2台のピアノのための協奏曲 変イ長調 (メンデルスゾーン)
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Felix Mendelssohn, Concerto for 2 Pianos in A-flat major - Alexander GhindinおよびEkaterina Metchetinaの独奏P、 ウラディーミル・ポンキン(Vladimir Ponkin)指揮Academic Symphony Orchestra of Moscow State Philharmonicによる演奏。当該指揮者自身の公式YouTube。 |
2台のピアノのための協奏曲 変イ長調 MWV O6は、フェリックス・メンデルスゾーンが1824年に作曲したピアノ協奏曲[1]。
概要
[編集]当時15歳のメンデルスゾーンが、日曜朝に行われていた家族の演奏会で姉のファニーと演奏するためにこの曲を作曲したと思われ、その日付は1824年11月12日となっている。ただし、この曲は同時期の「ホ長調協奏曲」とは異なり、メンデルスゾーン姉弟の家庭教師として父のアブラハムに請われて1824年にベルリンを訪れた、イグナーツ・モシェレスから受けた影響が見られる[1]。曲は2人の独奏者が均等な役割となるように書かれており、そのことによって冗長さ、散漫さにつながっているという批判に晒されるが、まだ15歳の少年の作品であることを考慮する必要がある[1]。
2台のピアノと弦楽合奏の形に改められ、1827年2月20日にシュチェチンで公に初演された。この時の独奏者は作曲者と、大聖堂のオルガニストで作曲家、バリトン歌手、指揮者のカール・レーヴェであった。レーヴェはその演奏会の主催者でもあった。「ホ長調協奏曲」とともに1950年に手稿譜がベルリン州立図書館から"再発見"され[1]、1961年に出版されている[2]。
演奏時間
[編集]楽器編成
[編集]ピアノ独奏2、フルート2、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、ホルン2、トランペット2、ティンパニ、弦五部[2]
楽曲構成
[編集]伝統的な3楽章構成である。
- 第1楽章 アレグロ・ヴィヴァーチェ 変イ長調 4/4拍子
- モーツァルトの「ピアノ協奏曲第12番」を思わせる主題で開始されるが、音楽はその影響から離れてヴィルトゥオーゾ的技巧を交えながら展開する[1]。カデンツァはない。
- 第2楽章 アンダンテ ホ長調 6/8拍子
- 後の「ピアノ協奏曲第1番」の中間楽章のような雰囲気をたたえた楽章[1]。
- 第3楽章 アレグロ・ヴィヴァーチェ 変イ長調 4/4拍子
- 元気のよい主題を第1ピアノが奏でて始まる。
脚注
[編集]出典
- ^ a b c d e f g “The Romantic Piano Concerto, Vol. 03 – Mendelssohn Double Concertos”. 2012年12月31日閲覧。
- ^ a b c “Concerto for 2 Pianos in A-flat major, MWV O 6 (Mendelssohn, Felix)”. 2012年12月31日閲覧。
外部リンク
[編集]- 2台のピアノと管弦楽のための協奏曲 変イ長調 - ピティナ・ピアノ曲事典
- 2台のピアノのための協奏曲 変イ長調の楽譜 - 国際楽譜ライブラリープロジェクト