4-ビニルフェノール
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4-ビニルフェノール 4-Vinylphenol | |
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4-エテニルフェノール | |
別称 p-ビニルフェノール p-ヒドロキシスチレン 4-VP | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 2628-17-3 |
PubChem | 62453 |
ChemSpider | 56234 |
UNII | OA7V1SM8YL |
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特性 | |
化学式 | C8H8O |
モル質量 | 120.15 g mol−1 |
関連する物質 | |
関連する、酒類の香りを構成するフェノール類[1] | 4-エチルフェノール 4-ビニルグアイヤコール 4-エチルグアイヤコール 4-エチルカテコール |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
4-ビニルフェノールは、ワインやビールに含まれるフェノール類の一種である。4-VPとも略記される[1]。
生成
[編集]腐敗酵母のブレタノマイセス属により生成される。嗅覚閾値に達すると薬箱、スパイスや煙様と表現される香りをもたらす[1]。ワインでは、4-ビニルフェノールはアントシアニジンなどと反応して、新しい化合物を生成する[2]。
白ワインではビニルフェノール系が優勢であるが(4-ビニルフェノール70–1,150 μg/l、4-ビニルグアヤコール10–490 μg/l)赤ワインではエチルフェノール系が対応する[3]。
生化学
[編集]4-エチルフェノールは、前駆体となるp-クマル酸を出発点に生成される。ブレタノマイセスは4-ヒドロキシケイ皮酸脱炭酸酵素を介しp-クマル酸を4-ビニルフェノールに変換する[4]。さらにビニルフェノールレダクターゼによって4-エチルフェノールに還元される。クマル酸は微生物培地に添加されることがあり、匂いによるブレタノマイセスの確実な同定を可能にする。
脚注
[編集]- ^ a b c 「微生物が作る酒類の香り」(PDF)『エヌリブ』第29巻、酒類総合研究所、2016年3月31日、2020年3月3日閲覧。
- ^ Structure of new anthocyanin-derived wine pigments. Hélène Fulcrand, Paulo-Jorge Cameira dos Santos, Pascale Sarni-Manchado, Véronique Cheynier and Jean Favre-Bonvin, J. Chem. Soc., Perkin Trans. 1, 1996, pages 735-739, doi:10.1039/P19960000735
- ^ Flüchtige phenolische Verbindungen in Wein = Volatil phenolic compounds of wine. Rapp A. and Versini G., Deutsche Lebensmittel-Rundschau, 1996, vol. 92, no2, pages 42-48, INIST:2990913 (German)
- ^ Brettanomyces Monitoring by Analysis of 4-ethylphenol and 4-ethylguaiacol Archived 2008-02-19 at the Wayback Machine. at etslabs.com