黒須銀行
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黒須銀行(くろすぎんこう)は、かつて埼玉県入間市にあった銀行。本店として使用されていた建物は、現在入間市指定有形文化財に指定されている。
概要
[編集]黒須銀行は、黒須相互組合(1894年(明治27年)設立)を前身として1900年(明治33年)2月11日に設立総会を開き設立[1]し、14日に営業認可され、28日に登記[1]され、3月3日に営業を開始した。しかし、第一次世界大戦後の不況の影響を受け、1922年(大正11年)5月に武州銀行へ合併して消滅した[2]。設立時の顧問には渋沢栄一が就任していた。その後、武州銀行は埼玉銀行を経て、現在は埼玉りそな銀行となっている。
建築物として
[編集]1907年(明治40年)11月に起工し、1909年(明治42年)5月2日に完成した本店建物が現存している。前述の通り、黒須銀行本店、その後武州銀行、そして埼玉銀行への合併・改称後は埼玉銀行豊岡支店として1960年(昭和35年)まで現役の銀行として使われた。1965年(昭和40年)から1994年(平成6年)までは入間市が借り上げ、郷土民芸館として建物を利用していた。1977年(昭和52年)には所有者の埼玉銀行から敷地ごと同市に寄贈され[3]、1990年(平成2年)4月1日に入間市指定有形文化財となった。老朽化が激しく、建物内の公開は年に数回にとどまっている[4]。
脚注
[編集]- ^ a b 『官報』第4998号附録、明治33年3月3日、p.1
- ^ 『埼玉銀行史』(埼玉銀行、1968年)は本文において5月に合併とするが、系統図・年表においては6月合併とする。また、『埼玉銀行通史』(あさひ銀行、1998年)は5月合併とする一方、『日本金融史資料明治大正編 第21巻』564頁(日本銀行調査局)は6月に合併の登記がなされたとしており、見解が分かれている。
- ^ 『近代埼玉の建築探訪』朝日新聞さいたま総局編 さきたま出版会
- ^ 西洋館・旧黒須銀行特別公開(2017年7月17日アーカイブ) - 国立国会図書館Web Archiving Project
参考文献
[編集]- 第8-29回『銀行総覧』 大蔵省銀行局
関連項目
[編集]- 霞ヶ関カンツリー倶楽部 - 創業者が土地を提供した国内を代表するゴルフ場。
座標: 北緯35度50分40.9秒 東経139度22分58.6秒 / 北緯35.844694度 東経139.382944度