー空軍のF-16A/Bが1990年代に近代化改修(MLU)されるにあたり採用された。
AN/APG-66(V)3
APG-66(V)2に連続波(CW)照射能力を加えたもの。
台湾空軍のF-16A/B戦闘機向けに搭載され、1994年から輸出された。そのほか、アメリカ海軍P-3哨戒機改装型に搭載され、沿岸警備隊の麻薬密輸阻止任務にあてられている[2]
AN/APG-66H
BAe ホーク 200に搭載。小型アンテナに変更したため、機能が制限されている。
AN/APG-66NT
アメリカ海軍のT-39Nに搭載、飛行士官訓練用。
AN/APG-66NZ
ニュージーランド空軍A-4に搭載、カフ計画による。
AN/APG-66SR
洋上哨戒機向け。開発中止。
AN/APG-66SS
AN/APG-66T
F-5戦闘機搭載用に開発されたもの。
AN/APQ-164
B-1戦略爆撃機のために設計されたフェーズドアレイレーダーで、列線交換ユニットを共有している。

諸元表

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APG-66(v)1 APG-66(v)2
重量 134.3kg 115.9kg
体積 0.102m³ 0.097m³
周波数 6.2-10.9GHz
C/Xバンド
9.7-9.9GHz
Xバンド
探知距離 最大:150km
ルックアップ:45-75km
ルックダウン:37-55km
ルックアップ:53-90km
ルックダウン:45-67km
MTBF 140時間 210時間以上

参考文献

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参考文献

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  • ザ・マーチ40号
  • エアワールド2005年8月号
  • 立花正照『ジェット戦闘機入門』光人社、1999年。ISBN 4-7698-2238-3 

出典

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  1. ^ 航空自衛隊F-4 改訂版 (イカロス・ムック 自衛隊の名機シリーズ),イカロス出版,P30,2009年,ISBN 9784863202023
  2. ^ NAVAIR 01-75PAC-1.1, The Naval Institute Guide to World Naval Weapon Systems

外部リンク

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