1870年サウスカロライナ州知事選挙
1870年のサウスカロライナ州知事選挙は、1870年10月10日に実施された、公選によるサウスカロライナ州知事の選出選挙である。この選挙では現職の共和党候補ロバート・キングストン・スコットが連合改革党のリチャード・カーペンターを大差で下し、再選を果たした。
連合改革党党大会
[編集]連合改革党予備選挙 | ||
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候補者名 | 得票数 | 得票率 |
リチャード・カーペンター | 77.5 | 95.0 |
ジョージ・ブライアン | 4 | 5.0 |
共和党の急進派は、1868年にスコットが州知事になってから始まった汚職問題を指摘し、改革を訴えた。州の白人はスコットに不満を感じていたが、対立政党となるべき民主党は徹底した白人優越論で失敗し、州知事選挙の準備すらできない状態であった。そのため1870年の州知事選挙にむけてサウスカロライナ州の白人は、現行の共和党の政策に反対するための新たな政党設立を呼びかけ、連合改革党を結成した。
連合改革党は1870年6月15日に、知事と副知事の候補を選出するため、サウスカロライナ州コロンビアにおいて党大会を開催した。そして党大会において連合改革党は、チャールストンの裁判官リチャード・カーペンターを知事候補に、党大会の議長マシュー・バトラーを副知事候補として擁立した。
共和党党大会
[編集]共和党は1870年7月26日と7月27日に党大会を開催し、現職のロバート・キングストン・スコットを満場一致で擁立することを決定した。共和党は選挙において、土地を所有しない南部出身者に対して市民権を与えること、公有地の一般への売却を議会に要請すること、の2点を公約として掲げた。
一般投票
[編集]1870年サウスカロライナ州知事選挙結果の一般投票は、10月10日に実施された。結果は共和党のロバート・キングストン・スコットが連合改革党のリチャード・カーペンターを大差で破り、州知事再選を果たした。スコットは特に黒人から大きな支持を受けた。
選挙結果 | ||||
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所属 | 候補者名 | 得票数 | 得票率 | |
共和党 | ロバート・キングストン・スコット | 85,071 | 62.3 % | |
連合改革党 | リチャード・カーペンター | 51,537 | 37.7 % | |
その他(記入投票) | 14 | 0.0 % | ||
合計 | 136,622 |
参考文献
[編集]- "Abstract from the Election Returns for 1870." Reports and Resolutions of the General Assembly of the State of South Carolina at the Regular Session, 1870-'71. Columbia, SC: Republican Printing Company, 1871, p. 517.
- Jarrell, Hampton M. (1969). Wade Hampton and the Negro. University of South Carolina Press. pp. pp. 34-35
- Reynolds, John S. (1969). Reconstruction in South Carolina. Negro University Press. pp. pp. 139-150. ISBN 0-8371-1638-4
- Williamson, Joel (1990). After Slavery: the Negro in South Carolina during Reconstruction, 1861-1877. University Press of New England. pp. pp. 353-355
- “The Election Farce”. The Charleston Daily Courier: p. 2. (10 November 1870)