6DJ8
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6DJ8はミニチュア9ピンの中増幅率双三極管(真空管)である。フレームグリッド構造による非常に高い相互コンダクタンスが特徴。
起源
[編集]Amperexにより1958年に開発された6DJ8は、VHF帯およびUHF帯のテレビチューナの低ノイズ増幅器用に設計された6BK7の改良版である。その高い増幅率により、ハイエンドのテスト装置にも利用された。1950年代から1960年代に掛けて製造された最高級オシロスコープの、しばしばその大部分において6DJ8が利用されている。
オーディオ用途
[編集]この真空管はもともとオーディオ用途向けに設計されたものではないものの、HiFiオーディオ用アンプによく利用されている。ヨーロッパ版の名称はECC88、通信用や軍用等に用いられる上位バージョンには6922(欧州名E88CC)や7308(欧州名E188CC)がある。過去にPhilipsやAmperexといった著名な欧米の真空管メーカによって製造されたNOS品(新古在庫品)の6DJ8やECC88は、オーディオマニアに非常に人気がある。この真空管の代替球が、ソ連では6N23P(ロシア語: 6Н23П)として、中国では6N11として製造された。またヒーター電圧が7Vまたは7.3V管で同機能の真空管に7DJ8(欧州名PCC88)がある。
この真空管は、スロバキアのJJ (元Tesla)、セルビアのEi、ロシアのSovtekによる6DJ8、およびElectro-Harmonixによる6922といった4つのバージョンが現在でも東欧で製造されている。
関連項目
[編集]参考文献
[編集][1] - TDSLによる6DJ8のデータシート