200トン型海洋観測船
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200トン型海洋観測船(200トンがたかいようかんそくせん)は、大日本帝国海軍の海洋観測船(雑役船)。海洋型海洋観測船とも呼ばれる。
概要
[編集]日本海軍の水路部は、海洋・気象の観測や水路測量を行う為に、海洋観測船や測量船、交通船などに分類される数種の小型船を保有していた[1]。
200トン型はそれらの中でも代表的な物で、船舶安全法と漁船規定に基いた設計の、鋼製・遠洋漁船式の船体を持つ。第一から第六海洋までの6隻が建造され、第二次世界大戦中は北方や南方の最前線で運用された。また、大戦を生き延びた第四海洋と第五海洋は、戦後に海上保安庁によって使用されている。
諸元
[編集]- 排水量:277t
- 全長:37m
- 全幅:6.85m
- 吃水:2.35m
- 機関:ディーゼルエンジン、単軸推進
- 機関出力:400馬力
- 速力:11ノット
- 兵装[2]:
- 13mm単装機銃3基
- 7.7mm単装機銃2基
- 爆雷
- その他:測量艇2隻
同型船
[編集]- 第一海洋
- 1939年10月9日竣工。1944年10月19日、米B-24の攻撃で戦没。
- 第二海洋
- 1939年12月23日竣工。1944年10月15日、オランダ潜水艦「ズヴァードヴィッシュ」の銃砲撃により戦没。
- 第三海洋
- 1942年6月17日竣工。1944年に消息不明に。
- 第四海洋
- 1942年7月17日竣工。1948年に海上保安庁に移籍後、1956年3月26日に退役。
- 第五海洋
- 1943年2月28日竣工。1948年に海上保安庁に移籍後、1952年9月24日、明神礁噴火の際に消息不明に(第五海洋丸の遭難)。
- 第六海洋
- 1943年3月31日竣工。1944年10月31日、米潜水艦「ガビラン」の雷撃により戦没。
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 福井静夫『日本補助艦艇物語』(光人社、1993年 ISBN 4769806582)
関連項目
[編集]- 水路部 (日本海軍)
- 大日本帝国海軍艦艇一覧
- ゴジラ - 第五海洋の沈没事故が、作中における栄光丸沈没のモチーフになったとされる。