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4-キノロン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
4-キノロン
識別情報
CAS登録番号 529-37-3 チェック
PubChem 69141
UNII M1O131WXFO ×[??]
EC番号 210-268-2
ChEBI
特性
化学式 C9H7NO
モル質量 145.16 g mol−1
融点

208-210 °C, 271 K, -138 °F

特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

4-キノロン(4-Quinolone)は、キノリン誘導体の有機化合物である。この物質と2-キノロンキノロン類の2つの重要な親化合物である。互変異性体の4-ヒドロキシキノリン(CAS#611-36-9)と平衡状態にある。教育上の興味の他にはあまり固有の価値を持たないが、その誘導体であるニューキノロンは、合成抗菌薬の大きな分類の1つである[1]

4-キノロン(右)と4-ヒドロキシキノリン(左)の互変異性平衡

合成

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キノロン類の化学合成にはしばしば閉環反応が関与し、この反応によりしばしば環内の窒素原子の向かい(つまりC-4位)にヒドロキシル基が挿入される[2]。このような合成の例に、カンプスキノリン合成があり、出発物質や反応条件に応じて、下図に示すように、2-ヒドロキシキノリン(B)や4-ヒドロキシキノリン(A)を与える。ヒドロキシキノリンは、キノロンに互変異性化する。

The Camps cyclization, a quinoline synthesis giving 2- and 4-hydroxyquinolines.
The Camps cyclization, a quinoline synthesis giving 2- and 4-hydroxyquinolines.

出典

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  1. ^ Andriole, VT The Quinolones. Academic Press, 1989.
  2. ^ Shi, Pengfei; Wang, Lili; Chen, Kehao; Wang, Jie; Zhu, Jin (2017). “Co(III)-Catalyzed Enaminone-Directed C-H Amidation for Quinolone Synthesis”. Organic Letters 19: 2418-2421. doi:10.1021/acs.orglett.7b00968. PMID 28425721.