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13-オキソ-9,11-オクタデカジエン酸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
13-オキソ-9(E),11(E)-オクタデカジエン酸
識別情報
CAS登録番号 31385-09-8
PubChem 5283012
特性
化学式 C18H30O3
モル質量 294.43 g mol−1
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

13-オキソ-9,11-オクタデカジエン酸(13-オキソ-9,11-オクタデカジエンさん、13-oxo-9,11-octadecadienoic acid、13-oxo-ODA)は、トマトに含まれる[1][2]化学式がC18H30O3不飽和脂肪酸の一つ。分子量は294.4[3]

効果

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京都大学大学院河田照雄教授らのグループの研究により、トマトに含まれるこの物質に肥満性糖尿病マウス血液中の脂肪増加を抑える効果があることが発見され、米国のオンライン科学雑誌PLoS ONEに掲載された[1][4][5]。人間量に換算すると、毎食時にトマト2個もしくはコップ一杯分(200mL)のトマトジュースを摂取することにより効果が得られるという[1][6]。この効果はマスコミによってこぞって取り上げられ、トマトやその加工品が日本全国で品薄状態となった[7][8]フードファディズム)。 発表論文によれば13-oxo-ODAはエネルギー代謝を調節する転写因子PPARαを活性化し、この作用は前駆体である9-oxo-ODAや共役リノール酸 (CLA) より強い。このため、著者らは13-oxo-ODAが強力なPPARαアゴニストであり、肥満による脂質異常症脂肪肝を改善する可能性を示唆している。

脚注

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  1. ^ a b c トマト、メタボ予防に効果=脂肪燃焼の新成分発見-京大”. 時事ドットコム (2012年2月10日). 2012年2月10日閲覧。
  2. ^ トマトを食べれば痩せられる!? -京大ら、新発見の成分で肥満改善効果を実証”. マイナビニュース (2012年2月10日). 2012年2月10日閲覧。Web魚拓
  3. ^ 13-oxo-9,11-octadecadienoic acid - Compound Summary”. PubChem (2006年1月13日). 2012年2月10日閲覧。
  4. ^ Kim Y-i, Hirai S, Goto T, Ohyane C, Takahashi H, et al. (2012). “Potent PPARα Activator Derived from Tomato Juice, 13-oxo-9,11-Octadecadienoic Acid, Decreases Plasma and Hepatic Triglyceride in Obese Diabetic Mice”. PLoS ONE 7 (2): e31317. doi:10.1371/journal.pone.0031317. 
  5. ^ トマトから脂肪肝、血中中性脂肪改善に有効な健康成分を発見:効果を肥満マウスで確認”. 京都大学プレスリリース (2012年2月10日). 2012年2月16日閲覧。
  6. ^ トマトから中性脂肪の燃焼を助ける物質を発見”. サイエンスポータル (2012年2月10日). 2012年2月16日閲覧。
  7. ^ トマトジュース、バカ売れ…脂肪燃焼効果と論文”. YOMIURI ONLINE (2012年2月16日). 2012年2月16日閲覧。
  8. ^ 「メタボに効く」で大人気 今度はトマトが売り切れ状態”. ジェイ・キャスト (2012年2月14日). 2012年2月16日閲覧。

関連項目

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