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3-メルカプトプロピオニトリル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
3-メルカプトプロピオニトリル
識別情報
CAS登録番号 1001-58-7 チェック
PubChem 70477
ChemSpider 63654
UNII KTV2WN28SV チェック
EC番号 213-682-1
特性
化学式 C3H5NS
モル質量 87.14 g mol−1
外観 無色の液体
密度 1.0696 g/cm3
沸点

30-32 °C, 271 K, 4 °F (0.08-0.12 mm)

危険性
GHSピクトグラム 急性毒性(低毒性)
GHSシグナルワード 警告(WARNING)
Hフレーズ H302, H312, H315, H319, H332, H335
Pフレーズ P261, P264, P270, P271, P280, P301+312, P302+352, P304+312, P304+340, P305+351+338, P312, P321, P322, P330
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

3-メルカプトプロピオニトリル英語: 3-mercaptopropionitrile)は、化学式が HSCH2CH2CN の有機化合物である[1]チオールニトリルの両方の官能基を持つ。

合成と反応

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通常、3-クロロプロピオニトリルチオ尿素との反応を経て合成される。得られたイソチオウロニウム英語版塩を加水分解してチオールとする[2]。この合成法のバリエーションとして、ジスルフィド (SCH2CH2CN)2 を単離する。このジスルフィドを亜鉛還元するとチオールが得られる[3]

3-メルカプトプロピオニトリルのS-アルキル化で得られるチオエーテルは、強塩基と反応してチオレートとアクリロニトリルを生成する。

RSCH2CH2CN + KOBu-t → RSK + CH2=CHCN + HOBu-t

この変換はマイケル付加を示している。次にチオレートは加水分解される。

RSK + H+ → RSH + K+

出典

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  1. ^ (英語) Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis (1 ed.). Wiley. (2001-04-15). doi:10.1002/047084289x.rn02347. ISBN 978-0-471-93623-7. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/book/10.1002/047084289X 
  2. ^ R. Eric Gerber; Carlos Hasbun; Larisa G. Dubenko; Mei Fong King; Donald E. Bierer (2000). “β-Mercaptopropionitrile”. Organic Syntheses 77: 186. doi:10.15227/orgsyn.077.0186. 
  3. ^ Klose, J.; Reese, C. B.; Song, Q. (1997). “Preparation of 2-(2-cyanoethyl)sulfanyl-1H-isoindole-1,3-(2H)-dione and related sulfur-transfer agents”. Tetrahedron 53 (42): 14411–14416. doi:10.1016/S0040-4020(97)00924-1.