キヌクリジン
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キヌクリジン[1] | |
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別称 Quinuclidine[2] | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 100-76-5 |
PubChem | 7527 |
ChemSpider | 7246 |
UNII | XFX99FC5VI |
EC番号 | 202-887-1 |
ChEBI | |
ChEMBL | CHEMBL1209648 |
バイルシュタイン | 103111 |
Gmelin参照 | 26726 |
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特性 | |
化学式 | C7H13N |
モル質量 | 111.18 g mol−1 |
密度 | 0.97 g/cm3 |
融点 |
157 - 160 °C, 270 K, -99 °F |
沸点 |
149.5 °C, 423 K, 301 °F (760 mmHg) |
酸解離定数 pKa | 11.0(共役酸) |
危険性 | |
GHSピクトグラム | |
GHSシグナルワード | 危険(DANGER) |
Hフレーズ | H301, H310, H315, H318 |
Pフレーズ | P262, P264, P264+265, P270, P280, P301+316, P302+352, P305+354+338, P316, P317, P321, P330, P332+317, P361+364 |
引火点 | 36.5 °C (97.7 °F; 309.6 K) |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
キヌクリジン (quinuclidine) は複素環式アミンの一種である。分子式 C7H13N、分子量 111.18、CAS登録番号は100-76-5、IUPAC名は1-アザビシクロ[2.2.2]オクタン 1-azabicyclo[2.2.2]octane である。ピペリジンの架橋体とも言える構造を有している。1,4-エタノピペリジン、1,4-エチレンピペリジンと呼ばれることもある。
天然物としてはキニーネの骨格に含まれている。「キヌクリジン」という名も、「quinine」+「nuclear」(核)から命名されたものである。合成医薬としては、頻尿治療剤ソリフェナシンなどがこの構造を含む。
性質・用途
[編集]DABCOなどと同様に、環構造によってアルキル基が後ろ手に縛られた構造をとっているために窒素上の非共有電子対まわりの立体障害が小さく、鎖状のアミンと比較すると求核性が著しく高いことが特徴である。これを生かし、森田・ベイリス・ヒルマン反応の触媒などとして用いられることが多い。
キヌクリジンの2位がカルボニル基に置換されたキヌクリドン (quinuclidone) は、アミドでありながら加水分解しやすく、酸と塩を作るなど、通常のアミドとは違った性質を示す[3]。
参考文献
[編集]- ^ Quinuclidine Archived October 15, 2007, at the Wayback Machine. at Sigma-Aldrich
- ^ a b Nomenclature of Organic Chemistry : IUPAC Recommendations and Preferred Names 2013 (Blue Book). Cambridge: The Royal Society of Chemistry. (2014). p. 169. doi:10.1039/9781849733069-FP001. ISBN 978-0-85404-182-4. "The name quinuclidine is retained for general nomenclature only (see Table 2.6)."
- ^ Tani, K.; Stoltz, BM. (2006). "Synthesis and structural analysis of 2-quinuclidonium tetrafluoroborate." Nature 441 (7094): 731–734. doi:10.1038/nature04842. PMID 16760973.
外部リンク
[編集]- ねじれたアミドの性質は? - 有機化学美術館