1932年8月31日の日食
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1932年8月31日の日食は、1932年8月31日に観測された日食である。アメリカとカナダで皆既日食が観測され、北アメリカと周辺の一部で部分日食が観測された[1]。
通過した地域
[編集]皆既帯が通過した、皆既日食が見えた地域はカナダのノースウェスト準州中東部(現在のノースウェスト準州北東端とヌナブト準州)とケベック州南西部、アメリカのバーモント州北東部・ニューハンプシャー州のほとんど(南西部を除く)・メイン州南西部・マサチューセッツ州北東端・ケープコッド半島北東部だった。皆既食の最大はカナダのケベック州ノール・デュ・ケベック地域ジャメジー北西部沿岸にあった[2][3]。
また、皆既日食が見えなくても、部分日食が見えた地域は北アメリカの全て、ノルウェー領スヴァールバル諸島、アイスランド、ブリテン諸島北西側沿岸地帯、南アメリカ北部、ソ連北東部(現在のロシア北東部)。そのうちほとんどは国際日付変更線の東にあり、現地時間の8月31日に日食が見え、残りの部分では現地時間の9月1日に見えた[1][4]。
観測
[編集]カナダ王立天文学会のメンバーはケベック州マスキノンジェ、マゴグ、アクトン・ヴァル、ソレル=トラシ、ルイビルなどで皆既日食を観測した。ケベックの空は8月31日の午前雲に覆われ、午後の日食中雲がだいぶ消え、皆既食の段階は観測が全て成功した[5]。アメリカ北東部で科学者は日食中の動物の反応を観察した[6]。日本からも、平山清次、野附誠夫、及川奥郎がメイン州で観測を行っている[7]。
脚注
[編集]- ^ a b Fred Espenak. “Total Solar Eclipse of 1932 Aug 31”. NASA Eclipse Web Site. 2016年4月8日閲覧。
- ^ Fred Espenak. “Total Solar Eclipse of 1932 Aug 31 - Google Maps and Solar Eclipse Paths”. NASA Eclipse Web Site. 2016年4月8日閲覧。
- ^ Xavier M. Jubier. “Eclipse Totale de Soleil du 31 août 1932 - Cartographie Interactive Google (1932 August 31 Total Solar Eclipse - Interactive Google Map)”. 2016年4月8日閲覧。
- ^ Fred Espenak. “Catalog of Solar Eclipses (1901 to 2000)”. NASA Eclipse Web Site. 2016年4月8日閲覧。
- ^ “Past Solar Eclipses & Expeditions”. Royal Astronomical Society of Canada. 2016年4月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年4月8日閲覧。
- ^ William Morton Wheeler, Clinton V. MacCoy, Ludlow Griscom, Glover M. Allen and Harold J. Coolidge Jr. (1935-03). “Observations on the Behavior of Animals during the Total Solar Eclipse of August 31, 1932”. Proceedings of the American Academy of Arts and Sciences (アメリカ芸術科学アカデミー) 70 (2): 33-70 2016年4月8日閲覧。.
- ^ “ 日食観測隊一覧”, 国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測 2020年10月22日閲覧。