龍虎
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竜虎、龍虎(りゅうこ、りょうこ)は、竜(龍)と虎[1][2]。
強大な力量を持ち、実力が伯仲する二人の英雄や豪傑を示す文言としても用いられ[1][2]、そうした両者が勝負することを「竜虎相搏(りょうこそうはく、りゅうこそうはく)[3]」「竜虎相搏つ(りゅうこあいうつ)[4]」という。
美術における竜虎の組み合わせは古代中国より用いられており、その意味するところは『易経』にある「龍吟ずれば雲起こり、虎嘯けば風生ず」「雲は竜に従い、風は虎に従う」に由来するとする説がある[5]。宋の時代に『易経』の一節が絵にされて広まったという[6]。
日本では室町時代以降、戦国武将たちが竜虎の屏風絵によって権勢を誇示し、禅僧にも好まれた[5]。江戸時代には定着しており、雲や波をともなう構図が多く、狩野派や琳派によって描かれてきた[5]。
龍虎と呼ばれる関係の人物
[編集]- 武田信玄と上杉謙信 - 信玄を「甲斐の虎」、謙信を「越後の龍」。もしくは信玄を「甲斐の龍」、謙信を「越後の虎」。どちらを龍・虎とするかは文献による。
- 碁聖・本因坊秀策と日本棋院の祖・本因坊秀甫。「圭玉」とも呼ばれる。
- 山崎照朝と添野義二 - 山崎を龍、添野を虎とし、「極真の龍虎」という異名で、キックボクシング・空手道で活躍[7]。劇画『空手バカ一代』でも取り上げられた。
その他の用法
[編集]脚注
[編集]- ^ a b 「龍虎」『精選版 日本国語大辞典』 。コトバンクより2021年8月15日閲覧。
- ^ a b 「竜虎」『デジタル大辞泉』 。コトバンクより2021年8月1日閲覧。
- ^ “竜虎相搏”. 四字熟語辞典オンライン. ジテンオン. 2021年8月1日閲覧。
- ^ 「竜虎相搏つ」『デジタル大辞泉』 。コトバンクより2021年8月1日閲覧。
- ^ a b c “2014年6月号「龍と虎の関係性」”. 学芸の小部屋. 戸栗美術館. 2021年8月1日閲覧。
- ^ “龍虎図”. 栃木県立美術館. 2021年8月1日閲覧。
- ^ 「新・極真カラテ強豪100人」『ゴング格闘技』'97年度改訂版1月号増刊、日本スポーツ出版社、1997年1月29日、59頁、61頁、68 - 71頁。
関連項目
[編集]- ゾウとドラゴン ‐ 中世ヨーロッパでは、ゾウとドラゴンが対峙した。
- 「竜虎」で始まるページの一覧
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- タイトルに「竜虎」を含むページの一覧
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